<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<feed xmlns="http://www.w3.org/2005/Atom">
   <title>CGS Online</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/" />
   <link rel="self" type="application/atom+xml" href="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/atom.xml" />
   <id>tag:olcs.icu.ac.jp,2010:/mt/cgs//9</id>
   <updated>2010-03-14T11:19:03Z</updated>
   <subtitle>国際基督教大学ジェンダー研究センターの公式ウェブサイトです。</subtitle>
   <generator uri="http://www.sixapart.com/movabletype/">Movable Type 3.35</generator>

<entry>
   <title>講演会「キリスト教とセクシュアル・マイノリティ／セクシュアル・マイノリティとコミュニティ」開催！</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/2010/02/post_37.html" />
   <id>tag:olcs.icu.ac.jp,2010:/mt/cgs//9.1319</id>
   
   <published>2010-02-01T04:30:03Z</published>
   <updated>2010-03-14T11:19:03Z</updated>
   
   <summary> ICUはキリスト教大学であるにも関わらず、 キリスト教とジェンダー、セクシュア...</summary>
   <author>
      <name></name>
      
   </author>
         <category term="01. CGSから" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="02. CGSのイベント" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="B. Pick Up!" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/">
      <![CDATA[<a href="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/images/horie.jpg"><img alt="horie.jpg" src="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/images/horie-thumb.jpg" width="200" height="141" /></a>
ICUはキリスト教大学であるにも関わらず、
キリスト教とジェンダー、セクシュアリティの
問題を考える機会は少ない。
キリスト教がいかにセクシュアル・マイノリティを
差別しているのか／してきたのかという問題に
ついて2006年にご講演いただいた堀江有里さんを、
再びお迎えします。

今回の講演では、キリスト教の厳しい環境の中でセクシュアル・マイノリティの人々が残り、助け合い、コミュニティを形成することによって、信仰とアイデンティティをどのように両立させるのか、そしてその助け合いの過程がいかなる新しい意味や抵抗の可能性を生み出すのかを中心にお話しいただきます。ぜひ皆様お誘いあわせの上、ふるってご参加ください（予約は不要です）。

<font color="red">終了しました。</font>]]>
      <![CDATA[<strong>■講演タイトル：</strong>
「キリスト教とセクシュアル・マイノリティ／セクシュアル・マイノリティとコミュニティ」
<strong>■日時：</strong>2010年2月16日（火）　14：00～16：00
<strong>■場所：</strong>国際基督教大学　本館　303教室
<strong>■講師：</strong>堀江有里さん（「信仰とセクシュアリティを考えるキリスト者の会」代表、
日本基督教団牧師）
<strong>■言語：</strong>日本語（質疑応答あり）
<strong>■主催：</strong>国際基督教大学ジェンダー研究センター
住所：東京都三鷹市大沢3-10-2 ERB-301
電話：0422-33-3448
]]>
   </content>
</entry>
<entry>
   <title>09-10年度冬学期CGS読書会のお知らせ</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/2009/12/0910cgs.html" />
   <id>tag:olcs.icu.ac.jp,2009:/mt/cgs//9.1295</id>
   
   <published>2009-12-09T06:31:47Z</published>
   <updated>2010-03-14T11:18:25Z</updated>
   
   <summary>2009年度CGS読書会のラインナップが決まりました。 皆さん、お気楽にご参加下...</summary>
   <author>
      <name></name>
      
   </author>
         <category term="01. ニュース" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="02. CGSのイベント" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="B. Pick Up!" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="CGSから" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/">
      <![CDATA[<img alt="bookclub09winter.jpg" src="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/images/bookclub09winter.jpg" width="350" height="260" /><br clear="all">2009年度CGS読書会のラインナップが決まりました。
皆さん、お気楽にご参加下さい。
 
<font color="red">終了しました。</font>

＜初級＞
<b>堀江有里（著）</b>
<strong>『「レズビアン」という生き方―キリスト教の異性愛主義を問う』</strong>
【毎週 水曜日12:50～13:40　　初回：12月16日　担当者：長尾有起】
カミングアウトしたプロテスタント牧師のたたかいのなかから生まれた理論と
実践。キリスト教神学とレズビアン・スタディーズが切り結ぶ、セクシュアリ
ティ研究の新たな成果。
キリスト教の知識がない方もお気軽にご参加ください。
 
＜中級＞
<b>スーザン・マクレアリ (著)</b>
<strong>『フェミニン・エンディングー音楽・ジェンダー・セクシュアリティ』</strong>
【毎週 火曜日19:10～　　初回：12月15日　担当者：小河原峻ICU学部】
文学の世界で早い段階から発展して来たフェミニスト批評が音楽を対象とする
とき、音楽理論はどのように切り崩されるのか。快楽、欲望、身体をキーワー
ドに、オペラにおけるカストラートからポップスにおけるマドンナまで、様々
な作品を読み解く一冊。
 
＜上級＞
<b>Eli Clare(著)</b>
<strong>『Exile and Pride: Disability, Queerness and Liberation』</strong>
【毎週 水曜日19:10～　　初回：12月16日　宮澤日奈子ICU学部、番園寛也】
CP（脳性まひ）のある障害者として、セクシュアリティとジェンダー
の異端者として、歴史的なことから現代的なことまで理論を突き詰めつつ理論
によって切り捨てられる部分も丁寧に論じている。本書はジェンダー・セク
シュアリティと障害を主要な切り口としつつ、そこから人種や階層、地域、環
境といった幅広い論点につながっている。
 
場所：ジェンダー研究センター（ERB-I 301）
資料配布：初回に配布方法をお伝えします。
連絡先：kkawasaka@nt.icu.ac.jp (川坂）
]]>
      
   </content>
</entry>
<entry>
   <title>CGSニューズレター012号が完成しました！</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/2009/12/cgs012.html" />
   <id>tag:olcs.icu.ac.jp,2009:/mt/cgs//9.1289</id>
   
   <published>2009-12-09T06:30:47Z</published>
   <updated>2009-12-10T07:09:58Z</updated>
   
   <summary>CGSニューズレター 012号が完成しました。 CGSなどでペーパー版を配布して...</summary>
   <author>
      <name></name>
      
   </author>
         <category term="01. ニュース" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="012号" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="04. ニューズレター" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="B. Pick Up!" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="CGSから" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="最新ニューズレター掲載記事" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/">
      <![CDATA[CGSニューズレター 012号が完成しました。<img alt="NL012_toppage.jpg" src="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/images/NL012_toppage.jpg" width="283" height="400" />
CGSなどでペーパー版を配布しているほか、以下のURLより、pdf版がダウンロードできます。是非ご覧下さい。
なおペーパー版・pdf版に収録されている記事は、要約の場合があります。記事全文は、左のカテゴリーより、「E.

ソース別分類」「04.ニューズレター」から「012号」を選択してご覧下さい。随時公開していきます。
<a href="http://subsite.icu.ac.jp/cgs/pdf/NL012.pdf" target="_blank">CGSニューズレター 012号をダウンロード</a>

CGSニューズレター 012号目次]]>
      <![CDATA[<strong>CGSのこれまで・これから：ご挨拶に代えて</strong>
CGSセンター長／国際基督教大学上級准教授：加藤恵津子

<strong>報告：講演『〈名付け〉をめぐるポリティクス』</strong>
ICU学部（語学科3年）

<strong>“リベラル”なICU？―学内寮に住んだ経験から―</strong>
ICU卒業：decofemi

<strong>報告：2009年度日本女性学会</strong>
ICU大学院修了：丹羽尊子

<strong>カルチュラル・タイフーン2009に参加して</strong>
ICU学部：宮澤日奈子

<strong>ICU卒業生による座談会―学生生活を振り返って</strong>

<strong>ICUに保育施設を作ろう！「保育施設創りproject」発足記念座談会</strong>

<strong>綾屋紗月インタビュー：発達障害とドメスティックヴァイオレンス―コミュニケーション障害って何だ！？</strong>

<strong>「人工呼吸器装着の意思決定をめぐるジェンダー要因―女性患者と女性介護者」</strong>

<strong>セクシュアリティと政治がご専門のChalidaporn Songsamphan先生（2009年春特任教授）とポルノグラフィーについて対談しました</strong>

<strong>他の国々に日本の交番システムを導入する際に見られる問題</strong>
ICU大学院：セザレ・アルベス・フェハジ]]>
   </content>
</entry>
<entry>
   <title>CGSのこれまで・これから：ご挨拶に代えて</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/2009/12/cgs_12.html" />
   <id>tag:olcs.icu.ac.jp,2009:/mt/cgs//9.1300</id>
   
   <published>2009-12-09T06:27:24Z</published>
   <updated>2009-12-10T07:09:22Z</updated>
   
   <summary>CGSセンター長／国際基督教大学上級准教授：加藤恵津子 【CGS Newslet...</summary>
   <author>
      <name></name>
      
   </author>
         <category term="01. CGSから" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="012号" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="04. ニューズレター" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="A. CGSについて" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="B. Pick Up!" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="C. 特集" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="最新ニューズレター掲載記事" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/">
      <![CDATA[<strong>CGSセンター長／国際基督教大学上級准教授：加藤恵津子</strong>
【CGS Newsletter012掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

田中かず子（2004-07）、生駒夏美（2008）に続き、四月よりセンター長を勤めております、加藤と申します。設立から「もう」六年目とも「まだ」六年目ともいえるCGSですが、第二ステージに入りつつあることを肌で感じています。
第一ステージは組織体制や活動の土台作りを急ピッチでゼロから推し進めた時期で、ここで「ジェンダー・セクシュアリティ研究プログラム（PGSS）」の提供、ジャーナルやニューズレターの発行、読書会、ティーパーティー、図書とコミュニケーション・スペースの提供、講演会の企画といった活動の原型が作られました。2004年から2007年には、大学COEプロジェクトの一環として、「アジアにおけるジェンダー」を社会科学・人文科学・自然科学の各視点から討議する国際ワークショップ・シリーズを四回に亘り主催しました。]]>
      これらを通して明らかになったCGSのユニークさは、(1)「女性学」に傾きがちなジェンダー研究に「セクシュアリティ」の視点を積極的に取り入れ、「男/女」の二項対立にさらに根本的な批判を加える、（2）「アジア」という視点から、欧米のジェンダー理論を相対化する、(3)日英語のバイリンガリズムに立ち、「日本の外へ発信」する、といった点にあります。またこれらの理念が短期間に次々と形になったのも、(4)学生スタッフが能力・自発性を最大限に発揮する、という四つ目の特徴ゆえです。
そんなCGSにとって、2008年度は危機でした。運営委員の退職、研究休暇、出産が重なり、事実上「教員不在」となったのです。しかし学生スタッフの極限の努力により、CGSは開業し続けました。夏期に行われたイギリスのセクシュアルマイノリティの青年団体との交流は、テレビでも報道されました。同時に、過去の慣習からくる組織体制の弱点も明らかになり、学生スタッフに過重な負担をかけていた教員スタッフは、猛省を促されました。
こうしたことを踏まえ、今年は新しい所員も得ることとなり、分業体制を再編しました。今後は、多摩地区の諸大学のジェンダー教育者の互助的ネットワークを作ること、海外（特に近隣アジア）と日本のジェンダー研究をつなぐ窓口となること、多様な分野の研究者と協働し、研究（サポート）機関として充実すること、多様なジェンダー、セクシュアリティのニーズが学内で考慮されるよう、学生らの声をサポートしていくことなどを目指しています。まだ「体力回復期」にあるCGSですが、過去の蓄積の中の良いものを生かしつつ、新しい方向へと着実に進んでいきたいと願っています。今後とも温かいご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

*****************
加藤恵津子センター長による「政権交代とジェンダー〜衆院選に思う〜」を当センターウェブサイト（http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/2009/09/post_31.html）にて公開中です。あわせてご覧下さい。
   </content>
</entry>
<entry>
   <title>報告：講演『〈名付け〉をめぐるポリティクス』</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/2009/12/post_35.html" />
   <id>tag:olcs.icu.ac.jp,2009:/mt/cgs//9.1299</id>
   
   <published>2009-12-09T06:25:31Z</published>
   <updated>2009-12-16T08:27:38Z</updated>
   
   <summary>ICU学部（語学科3年） 【CGS Newsletter012掲載記事】【ペーパ...</summary>
   <author>
      <name></name>
      
   </author>
         <category term="01. CGSから" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="012号" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="02. CGSのイベント" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="04. ニューズレター" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="B. Pick Up!" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="C. 特集" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="最新ニューズレター掲載記事" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/">
      <![CDATA[<strong>ICU学部（語学科3年）</strong>
【CGS Newsletter012掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

2009年5月20日、「ジェンダー研究へのアプローチ」の授業の公開講座として、ニュースコンテンツサイト「デルタG」主宰のミヤマアキラ氏と、大学教員の飯野由里子氏が『〈名付け〉をめぐるポリティクス』というテーマの下に講演を行った。「なぜ非異性愛者ばかりが「名乗り」を強要されるのか」、「「名乗り」としてのカミングアウトや、一方的な「名付け」や人格への還元など、「名付け」をめぐる政治性について」（公式ポスターより）。講演から考えたことをここに述べたい。]]>
      <![CDATA[<a href="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/images/Lecture%20Flyer.jpg"><img alt="Lecture%20Flyer.jpg" src="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/images/Lecture%20Flyer-thumb.jpg" width="212" height="300" /></a>
「名付け・名乗り」という行為は、時として非常に有効な戦略となる。例えば各地で開かれるパレードという「名乗り」は、普段不可視化されている性的多様性、少数者、クィアを可視化させ、異性愛中心主義の社会を揺さぶり得るだろう。
しかし「名乗り」には、同時に沢山のリスクが伴っている。「名」には、社会の理不尽な偏見やステレオタイプが付随しており、それらに基づく非難や差別によって、「名乗った」本人が傷つく可能性があるのだ。また当然だが、どのような「名付け」も完璧に自分を表現することなどない。セクシュアリティに関しての「名乗り」も、その人の全体を完全に表現するものではない。しかし非異性愛者の場合は、普段不可視化されているからか、理不尽にも「名乗り」と同時にそのセクシュアリティがその人の全体として捉えられがちだ。
一方で異性愛者は、社会全体が異性愛を中心に構築されているためにそもそも「名乗る」必要がなく、存在の全体を「異性愛者」という一点のみにおいて捉えられるような酷い扱いをされることもない。仮に名乗っても「異性愛」は「普通」なので、その「名」がその人自身を危うくすることすらない。
以上が自分なりに読み解いた、対談で語られた主要な問題だ。就職活動を控え、私にはこの「名付け・名乗り」は、より差し迫った問題として感じられるようになってきている。
幸いICUでは「名乗り」を強要されたり偏見に曝されたことは少ない。しかし、少ないというだけでゼロではないことははっきり述べておきたい。「名乗り」を巡って現在進行形で思い悩む人々はICUにも必ず存在し、また自分自身も「名付け」による危険性をしばしば肌で感じながら暮らしている。
それにも拘らず社会人となって「社会」に出て行くことに格別の不安があるのは、このICUの中途半端な状況すら極めて特殊な例だと知っているからだ。高校では、「社会」に流布する非異性愛者のネガティブで滑稽なイメージが学校内でもそのままに垂れ流されていた。その異性愛主義の流れが強すぎて、「名乗り」を戦略的に行うことについて考える余裕すらなかったし、その強すぎる「流れ」に流され、まるで「異性愛」の川底に埋もれていく様な感覚を覚えることもあった。
要するに異性愛主義の急流の中での「名乗り」は、リスクが大きいだけでなく非常にパワーの要る行為なのだ。この困難だらけの仕事を前にすると、自分にそれができるのかという不安とともに、「名乗る」必要のない人々との間の圧倒的な権力差を感じてやり切れない。だがだからと言って、「名乗る」ことの戦略的有効性を諦めることもできない……。
私が望むのは「名乗った結果で権力差が生じない社会」だが、すぐにそのような社会を実現できるとは勿論思っていない。長い長い闘いになるだろう。急流に逆らい続けて常に「名乗って」いたら、自分自身が疲弊しきってしまう。「名乗る」ことの戦略的有効性と闘いの絶望的な長さ・困難さ……これらの間でバランスを取りながら、困難な現実をいかにほそくながく生きのび闘い続けるか。これが私の課題となるだろう。]]>
   </content>
</entry>
<entry>
   <title>“リベラル”なICU？—学内寮に住んだ経験から—</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/2009/12/icu_3.html" />
   <id>tag:olcs.icu.ac.jp,2009:/mt/cgs//9.1313</id>
   
   <published>2009-12-09T06:24:00Z</published>
   <updated>2009-12-10T07:07:24Z</updated>
   
   <summary>ICU卒業：decofemi 【CGS Newsletter012掲載記事】【ペ...</summary>
   <author>
      <name></name>
      
   </author>
         <category term="01. CGSから" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="012号" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="04. ニューズレター" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="B. Pick Up!" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="C. 特集" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="最新ニューズレター掲載記事" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/">
      <![CDATA[<strong>ICU卒業：decofemi</strong>
【CGS Newsletter012掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

現在ICUでは大型寮建設計画が進んでいるが、一昨年まで寮生として構内に暮らした経験から、ICUと寮について改めて考えてみたい。
私が住んでいたのは、全員相部屋の“女子”寮で、1階の共有スペース以外は寮則により“男子”禁制であった。大学職員等で「男子」とされる人がどうしても2階に上がらなければならないときには、必ず寮生が立ち会い、「男の人二階に上がりま〜す」と呼びかけてから通す。これはどうしても私が慣れることが出来なかったルールの一つだ。]]>
      性暴力を防ぎたい気持ちがあるにしても、誰かを犯罪者予備軍扱いすることは正当化できないし、もっと言えば、この“男子”禁制のルールには「問題は“男女”間で起きる（“男女”間でしか起きない）」という安易な認識が透けてすらいる。
この認識は、「“同性”なら問題ない」としてプライバシーを削るやり方にも窺える。例えば、寮の風呂は共同であった。当時の私は、シスジェンダーでヘテロセクシュアルの所謂“一般的な女子”であり、その特権性に気づいてすらいなかったが、“同性”であろうが誰であろうが、「人前で着替える」という行為にかなりの違和感を覚えていた。しかしこのような違和感はプライベート空間をシェアする仲間なのだから、という圧力によって次第に慣らされていってしまった。“男女”が分かれているだけでプライバシーに配慮のない共同生活に「慣れる」ことの出来ない人間は、寮生活自体を望まない／望んではいけないのだという抑圧が働いている。
私が思うに、結局のところ“男女”を別にしておけば問題ないという詭弁の裏側で大学が本当に禁止したいのは、男女の接触、つまり“セックス”なのではないか（同性間のセックスはもちろん想定外）。だがそれならそれで、なぜ寮則に「寮内でのセックス禁止」と明記しないのだろう。“セックス”の禁止を、「“男女”を別にしろ」という迂回路を経由して暗黙のうちに実行しようとするあまり、その「“男女”の別」ルールが結果的に、シスジェンダーかつヘテロセクシュアルである人間以外を寮から排除するシステムとして機能してしまっているというのに。しかも、そこまでやってなお、肝心の“セックス”の禁止は、寮に限定したところで、現在のところ全く成功していないのである（誰がいつどこで誰とどんなセックスをしようが、他人に損害を与えない限り自由だとは思うが）。
“異性”の視線に晒されたくないという“マジョリティ”の声があるかもしれない。その声は尊重されるべきだが、寮則によって守られるべきか？ 同性を部屋に通す時にもやるように、ルームメイト同士で交渉することではないのか。その労を惜しんで一律に禁止し、結果として誰かを存在ごと排除することになってもいい、というのが本当にICUの正義なのだろうか。
大学生のセックスを禁止する合理的理由があるとは思えないが、性暴力抑止の必要性を大学は主張するかもしれない。だがその場合にも、大学が寮を通して学生に何を求め、何を禁止したいのかをはっきり提示する必要があるだろう。学内にはすでにセックスも性暴力も溢れている。ICUで寮生活を送っていた間、「女子」とは、「男子」とは誰か？「セックス」とは何か？そんなことは寮生同士でも、寮生と大学との間でも全く語られなかった。セックスについて語らずに、「リベラル」である、と言うことの滑稽さをもっと認識して欲しい。
   </content>
</entry>
<entry>
   <title>報告：2009年度日本女性学会</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/2009/12/2009_1.html" />
   <id>tag:olcs.icu.ac.jp,2009:/mt/cgs//9.1298</id>
   
   <published>2009-12-09T06:23:11Z</published>
   <updated>2009-12-10T07:06:36Z</updated>
   
   <summary>ICU大学院修了：丹羽尊子 【CGS Newsletter012掲載記事】【ペー...</summary>
   <author>
      <name></name>
      
   </author>
         <category term="012号" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="02. 日本から" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="04. ニューズレター" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="B. Pick Up!" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="C. 特集" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="E. ソース別分類" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="最新ニューズレター掲載記事" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/">
      <![CDATA[<strong>ICU大学院修了：丹羽尊子</strong>
【CGS Newsletter012掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

2009年6月27・28日、お茶の水女子大学において日本女性学会大会が行われた。一般会員から分科会担当を募集したり、初日に行われることの多いシンポジウムをまとめとして最終日に行う等、学会設立から30年という歴史に安住せず、未来に向けた意欲が感じられる大会であった。
シンポジウムでは「今ジェンダーの視点で問い直す貧困と労働」というテーマで、栗田隆子（フリーターズフリー）、赤石千衣子（しんぐるまざぁず・ふぉーらむ）、田中かず子（女性ユニオン東京・働く女性の全国センター（ACW2））の3氏による発表が行われた。]]>
      栗田氏の発表は、独身女性＋フリーター＝「フリーター独女」という発表者自身を、フリーターである点からも女性である点からも従来の労働者の枠組みから外れており、従って労働者にもなれず、さりとて母性神話にとりこまれ無償労働に従事することもできない存在であると説明する。“結婚するからいい”と無視されてきた存在としての自らの懊悩と、それを引き受けて先に進むことの展望が示された。
赤石氏によれば、日本のシングルマザーの就労率は世界で4番目に高い（84.5%）にも拘らず、非正規雇用が多く、二重・三重就労をしても収入は低いという。生き延びるためには各種手当が欠かせないにも拘らず、就労支援を名目に福祉を切り捨てるという世界的なトレンドによって、さらに苦しい状況に追い詰められていくという現状がリポートされた。
最後の田中氏の発表は、女性の労働・貧困をめぐる、日本女性学会の歩みを社会状況の変遷を交えて概括し、ジェンダー・女性学の今後を展望するものであった。
それぞれ異なった立場からの発表であったが、女性の貧困の現状の把握と可視化及び女性の生き方のオルタナティヴの提示、という予め設定されたテーマの他にも、3氏の発表には「つながる」という共通のキーワードがあったように思う。
一般に、ある問題への解決策として「連帯」や「つながり」が示されることは多く、これは特に女性の問題で顕著である。しかし、今回のシンポジウムで興味深かったのは、「差異」の認識こそが「つながり」に必要なものだ、という視点もまた、三氏に共通して提示されていた点である。
そのことは栗田氏の発表タイトル “「他女」と関わること”にも端的に現れている。この「他女」という言葉は哲学用語の「他性」から発想されたものというが、「女性」という言葉に集う人々同士の「他性」をどう認めあうのか、「女」であっても「他者」であることを経験していくことの積み重なりこそが重要である、とする栗田氏の言葉は、理想としての「つながり」ではなく、「つながり」それ自身を生き永らえさせるための前提を改めて提示するものであったように思う。
安易に「女性」という共通項に寄りかかってしまいがちで、女性同士であっても個々人それぞれ様々である、ということは自明のことのようでありながら、意外にはっきりとは意識されていない。これは「女性」だけに限ったことではないが、安易な共通項への依存は、それがために“些細な違いが気になり許せない”という反目を生み、離合集散を繰り返すという悲劇の引き金ともなりかねないのではないだろうか。
自分と他人は違うし、他人は自分と違う。同じ部分があっても全てが同じというわけではない。この当たり前の事実を不断に確認し続け、その上で自分は何ができるのか、と問い続けることが、「つながる」ことへの第一歩であり、また、「つながり」の存続がかかる命綱なのではないだろうか。
   </content>
</entry>
<entry>
   <title>カルチュラル・タイフーン2009に参加して</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/2009/12/2009_2.html" />
   <id>tag:olcs.icu.ac.jp,2009:/mt/cgs//9.1312</id>
   
   <published>2009-12-09T06:22:00Z</published>
   <updated>2009-12-10T07:05:47Z</updated>
   
   <summary>ICU学部：宮澤日奈子 【CGS Newsletter012掲載記事】【ペーパー...</summary>
   <author>
      <name></name>
      
   </author>
         <category term="012号" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="02. 日本から" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="04. ニューズレター" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="B. Pick Up!" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="C. 特集" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="最新ニューズレター掲載記事" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/">
      <![CDATA[<strong>ICU学部：宮澤日奈子</strong>
【CGS Newsletter012掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

2009年7月3日から5日にかけて、カルチュラル・タイフーン2009が東京外国語大学にて開催された。今年は、Inter-Asia Cultural Studiesとの合同で、各地域から参加者が集まる国際学会“Inter-Asia Cultural Typhoon 2009”として催され、サブテーマの「グローバリゼーションの破断点で問う文化のポリティクス−貧困、監視、検閲を超えて」のもと、幅広いトピックで数多くのパネルが組まれた。会場内では、絵画や洋服、映像などを使ったアート作品が立ち並び、会場の外には屋台や音楽のステージに多くの人が集まった。熱気にあふれた会場と、たくさんの参加者の高揚した様子から、この一大イベントの成功にかける強い思いや、国際学会ならではの特別な緊張が伝わってきた。「国境」を越えた形で今大会が開催され、様々な国、人種、地域、階層、民族、性別、宗教、障がいなどの背景を持つ人々が集まる中で、あらゆる差異をめぐる問題は、議論の重要なトピックとして、あるいは内省的に配慮すべきものとして、意識的に扱う気運を感じた。]]>
      なかでも、ジェンダーやセクシュアリティに関する視点に興味があった私は、アート作品における身体表現をジェンダー・セクシュアリティの理論を使って分析した研究の発表などを見て回った。特に女性の自傷行為とそれをモチーフにした作品の中に表現された傷との関連性について論じた発表は、写真作品の分析を通して、現実の社会に染みわたって機能しているジェンダーの制約を細かく見てゆくものであった。その分析では、性や性別をめぐる制約も様々な差異と同じく、身体に深く刻まれることが示された。また、その身体を作品として表現することで、これまで否定的にしか見られてこなかった〈傷〉を読みかえ、ポジティブなものとして捉えなおすことのできる可能性を感じた。まさにこの作業こそが「文化のポリティクス」ではないだろうか。特に女性の身体を題材としたこの発表は、文化の政治性を考える上で、ジェンダー・セクシュアリティの視点に注意深くあることの必要性を再認識させるものであった。
最後に、ジェンダー・セクシュアリティに関連する発表のほとんどが英語によるものであったことを指摘しておきたい。このことは、発表者が日本国外の研究者であること、あるいは日本国内の研究者による発表であっても、それが国内よりも海外の参加者を主に想定した発表であることを意味しているように思われた。こうした現状は、国内のカルチュラル・スタディーズにおいて、ジェンダー・セクシュアリティに関心のある研究者が少ないことに起因しているのではないだろうか。今回のカルチュラル・タイフーンのような場で国外の研究者からの発表がなされることは、国内の研究者たちのジェンダー・セクシュアリティへの関心を高めるなど、与える影響も大きいと感じた。今回発表を行ったような、香港や台湾などの地域で盛んなジェンダー・クィア・フェミニズム研究がカルチュラル・スタディーズとともに大きな流れを一緒に作りだす様子から、私達は何を学び、何を変えてゆくべきなのだろうか。ジェンダーやセクシュアリティに関連することを一つの領域に外部化するのではなく、あらゆる学問領域の中で、そして教育や研究の場で、ジェンダー・セクシュアリティの視点を取りあげることのできるようなカリキュラムやシステムの発展が、求められるのではないか。
   </content>
</entry>
<entry>
   <title>綾屋紗月インタビュー：発達障害とドメスティックヴァイオレンス—コミュニケーション障害って何だ！？</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/2009/12/post_34.html" />
   <id>tag:olcs.icu.ac.jp,2009:/mt/cgs//9.1297</id>
   
   <published>2009-12-09T06:21:17Z</published>
   <updated>2009-12-16T08:23:53Z</updated>
   
   <summary>【CGS Newsletter012掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】 ...</summary>
   <author>
      <name></name>
      
   </author>
         <category term="012号" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="04. インタビュー" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="04. ニューズレター" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="B. Pick Up!" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="C. 特集" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="最新ニューズレター掲載記事" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/">
      【CGS Newsletter012掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

発達障害者支援法の成立など、ここ数年で発達障害の社会的な認知は高まりを見せている。しかし、こだわりが強い、コミュニケーションができないといった外部からのステレオタイプとともに語られることも多い。そうした語りに対し、当事者の立場から実際は何が起こっているのかを克明に描写し、当事者研究という手法で発達障害の語り直しをした『発達障害当事者研究』の著者の一人である綾屋紗月さん。
また綾屋さんはDVサバイバーでもあり、今年の８月に出版された『前略、離婚を決めました』の中ではその経験と離婚にいたるまでの道筋が語られている。
発達障害とDVという２つの経験の中で綾屋さんが感じたものとは何だったのだろうか？（編集部）
      <![CDATA[<strong>■いったい私は何者？</strong>
物心ついた時から人の集団になじめず、「なんだか私は人と交われない。集団にいても楽しさが伝わってこない。いったい私は何者なんだろう」と思いながら生きてきました。人と同じペースでできない原因不明の虚弱な心身を持ち、疎外感を強める中で、「外では働けないけれど、家の中では働けるのではないか」と思い、紆余曲折を経て結婚。しかしそこにはまた落とし穴がありました。<img alt="Satsuki%20Ayaya%20%28Photo%20by%20Shuntaro%20Abe%29.jpg" src="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/images/Satsuki%20Ayaya%20%28Photo%20by%20Shuntaro%20Abe%29.jpg" width="217" height="300" />


<strong>■DVにからめとられる</strong>
結婚後、夫の仕事がますます忙しくなって、アルコールの量が増えていく中で、「働いている俺は偉い。家にいて稼いでこないお前は無能だ」といった、お決まりのセリフが聞かれるようになりました。当時の私は仕事や家事を人並みにできない履歴のせいもあって自尊心がとても低く、外で稼げないこととか、学歴などで、私の方が下だというまなざしを向けられると太刀打ちができないわけです。「なんかそれって違うはず」とは思うんだけど、それに値する言葉を持っていないんですよね。「そんなことはない、あなたの方が間違ってる」と言い返せるだけの知識や言葉だとか、「じゃあ私だって子供預けて働くわよ！」と言ってしまえるような丈夫な身体を持っていれば、違うストーリーがあったのかもしれないけど、完全に相手をやっつけるまでの武器を持っていないので、なし崩し的に言いくるめられ、相手がどんどん支配を強めていくという感じでした。

<strong>■アスペとDV?コミュニケーション障害ってなんだ！？</strong>
アスペルガー症候群と診断されたときは、小さいときから何なのかわからなかった自分の困難について、説明してくれる文脈をようやく見つけたという感覚があり、自分にとっては大きな救いとなりました。
でも夫との関係においてアスペの文脈は決して救いにはならなくて、むしろ「夫婦関係のこじれは、お前のコミュニケーション障害のせいだ」という風に使われるようになりました。それで、「あれ!？また何かおかしなことになってる」と思い、発達障害とDV、それぞれの問題を切り分けるために、両方知っていく必要に迫られました。その過程で見えてきたことをもとに、『発達障害当事者研究』（医学書院）と『前略、離婚を決めました』（理論社）の2冊ができました。
『発達障害当事者研究』で「アスペルガー症候群をコミュニケーション障害であると定義しない」というところから始めたのも、コミュニケーション障害を引き受けると、DVも含めたコミュニケーションのすれ違いを全部こっちのせいとして引き受けることになりかねないからです。そもそもコミュニケーションは両者の間に起こるものなのに、「コミュニケーション障害」という言葉で一方に帰責することができるはずがない。それなのに専門家がコミュニケーション障害という概念を用いることへの違和感が強くありました。私はたしかに人の輪の中には入れないことが多いけど、その時に私の中で何も考えていないわけではないし、考える筋道というのはすごくある。それなのに全然わかっていない人と言われるのが気に食わない。そもそもコミュニケーション障害というと、なんか手のつけ様がないほどに破綻してる印象があるじゃないですか（笑）。でもそんなことなくて、ちゃんと法則が自分の中にあるんです。そこに関しては専門家より私の方が知っていると思うし、この専門家の分析は違うとか、こういう風に見えるかもしれないけど、それはこうだからだよっていうのをまとめて『発達障害当事者研究』ができました。
それに今は脳科学ブームもあって、いっそう「脳のここが欠損してるからコミュニケーション障害があるんだ」みたいな言い方をする専門家もいて、「脳なんてみんな一人一人違うのに、脳のせいにしても解決しないだろう！」という違和感や苛立ちがあります。「脳が何だってんだ！」って感じですね（笑）。

<strong>■DVから抜け出すために必要だったもの</strong>
まずは、フェミニズムやDVの理論などの自分の味方になってくれるストーリーを知ることでした。今自分が虐げられている語りをはじき返し、まなざし返す世界があることを知る段階ですね。でも本当に自分がそれに乗っていいのかわからない、半信半疑な状態がすごく長かったんです。だから、書物だけじゃなくて生身の情報に出会いたくて、やっとたどり着いたのは区の女性相談員のところでした。色々なケースを見てきた相談員が「あなたの身に起きていることはDVですよ」と言ってくれたときに、はじめて自分が承認された気がしました。でもさらに必要なものがあります。DVから抜け出したくても「具体的に行動するとどうなるのか」っていう次のストーリーと希望が見えなければ、「どんなに虐げられていても今いる場所の方が知ってるし、まったく知らない世界よりまだ安全なんじゃないか、なんとかやっていけないだろうか」と、もといた場所に引き戻されてしまうのです。

<strong>■「あ、これはこんなにウケるくらいひどいことなんだ」</strong>
離婚を進めていく中で大変だったのは、自分の努力でどうにかなるところがどこまでなのかということが全然わからないことでした。「夫を見捨てていいきっかけ」が最後まで決められなくて、まわりの人や子供の反応にサポートされながら、これもだめだ、これもだめだと一つずつ切っていって、本当にもう残らないっていうところで離婚に踏み切ったんです。その作業と平行して、フェミニズムの世界にも足を踏み入れたのですが、たとえば「10万稼いだら人権をあげる」とか「3人目を産んだら、皇太后扱いしてあげる」って言われたことを試しに話してみるとすっごいウケる。「何だその男は！」と言われ、「あ、これはこんなにウケるくらいひどいことなんだ」と実感しました。どこで話してみてもウオーッて盛り上がるので、だんだん持ちネタみたいになって（笑）。夫からその言葉を浴びせられたときには、「そんなひどい話があるか！」って思いつつも、「10万なければ人権ってないんだ」ってそのまま思っている自分もいて、「月10万なんて稼げないし、私にはその手段はもう断たれているのに無理なことを押し付けてくる」と本気でショックを受けているわけです。それでまた絶望の中に落とされることの繰り返しです。

<strong>■人の反応の中で自分が作り上げられていく</strong>
私がDVから抜け出し、離婚にいたるまでの道のりは、味方になってくれるまわりの力で引っ張りあげられて、次の世界へ投げ出されていくということの連続でした。私の話したことに対して、「なんだそりゃ。それはひどいね」と言ってくれる世界に触れることで、生身の人間から承認され、初めて自分は本当にひどいところにいると自覚し、やっとDVから抜け出せるという感じです。人の反応の中で自分が作り上げられていくんだなっていうのを実感しました。「人とつながれない私は、本の中でだけつながれればいい」と半分あきらめていた自分は間違いで、私は世の中の誰ともつながれないわけではなくて、反応してくれる人と出会えれば見える人になれて、つながることができるのかもしれないという感覚が、徐々に出てくるようになりました。もちろん抱えている困難のすべてが解決されたわけではないですが、「悪くない場所に来たなあ」というのが今の実感です。

<strong>□綾屋紗月（あややさつき）</strong>
1974年生まれ。二児の母。低血圧症、うつ病と、「自分のおかしさ」の原因をみつけたと思っては「やっぱり違う」と思わされることをくり返し、2006年、アスペルガー症候群の存在を知り、診断名をもらう。共著に『発達障害当事者研究』（医学書院）、単著で『前略、離婚を決めました』（理論社）がある。<a href="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/images/Hattatsu%20shougai%20toujisha%20kenkyuu.jpg"><img alt="Hattatsu%20shougai%20toujisha%20kenkyuu.jpg" src="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/images/Hattatsu%20shougai%20toujisha%20kenkyuu-thumb.jpg" width="140" height="200" /></a><a href="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/images/Zenryaku%2C%20rikon%20o%20kimemashita.jpg"><img alt="Zenryaku%2C%20rikon%20o%20kimemashita.jpg" src="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/images/Zenryaku%2C%20rikon%20o%20kimemashita-thumb.jpg" width="139" height="200" /></a>]]>
   </content>
</entry>
<entry>
   <title>ICU卒業生による座談会—学生生活を振り返って</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/2009/12/icu_2.html" />
   <id>tag:olcs.icu.ac.jp,2009:/mt/cgs//9.1296</id>
   
   <published>2009-12-09T06:13:12Z</published>
   <updated>2009-12-10T06:52:08Z</updated>
   
   <summary>【CGS Newsletter012掲載記事の全文バージョンです。ダイジェスト版...</summary>
   <author>
      <name></name>
      
   </author>
         <category term="012号" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="04. インタビュー" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="04. ニューズレター" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="B. Pick Up!" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="C. 特集" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="最新ニューズレター掲載記事" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/">
      <![CDATA[【CGS Newsletter012掲載記事の全文バージョンです。ダイジェスト版は<a href="https://subsite.icu.ac.jp/cgs/pdf/NL012.pdf" target="_blank">こちら</a>からお読み下さい。】

鈴木直美（CGSスタッフ／以下：鈴）
今日はですね、6月に卒業される方々に、在学中にはなかなか言えないようなことまで含めて、ICUの「ここがこんな風によくなるといいな」っていう話を……いろいろあると思うんですよ、ここで学生生活していると……そういった話をしていただこうとお集まりいただきましたー……ってやろうと思っていたら、ずいぶん前の卒業生や在学生まで集まってしまった感じで（笑）、いっそ趣旨はそのままに、みんなで匿名座談会とさせていただきたいのですが、まぁそんな感じでよろしくお願いします。]]>
      私としては、これからシンポシオンやCGSがICUの在り方をどう評価し、またどう改善に向けて要望を出していくのかという重要な問題にかかわってくる部分ですので、たとえばこれから建設ラッシュが続きますよね？そういった新しい建物にどうクィアの要望を届けるか、またそういう学生の声をCGSとしてどうサポートできるかということにかかわってくる問題でもありますので、ぜひ皆さんの忌憚ないご意見をここでお聞きしておきたいと思っています。

A
学生でいるときには言いにくいよね……っていうことも多いからね。むかし「クィアという経験」というイベントをシンポシオンでやったんだけれども（※2）、ああいう感じで「クィアがこのキャンパスで生活していく上でどう感じているの？」っていうことを伝えようという方向でざっくばらんに話していけたらって思ってます。

B
そうね……いま思い出したのはコメントシートの件だけど

参加者
（笑）

C
あれね！もしよかったら話してほしい。

B
授業の一番最初の日に、たぶんプライバシーを考慮してのことなんだけど、授業中に呼ばれたいニックネームをコメントシートに書けと言われて。つまり授業中にコメントシートの内容を公表されたときに、先生は誰のことかわかっているんだけど、呼ばれるのはニックネームだからみんなは誰のことかわからないというシステムなんだ。で、私は「a homosexual asian male bitch」って書いたの。そしたら次の週に呼び出されて……帰り際だからもうあんまり学生もいなかったけど、教室で怒られたの。「こんなん、呼べるわけないだろう！」って。

C
呼びたくないってこと？

B
ううん、「呼べるわけない」って言ってた。で、具体的にどの単語が？って聞いたら「bitchだ」っていうわけ。

鈴
あ〜……はい。

B
それは確かにね、と。でOKって思って、Homosexualのほうを問題視しているんじゃないんだったらまだいいよと。で、「書きなおしますねー」って言って次回から「a homosexual asian male girl」ってしたのよ。

参加者
（笑）

B
でもそれからもボクのニックネームが呼ばれることはなかった。ボクがたまたま全然ためにならないコメントしか書けないバカだったという可能性もあるけれど、先生のウェブサイトでコメントがいくつかピックアップ紹介されている中にボクのコメントがあったから、紹介する価値のないコメントばっかり書いていたわけではないと思うんだけどなぁ。

鈴
紹介されてたんだ？

C
うん。でも他の人とは違って、実名の下の名前がカタカナで書いてあった。「あれ？」と思って先生にメールしたら、「君がニックネームを書き忘れたんじゃないか」と言われて・・・。結局そのコメントはウェブサイトから消してもらったからいいけどさ。

鈴
「問題はbitchだ」って言ってたんだよね？

B
そう、だからgirlに書きなおしたんだけど、結局人目に触れることはなかった（笑）

鈴
そう……なんだ（笑）

A
そうやって、先生から直接「どうなのコレ」って感じる扱いを受けることもあって。しかもよく聞くんだよね。そこまで直接的じゃなくても、たとえば授業で先生が……なんだろう…

B
「ホモネタ」とか？

A
そうそう先生が「ホモネタ」で笑うとか、恋愛の話をしているときに「男の子と女の子の」っていうのを空気のように前提で話したりとか。ひどいなって思うけど、でも授業を取っている身としては、それはおかしいですよっていうことは言いづらい。

参加者
うんうんうん。

B
ある時も、非常勤の先生で、ヨーロッパにいた時の話で「サウナに入ったらゲイがいてwhew!」とかいう話でクラスがドカーンと笑うってかんじ……。

参加者
……

B
その時はコメントシートに、コメ粒みたいな字で両面にわたって抗議したら、次の授業で済みませんでしたって謝罪してくださってたけど。

鈴
授業からそんなか……。もっと、施設面で不足しているところって目につくから、今、建設ラッシュでそういう面に目が行きがちな時期だっていうのもあって、そういう話になるって思ってたけど、そうか、そもそもクラスの中でさえ守られていないんだね。

C
うーん……そういう「ネタ系で笑う」とかもそうだけど、もっとはっきり「ここ」がおかしいって指摘しにくいものもたくさんあると思うんだよね。たとえば、自分は宗教が専攻で、そうなると宗教関連の授業をたくさん取ることになる。そこでは、キリスト教的に保守的な層っていうのは確実に学生にもいて、でもそういう中で、先生はけっこう…例えばいろんな視点を取り入れようとしたりして頑張っている……と。例えばフィリス・トリブルっていう有名なフェミニストの神学者がいて、そういうのを授業で取り上げて、みんなで読みましょうってリーディング・アサインメントにも入れてくる。
発表の担当を毎回決めるから、私はトリブルをじっくり読みたいなって思うから立候補して、自分なりに読み込んでプレゼンをするわけ。「こういう視点がキリスト教には足りない」とか、「フェミニズム的にはどうのこうの」って感じの話をしたんだけど、空気が……「ププ」みたいな。

参加者
（笑）

C
「何あの空気読めてないコ（笑）」みたいな。でもね、そういう空気はまぁ、我慢しましょうと。よくあるしね（笑）。でも、質疑応答のときに「そもそもフェミニズムという学問は非常に偏っているのだから、この議論に耳を傾ける必要って本当にあるのか」っていうお決まりの疑念が投げかけられるわけですよ！

参加者
（笑）

C
じゃぁそれを言っている君は「偏って」いないつもりなわけ？っていう、これまたありきたりの反論が自分の中からわいてくるんだけど、そうやって切り返せば切り返すほどますます「ププ」って。

鈴
まぁ〜なじみ深い空気だねぇ。

参加者
（笑）

C
でしょ〜？

鈴
たぶん「ププ」で黙らせるのが一番有効だって知っている……んじゃない？無意識にでもね。「おまえは偏っていないのか」っていう問いにはだれも答えられないから、笑って黙らせるしかない……という感じ？

A
真剣な人には笑って流してやればいい、みたいな空気ってこと？

B
「何真剣にやっちゃってんの、“しかもジェンダーなんて”」

参加者
ああ〜（笑）

鈴
先生はそういう時どんな感じの対応をするの？

C
立ち往生……って感じが多いね。

鈴
あぁ、うーん。でもさ、自分でそれをアサインしたんでしょ？授業に必要だって。

C
そうそうそう……。私には慰めの言葉をかけてくれたんだけどね。でも全体に積極的に訴えかけるようなことはなかった。

B
自分で組み込んだならさ、その必要性をちゃんと説いてほしいよね。
これはあくまでも印象だけど、たぶんブラック・チャーチの話とかだったら「ププ」っていう風にはならないんじゃない。力説したって。

C
そうなんだよ〜。ただ……そもそもあんまり社会的な問題を語ることが少ない……キリスト教の中だけで語る、っていう感じの授業だから、たとえばブラック・チャーチみたいなトピックも、「ププ」とまではいかないけど、あまり歓迎もされない感じではあるんだけど。

B
ただ、そういう、社会をいったん切り離して宗教について真剣に検討する空間っていうのももちろん必要だよね。

C
そうなんだ。ただ、そういう空間に「フェミ」が入ってきたときに一気に「ププ」っていう流れになるっていうのがね。“完全に”関係ないじゃーん、みたいな判断が働くっていうのが。

A
やっぱりその先生がなんでそれをアサインしているのかがよくわからなくなってくるよね。少なくとも他の学生はわからないままだろうね。

C
本当に立ち往生って感じで……欧米から帰って来られたばかりの新任の方だったので、とくに保守的な場、というわけでもないのにそういうサポーティブじゃない空気が生じるっていうのが、たぶん……

鈴
予想外な感じだったのかな。

C
そうそうそう。そんな感じだったんじゃないかな。

B
でもさ、そういう先生をサポートするシステムも必要だよね。っていうか欲しいよね。

C
うん、ホントに。私がそのときのしんどさをミクシィの日記で吐き出したときは、同じクラスを取っている友達から「私もあの「ププ」っていった人たちの論理はヘンだと思った」っていう反応があって、そう思っている人も私以外にもいたんだけれども、それすらも表に出せない雰囲気がクラスにあった……んだよね。だからそこら辺の声を拾うためにもね、先生がちゃんと対応できないと難しいから、その先生をさらにサポートするシステムっていうのはね、さらに必要になってくると思う。

B
CGS主催でさ、一年に一回とかでいいから「あなたのクラスにクィアやフェミを導入するワークショップ！」みたいなの出来ないの？

鈴
あ、いいねぇ。

B
こうやってやるといいですよ〜、こういうやり方をするとドン引きされますよ〜、みたいなね。

鈴
起こりうる問題をあげて、問題別対応法……とかね。CGSの先生方にも蓄積あるだろうし、それだけじゃなくて知恵の交換の場にもなれば……

B
うん。たぶん誰にも教えられないからね。全員なにかしら失敗しているから。

参加者
（爆笑）

B
だってCGSの運営委員の先生たちでさえ「ププ」ってやられているこの現状……

C
そう！そうなんだよねぇ〜

鈴
ホントにねぇ。運営委員の先生方のTAもやることがあってさぁ、物を配りながら後ろのほうまでずっと歩いて行くじゃない。後ろのほうで話されていることとか、耳に入るといちいち凹んでしまうんだよね〜……。
なんでなんだろう。その……良くて「ミクシィなら言えるんですけど」扱い。ふつうにしてても「笑われる」のがやっとなのとか、なんでなんだろう？！
……ああ、ただそれを思うとさ、「a homosexual asian male girl」はウェブ上でさえダメだったわけでしょう？

B
なんか、だいぶ人を特定できそうな感じになってきてるけど、大丈夫？

参加者
（笑）

B
で、なんだっけ。ああ、girlね。アレ私のプライバシーを侵害してるしね。他がみんなニックネームのところを自分だけ本名出されているわけだから。なんかの配慮だったのかもしれないけど、だったらまったくランダムな名前でも入れておいてくれればいいのに。

鈴
Cいと面倒くさいとか、もっと言えば変な主張入れられて困るとか、そういうのが嫌なら字数を限るとかいくらでも自衛手段はあったわけでしょう？それをちゃんとやっていないわけだから……

B
ただ「Homo」とかいくらでもできるけどね、そうなっても。「え〜次はHomo君のコメントですね」とかって（笑）。

参加者
（笑）

C
そうなるとさ、匿名性って言ったときに、そのサイトの存在は、シラバスで公開されるわけだから授業を取っている学生のみんなが知っているじゃない。そういう“先生の”サイトって知られている場所で、「bitch」なり「girl」なり「homosexual」なりっていうのを載せるのは……「自分の品格にそぐわない」っていう判断だったんじゃないかなあって思うんだよね。つまりそこにはもともと匿名性がないじゃん。“先生の”サイトで、“先生の”判断で何が掲載されるか決まっているんだし、そもそも先生はニックネームという匿名性の向こうにだれがいるのか知っているんだし。そこなんじゃないかな。「ミクシィなら言えるんですけど」問題との違いは。

鈴
そうか。たしかにミクシィとは違うよね。先生のサイトなわけだしね。

B
そもそも分からないままなのがさ、「a heterosexual male boy」だったらOKだったのかなっていう。asianもhomoもmale girlもなしで。

鈴
たしかに、どこが「フィットしない」っていう判断だったのかはわからないままだね。

B
ああ、思えばそこまで完全に変えればよかった〜。それで問題なく載ったらおもしろかったのに。

鈴
面白いって（笑）。

D 
いっそasianもなくすんじゃなくてjapaneseにすれば？

B
っていうと結局は……「a heterosexual japanese male boy」……？

参加者
（笑）

C
もうなにも指してないよね。（笑）

参加者
（爆笑）

B
あ、でもホントにそういう透明性が求められていたのかも。っていうかそこが「透明」になるのがムカッとくるんだよね。

C
うん。

B
そういう「なにも指していないもの」を求められていたっていうのがね。

鈴
本当のところはその先生に聞かないと分からないけど、でもそれはかなりいい線いっている指摘だろうね。なるほどね。何かを「指して」いたから、方向性があったから、だから駄目だったんだろうっていう……。それは「そもそもフェミニズムは偏っているのだから」っていうあなたの体験とも同じなんじゃない？

C
同じ同じ。何かを指している……方向性があるものだからダメっていうのが。

B
でも「a heterosexual japanese male boy」も偏っているんだけどね、思いっきり。

C
「思いっきり」ね！

B
でもそれは……本当に……ああ、「キビシイ」わ〜！
私にとっては、boyはまだしもheterosexual japaneseって！

C
そうねぇ……。

参加者
………………

C
考えこんじゃうね。
……そういう空気感っていうのはさ、授業中じゃなくてもICU全体にあると……思う？

B
まぁ、社会全体にあるからねぇ。

C
でもクラスの中っていうのは、責任が教員なり大学側にあって、そういう「ある程度保護された空間」で、教員はそれをコントロールしうる……場面によってはコントロールすべき……で。
だからこそ、そういう社会の中にある「ジェンダーとか、クィアとか、フェミとか、ププー」っていうものが、本当だったらそこでは排されて議論ができるはずなのに、クラスの中ですら、というかむしろある場面ではより過剰になって現れているように感じるんだよね。

B
やりようがないわけでもないとは思うけどね。私がアメリカにいた時のフェミニズムの先生はすっごいフェミニストで。それももう、ある意味“よくない”ぐらいフェミニストで……

鈴
どういう意味？！……まぁあの、なんかニュアンスはつかめるんだけど（笑）、深く突っ込みたくない気分にさせられるわー。

参加者
（笑）

B
その人の文化人類学入門、って感じのクラスだったんだけど、でももう“徹頭徹尾フェミ”みたいな。それで、クラスで「ププー」みたいなことがあると、（強い声で）「何が面白いの？」

参加者
………………

B
って、10秒ぐらい固まる、みたいな。

参加者
（笑）

B
そんなスパルタな……スパルタフェミって……語義矛盾だよね？

参加者
（笑）

B
でもそんな風に、現実には存在するよね。（笑）

鈴
うん。で、それが結構有効だっていう……少なくともフェミやクィアをやる上でのクラスマネージメントにおいてはね。

B
他には？今まで出ていない問題を経験した人もいると思うんだけど……あの映画の話は？

D
ええと、いつだっけ？

B
授業でDVD見た時の話……。

D
……

B
えっと、授業の時間が限られてたからガーっと早送りしながらDVDを見てたんだけど、男性警官同士が二人、道ばたでいきなり警官の制服を脱がし合いながら抱き合っているシーンがあって、ジェンダー・セクシュアリティ的にはすごく注目すべきところなのにそこは完全にそのまま早送りだったの。でも直後に主人公が手元に米ドルを持っているシーンになって、そしたら先生がサッと巻き戻して「はい、ドルに注目！」って言ったの。

鈴
アハハ！

D
ああ、あったね。

B
あれ……？毎週毎週なんかしら怒ってなかったっけ？

D
（笑）その時は一つ一つ覚えてたんだけど、嫌なことはさっさと忘れてしまった……

B
まぁ日々積み重なっているからねぇ。一個一個覚えていたら死んじゃうよね。

D
うん。

A
なんか……さっきから「このネタを話すぞ」って用意しておかないとパッとエピソードを話せない感じがする。バラエティ番組に強いキャラじゃないと対応できない……みたいになってる。

参加者
（笑）

B
どうするのがいいんだろう。

C
どうやって話す？

B
テーマを三つぐらいに絞ろうか。いまは授業と教員に対する違和感を話したんだよね？

C
やっぱり寮についても入れたい……そこからシャワールームとか、現存の施設の不備についても話していけたらって思って。

A
そう……だね。

B
じゃあ、いままでが大まかに言って教員にも問題がないかっていう話だったと、で……

C
寮とか、施設について話していきたいなっていう……。

鈴
あ〜OK。ただ、ちょっとその前に私が確認しておきたいのは、今までの話で、クラスは社会と一旦切り離されて保護されるべきだけど、先生のマネージングとかの問題でうまくいかないこともあったということだったけど、全体として、社会の問題含みの空気感から守られているっていう実感は少しはあったのかな？それともまるでなかった？

C
その……社会と大学って言ったときに、大学生って大学にいる時間がものすごく長い。そこで社会とのつながりって言ったときに、就活になって初めて「社会ってこんなに……！」ってなったりするほど、社会って「大学だけ」で、その程度の意味では……

B
そうね。クィア的にはさ、高校とかのほうが地獄で……

鈴
じゃあ、そこら辺よりはまし……

B
いや！でもわかんない。人による。
しかも地元から通っているとか、そういう変数によって……その「地元」にもよるし……そこでかなり変わってくるから。クィアの中の例だけど、大学という新しいコミュニティより、むしろ実家の周りのコミュニティのほうが……たとえばカミングアウトはしていないけど、もうみんななんとなくわかっていて、「それはそれでいいよね」って思われている場合とか、そういう例もあるし。
その場合大学になると、人として、というよりは学生としてクラスメイトとして改めて見られる……そこでは当然「ヘテロ」として新たに見られるってことだから……どっちがつらいかって言ったらいろんな状況によっても人によっても違う。
だから「田舎だからきっと保守的できっとつらかったはず」っていうのは違うんだよね。

A
同時に、高校にいる間は……はっきり制服があって「男子生徒」と「女子生徒」ってはっきり分けて扱われてて、周りいる友達にもあまり言えないし……って感じだった子が、大学に入ってから行動範囲が広がって、それこそシンポシオンのような場所も含めて広がって……。
そこで同性愛とかバイセクシュアルとか……それぞれにコミュニティとつながって、そこで友達が出来て……っていう話も確かにききますよね。
その時に、親と距離ができたこととかも、一因としてよく言われるなっていうのが、聞いた話からも感じられて。

鈴
うんうんうん。

B
大学にいる時間が長いっていう話もさ、学生にはバイトもあるじゃない。

参加者
ああ〜

B
その時に、バイトの場合のほうが一見辛そうって感じがあるんだけども、でも例えばアウティングされたりとか、嫌な思いをした時に、でもバイトならやめられるじゃん。でも大学辞めるのってものすごい決心が必要だし、不利益も多いよね。そういう意味では、カミングアウトし易いかし難いかっていう点でいえば、大学だって厳しいよねって。高校とあんまり変わんないぐらいかも。

鈴
賭けられているものが大きいだけに、失敗できなさ……で言ったらね。つまり失敗っていうのは、その人の失敗というよりは周囲の失敗なんだけど。

B
ジェンダーエクスプレッションを重要視する同性愛者とか両性愛者もいるけど、そうじゃない人もいるじゃない。っていうか……“ジェンダーエクスプレッションのベンディング”、これを「自分にとってはそんなもの…関係ない」と思える人っていうのはいっぱいいるじゃない。そうするとそこら辺は「言わなければバレない」みたいになってくるところもある。そうすると言うか言わないかの選択の話になってきて、言いやすいのはバイトみたいなテンポラリーな関係だったりして……

鈴
一概には言えないんだね……。

参加者
うん。
そう思う。

A
あとは……そうだな。大学に入って逆に難しい点っていうので僕がぼちぼち聞くのは、学校の中にこういう話ができる人がいるっていうのがそもそもすごい貴重なことで、つまり、難しいというのがある。
普通はサークルの友達、ゼミの友達の関係っていうのがすごく重要で、それに加えてバイト先の人間関係ができて……けれども、その人たちには言えないというのがやっぱりあって。
大学の中でも、たとえばシンポシオンとかCGSとかで、セクシュアリティに興味を持っているっていうことでまず繋がって、そこで話せそうな関係になってはじめてカミングアウトしてる、っていう人って多いと思うんだよね。セクシュアリティのことを話せる関係っていう中で人と会ったりしないと「自分はやっていけないな」って感じる子っていうのは多いと思う。

参加者
うんうん。

A
そうすると、他の人たちと同じように授業で忙しいし、バイトもしていてサークルもあるんだけど、それとは別に、“話せる”グループに参加して……ってなるということで。ただ、学生だから実際に学業で忙しくなるし、その“話せる”グループのことでも、大学の中だけじゃなくってもっとたくさんの人と会いたいと思ったら大学の外に行かなくてはいけないから、ここでも結構忙しくなるので、そうすると両立どころかトリプルとか、場合によってはもっとってなって……。やっぱりここで実際に“大変”になってくるというのは意外に大きな問題だと思う。

参加者
うんうんうんうん。

C
それが、気軽に近づけない感じを与えているのは確かだよね……。

FFF
次の代に活動がつながりにくい……ってこと？

C
うん。ただ、私個人としては、ICUに限定した場合、やっぱりシンポシオンがあったということは大きいことだったと思うのね。ここで生活していく上では。忙しくてもね。

B
それでも認知度が低いのがね……シンポシオンも、CGSも。

鈴
活動がつながらない別の原因として？

C
まあねぇ。でも昔に比べたら……。

A
逆に、「CGSとか行ってると自分が“そう”なんじゃないかって思われないか不安で、やっぱりちょっと行きにくい」っていう声も結構聞くよね。

C
うん。いたいた。

鈴
そっか……。近づきにくい理由はたくさんあるなぁ。

B
もう、アンダーグラウンドな組織を作る？そしたら入りやすく……

C
それはそれであるのよ。歴史も長いのが。

B
そっか……。

鈴
私が今気になっているのは、「自分が“そう”なんじゃないかって思われたらイヤ」って、ヘテロが言ってたら嫌だなーって。

A
たぶん、両方あると思います。当事者と、ヘテロと……。ストレートの人で「CGSに行くと、セクシュアリティの話をしているのかなー、同性愛なのかなーって思われないか心配」って言っている人もいて。

B
って言っているクローゼットって可能性もあるから

A
そういう可能性もあるし、ストレートの人もいると思う。

鈴
そうね。そこは決めつけたらいけないんだね。複雑だなー！
どうアプローチするのがいんだろう。近づきやすさ、っていうかゲットー化の問題には。CGSにとっても重大な問題で、考えて行かなくちゃなって思うんだけど……。

C
どう？そこら辺、現役は。

D
……ぶっちゃけたところ、CGSに関わっていない人とあまり話していない……。

参加者
（笑）

鈴
新たな解決法が……。もうこれ一足のわらじに決めるっていう……そうするとよそで忙しくならないしね。（笑）

B
だって自分のアパートの次に落ち着くんだもんね。ここ。

D
……そう。

参加者
（爆笑）

C
なに、今の間は。

D
いや、他に落ち着く場所あるかなって思ったけど、なかった。

鈴
それは、いい解決法だけど、結構人を選ぶだろうね。っていうのは、他にも興味のある人っていうのはもちろん多いだろうからね。
……ただ、正直なところ羨ましいなって思う。私が学部生のときにCGSがあれば……本当に、居場所がなくて、授業だけ受けてあとはできるだけ早く去る、って形になってたから。人間関係は学外でしか作れなかった……。私には、4年間もあったのにその間のICUでの記憶というのがほとんどなくて。ここさえあればずいぶん違ったのに、とは思う。

D
その点で、今話したり仲良かったりする人の中で、CGSに来たことがなかったり存在を知らないっていう人は、私がCGSに来出す前から仲良かった人だから……つまりCGSに来るようになってから“CGSに来たことがなかったり存在を知らない人”と新しく友達になったことがない……っていう。だからそこでどういう空気になるのかは、私もよくわかってない。

鈴
前からのお友達は、急にCGSに行き出したことに対して何も言わないの？

D
いや、別に自由に……そこで楽しければいいんじゃないってかんじ。

B
セプテン[九月入学の学生]はちょっと事情が特殊で、セプテンって最初の一年間ガーっと仲良くて、次の年はバーってすごい離れるんだよね。それぞれサークルとか、好きなところにバーっと行っちゃって、最初の一年の友達関係っていうのはすっごい薄くなるの。

D
そうそう。一年間っていうかJLP[日本語教育プログラム]がある期間だけね。

B
そうそうそうそう。セプテンってたいてい、海外から帰ってきたばかりじゃない。9月の時点で。そうするとJLPのセクション[クラス]で作るしかないのよ。人間関係を。

D
そう。

B
だけど帰国子女も海外から来た人も、だんだんみんな日本に慣れてきて、違う関係を作りはじめるんだよね。その時に、JLPの人間関係っていうのは……

C
積極的にこの人たちと一緒にいたいってことで出来た人間関係じゃないもんね。他に選択肢がないから、ってことでしょ？

B
そう、実際その人たちとしか会わないから。

D
しかも、この大学の中で一番自分と状況が似ている人たちだからっていうのが強い要因としてあって、その背景には、自分たちはエイプリル[4月入学の学生]の人と違うだろうという認識もある。

B
一学期遅れてくるから、エイプリルの人たちとはもう友達ができないだろうって思ってるのね。すでにグループもできているところに入るわけだからさ。

鈴
そうね。「居場所」というのはすごく難しい問題だね。誰と状況を共有しているか、とかさ、色々な要因で決まってくる。

C
ICUって、それがすごく難しい場所かなって思う。つながりを作って……というのは。

参加者
うんうん。

C
与えられたセクション[クラス]と……サークルも皆が入るわけじゃないし、そういう中で縦の関係を作ろうとするとね。たとえば私はCGSのほかに寮にも途中から入ったんだけど、それまではそれこそセクメ[セクションメイト＝クラスメイト]みたいな横のつながりしかなくて、やっぱりもしCGSもない、寮もないっていう状況だったら、サークルにでも入らないと縦の関係は難しい……。

B
3年過ぎればゼミでちょこちょこ出来るけどね。ただそこまで辿りつくまでにもいろいろあるから、そこで先輩の知識や経験のプールにアクセスできないというのは不利なのかなぁ。

C
専攻にもよると思うんだよね。私なんかは、ゼミって言っても、同期は二人だけだし。

鈴
私もそうだった。

A
そこは分野でかなり変わってくるよね。

B
実験とかがある……例えば理系だったりすれば、早くから実験を通して縦のつながりができるし、そこにいるのは同じメジャーの人間ばっかりなわけだから、集まりやすいのはあるかもね。後は社会学とか政治学とか……

鈴
心理学もよく集まっているかな。

C
そうやって考えたときに、ジェンダーのクラスっていうのはあんまりそういうシステムっていうのがないじゃない。

参加者
ああ〜

C
ただその代わりをCGSがしているかなっていう気はしていて。

A
そこは……そうなんだ。ジェンダーのクラスもグループワークあるのにね。

C
でも、グループワークの中でいろんな人が混ざることはあっても、何かが……

B
コアな人たちっていうのがいないんだよね。とくに求心力を持ってグループを引っ張って行く人がいたりとか、グループ全体がガッとやる気になってやっていくっていう感じにはならないみたい。

鈴
それはなんでだろう。ジェンダー・セクシュアリティだから？そこに固有の問題なのかなぁ。まぁたしかに……一つ考えられるのは、ジェンダーのクラスに、ジェンダーに興味があってきましたっていう人が非常に少ないという感触があるのは事実。他と比べてね。穴埋めとして適していると考えられているのか、そういう噂が広まっているとか……

B
だってはじめてジェンダーのクラスを取りました、とか言い出す人が300番台のかなり高度な理論の授業にいたりするじゃん。おいおい、って。

鈴
なんか、そういう風に軽んじられているというのはあるんだろうね……というか、「ある」んじゃないかしらっていうのはずっと感じている。

C
ホントにねー……どうしたら……。ただ、あの、ちょっと話が広がりすぎている？施設の話に踏み込みたいっていう話から結構遠くに来てしまった気もするんだけど。

鈴
あ！そうだったそうだった。
……さっきあなたの話では、寮に住んでたことがつながりづくりにプラスに働いた面もあるということだったけど、その「寮」には、よくない面も多いっていう話をず〜っと、それこそ私が学部生だった十ウン年前から聞いてるけど、そこら辺の実態ってどうなんでしょう……という感じで強引に施設の話に持っていこうかな。いいでしょうか。

C
ではそんな感じで……（笑）。あの、私は途中から寮に入ったんだけど、その前からじつは話が始まってて、一年生の時ってPE[保健体育]があるじゃない。その着替えが……

参加者
あああ〜（笑）

C
（笑）例えば水泳のクラスとかで、高校まではテルテル坊主みたいになってタオルの中で一生懸命着替えてたんだけど……

F
高校のころまでそんなことやってたの？！

参加者
（笑）

C
（笑）じゃあ、どうやってたの？

F
いや、学外の写生大会とかで、暑くてブラ一丁になったりとかしてよく怒られてた。

参加者
（笑）

C
ああ、これはちょっと話がそれるけど、女子高と共学の空気の違いも大きい問題なんだよね。私の場合は共学だったんだけど、女子高だと割に、そういうふうにオープンな感じになる。共学では、別に男女一緒に着替えているとかなわけじゃないけど、バーっと脱いで着替えるっていう風には最後までならなくて。
そういう文化の中で生きてきたからっていうのもあったのか、PEの最初、あのオープンなロッカールームに連れていかれて「はい着替えてー」って言われたときにかなり衝撃的だった。「めちゃくちゃ恥ずかしいんですけど？！」って思って。

鈴
（笑）思えば、ビックリしたわ。そうそう。

C
ね？で、他の人はへっちゃらって感じなのかというと、他の人もかなり恥ずかしそう……なんだけど、「あ、こういうの恥ずかしがっちゃいけないんだ」を経由して「私だって恥ずかしくないもん！」って感じで着替えているという……

参加者
（笑）

C
そんな感じだったように覚えていて。私の印象論ではあるんだけど。

鈴
そうねぇ。少なくとも私は確かにそうだったかな。こういうの大学生は恥ずかしくないんだ〜とかって思って、結構無理してた。結局最後まで慣れなくて、とにかくPEに早く終わってほしかったけど。

C
ただ、その通りでPEは案外すぐ終わるのよ。すくなくとも4年間続くわけじゃない。でも、それでも「これに慣れなきゃいけないんだ」って思って、そこでは結構、そこにエネルギーを振り分けていた。
ま、そんな感じでPEが終わってやれやれって思ってたら、今度は寮に入って……お風呂の問題が。

参加者
ああ〜

C
あれって何なんだろう。温泉とかの大衆浴場が恥ずかしいわけじゃないんだけど……

鈴
たださぁ、寮の風呂ってパブリックなのかって言ったら微妙だよね。だってそこが家なわけでしょ？家の風呂にいっぱい人が入ってくる、それを我慢しなくちゃいけないっていう、あんまりない状況ではあるよね。

C
そうそうそう。というのもあのロッカールームでみんなの心を支配してた「あ、こういうの恥ずかしがっちゃいけないんだ」がさ……そこには再びあるわけさ。
そんな感じで、他の人にからだを見られて恥ずかしいっていう思い……これの難しさについてちょっと考えているんだよね。今の寮の在り方についてもそうだけど、新寮のファシリティのこともあれこれ考えているとさ、その恥ずかしさって、一緒にお風呂に入る人たちのセクシュアル・オリエンテーションが、自分に向いている可能性があろうがあるまいが、自分のセクシュアル・オリエンテーションがその人たちに向いていようがいまいが、関係ないんじゃないかって思っているんだ。

参加者
うんうん。

C
でも、そこには「あんたたち同性でしょ？だから恥ずかしくないよね？」っていう空気があって……。あのロッカールームでの、恥ずかしさだけとは違う一種の息苦しさみたいなものに強く関係しているんじゃないかなって。
寮の二人部屋っていうのにも、日常的にモロモロの恥ずかしさが付きまとうけど、それだけでも結構手一杯なのにそれだけじゃなくて、そういう息苦し〜い感じっていうのが強く感じられて……。ハァ〜。

B
自分は“同性愛者”だけれども、あの、ここはクォーテーション付きでお願いします。で、「じゃぁキミは女子と一緒にお風呂入っていいよ〜！女子もみんなOKって言っているよ〜！」とか言われても「イヤ〜！！！」って思うもん。

参加者
（笑）

B
セクシュアルオリエンテーションとはあまり関係なく、そこは嫌だったりするじゃん。

鈴
それはさらにさ、あなたを“男性同性愛者”ってムリクリ括ったとしても、「じゃあ、男性同性愛者同士で風呂に入るならいいでしょう！」とかってなるのも

参加者
イヤ〜！！！

B
それはそれでイヤだよ〜。全然安心して生活できないもん。

鈴
じゃあどうしてそういう括りになるのか……少なくとも現行の女同士／男同士の括りは現実にやられているわけで。管理の問題？管理しやすいしにくいでかってに線引きされてるのかな。

B
あ、でも“女性同性愛者”といっしょだったらまだ……

鈴
え……ホントに？それって「まだいいや…」っていう知り合いがそこにたまたま何人かいるから、とかって話じゃないの？

B
あ、やっぱどっちにしろ全然無理。（笑）

D
その前に、それって知っている人と知っていない人って同じでいいの？

C
そうそう。銭湯や温泉との比較で言ったら……

B
でも、あなたは温泉ならいいけど、って話だったけど、私そもそも温泉に行っても大浴場には絶対入らないもん。内風呂に入るもん。

参加者
ああ〜

鈴
そうすると二人の「無理」感には微妙に違う力学が働いている可能性もあるのかもね。パブリック・バスならいいんだけどっていうあなたは……

C
そう、私が違和感を覚えるのは、そうじゃないのにそういう場所だよねってムリヤリ思わされる……「ここはパブリックでしょ。ならいいよね？」っていう風に、本当は違和感を抱えていたのにそう思わされてきた。「そこをパブリックだと思いなさい」というプレッシャーを感じてきた。それがね……。

参加者
そうね。…………

鈴
なんか、発言がまばらになってきちゃったけど……

A
いや、これ難しいなーって思って。ちゃんと考えてきてないときちんとしゃべれないんだけど。個人的な経験も関係した話ではあるし。

参加者
（笑）

鈴
そうか……。急に日程を組んでもらったのに無理があったのかもしれないね……。
じゃあ私からムリヤリ振っちゃうと、たとえばほかに聞く話では、ロッカールームやお風呂のほかにジムのシャワールームが使いづらい、という話を聞くけど、ここら辺の話はどう？

C
どうかな、ちょっとは違った話になるかな。

鈴
なにか、前二つとは違う問題ってある？

C
シャワーね……。プールから上がって、普通は水着を脱いで浴びたいところじゃない。

鈴
そうするんじゃないの。

C
でもシャワーカーテンも仕切りも何もないから、そうすると全部丸出しになっちゃうわけ。そこは寮のおふろでさえなくて、一歩外では学生が服着て歩いているのに……

B
こちとら全裸、みたいなね。

参加者
（笑）

C
だから脱ぐ人なんかめったにいなくて、水着のままシャワーを浴びるしかない。

D
更衣室自体も、あの洗濯機がある場所のすぐそばに外からのドアがあって、その洗濯機のすぐ近くにシャワー室のドアがもうあるわけだから、入ろうと思えば外から扉二つでシャワーのところまで辿りつける。話は戻るけど、逆にいえば更衣室（＝ロッカールーム）自体が扉一つで中に入れてしまって、いつだれが入ってくるかわからない。中で、他の人と一緒に着替えるイヤさとは別に、悪意のない人でも、出入りには扉があくし……っていう不安がある。ましてやシャワーは問題外で「裸で浴びるもの」とは思ったこともなかった。

C
その……確かに素っ裸になる人だっているわけ。裸になってシャワーを浴びて、素っ裸で更衣室に出てきて歩いている人もいることはいる。そうすると、ドアが開く可能性に不安を感じてささっと着替えている人間もいて、その一方で素っ裸で闊歩している人もいるという……

鈴
そこにいる人たちは、色々いるんだけど、それぞれどういう要請を受けていることになっていると思えばいいの？一方で「パブリックなんですから、みんなで裸でいいじゃないですか」ってことなんだよね。そう思っている人もいると。

C
でも、私なんかは逆に、裸で闊歩されているとすごくびっくりするし、出入りの自由度が高いのもすごく不安に思う。

鈴
だって「みんな裸でいいじゃない」っていう要請があったとしても、ほとんど……シャワーすら裸で浴びないんだもんね。

D
うんうん。

鈴
そうすると、一方では「これはこんな共有スペースでやることではないので、仕切りもカーテンもないならシャワーも水着を着たままで、着替えだってできるだけすばやく、低露出ですませますよ」というのもある。だからこそ裸になるのを共有スペースでやられるとビックリするわけでしょ。あそこをどういう場所だと思うかでね、かなり違いが……。

F
実際トイレで着替えてる子もいっぱいいるよね。

D
そうだよね。結構いるよね。

F
プールのときだと、一回下着から全部脱がなくてはいけない瞬間が出てくるから、トイレに並んだりとか。

鈴
そうすると、「ここはパブリックですからどうぞみなさん裸で」っていう掛け声自体があまり実態に即していない感じ……、そう思っている人はあまりいない、と考えていいのかな。パブリックは裸になるところじゃないから……Cの「ここはパブリックでしょ。ならいいよね？」っていうのが重圧だったっていうのと整合性が…わかんなくなってきちゃった。

B
プライベート・パブリックの話がさっきから気になっているんだけどさ、つまりそこで起こっているのは、「“ここでは”裸でお願いします」という、ある種場所を限定したうえでの「裸」要求なわけじゃん。それはパブリックっていう枠で考えるのでいいのかな。こっちがパブリックだと思っている場所なのに、「イヤイヤそこはプライベートだから」っていうベクトルの強制もあるんじゃないかと思ってさ。……どういうことかというと「同性同士だからそこはプライベートでしょ。だったら裸でもOKじゃん」っていう。

参加者
そうかそうか！

B
プライベートを要請されている部分って考えたほうがいいんじゃない？

鈴
なるほど。つまり水着のままシャワーを浴びてトイレで着替える人は、あそこをパブリックと思っているからで、なのに「同性しかいないから」とかいう理由で、公道で裸になることを要求されているような感じだと。

D
だから、トイレの中でこそ許される姿のような……裸の人とかがそこにいるとビックリすると。

鈴
ちょっとあんた〜！ここはトイレの個室じゃありませんよぉ！プライベートじゃありませんよぉぉ！パブリックなのになんでトイレの個室の中のようなカッコでいるんですかぁ〜！みたいな感じね。

参加者
（笑）

鈴
そういう風に考えると話はすごくすっきりするね。ここ、みんなはどうだろう。

参加者
ちょっとこの方向で行きましょうか。

B
いっそさ、トイレのドアを全部とる運動とかやる？そんなに「同性同士＝プライベート＝恥ずかしくないだろ」って言うならさ。手始めに本部棟からやるの。

参加者
（爆笑）

鈴
他にもシンポシオンで問題を告発してきたのは、アンケート類の性別記入欄が男と女の選択制だというところとか、あとは健康診断で身長体重から聴力視力まで学生アルバイトに知られてしまう検査体制だよね。それと綿の布一丁で検査を受けさせられるところとかもね……。

C
あれって、その恰好でそんなに長時間うろうろするの。

鈴
どうだったっけ。結構気になったという記憶があるけど。

D
結構長い時間……しかも下着を着けていない状態になるから、透けるの。だからみんな腕を組んで隠してた。その格好で長い時間……っていうより、要は混むから各検査にかなり並ぶことになって、その間こうやってずっと腕を組んで

参加者
（笑）

D
隠し続けて待っている、って感じ。

鈴
それだって「“プライベートでしょ”っていう詭弁に基づくプライバシー共有の強制」の感があるよね。検査は男女で別れてやっているわけだし、そもそも「診察」っていうのはどこでどうやろうがプライベートに決まっているじゃないか、みたいな感じでさ。なんでこんなにほしいままにされているんだろう。理由は……管理しやすいから？

B
……っていう風に管理する側は正当化する可能性はあるよね。

鈴
実際に言われたことあるの？

A
例えば、現行の寮が複数人部屋なのは、共同生活を学ぶという教育的目的があるということと、そうすることで安全性を高めたいという狙いがあるらしい……という話は聞いたことがある。

B
安全性の問題で話すと、なんか自己責任大事のネオリベと、何でも徹底的に管理したいスターリンの争いみたいになってくる。

参加者
（笑）

C
スターリンて（笑）。

鈴
ネオリベとスターリンじゃカウンターパートになってないし（笑）。でも管理しやすさっていうのは、安全性を人質にとれるから大きな口実にはなりうるだろうね。

C
きっと大きいよ〜。これまで、2007年に要望書出したときとかもやっぱりそこが大きいんだなって感じたし。

鈴
プライバシーを高めて、プライベート空間を確保して、その中で起きうる危険性については自己責任ね、っていうのは、残念ながらネオリベの利益とさえも完全には一致してなくて、だってプライバシーを削減したほうが安く上がるんでしょ。シャワー室だってコックとシャワーヘッドさえあればいい。仕切りの分だけお金が浮くじゃん。そうなるとネオリベ的にはさ、仕切りがないほうがいいということにもなってくる。そういう計算かもね。

B
そういうコストの問題とか安全性っていうのはよく口実として使われるけどさ、でもトイレのドアはつけるわけじゃん。

参加者
そうだね〜！

B
シャワーや脱衣スペースにドアとか鍵をつけるのは渋ってるけど、それとトイレの違いがよく分からない。トイレだって同じように中で何が起こるかわからない閉ざされた空間なのに、誰も「危険だからドアを外すことを検討しよう」とは言い出さないわけでしょ。コストだってトイレは便器だけでいいってことにすれば相当浮くのに、でもそんなこと言い出さない。どこにどう金を使うかっていうのは、「普通ならどこにどう使うだろう」っていうイデオロギーがまずあったうえで決まるんだよね……。

A
うんうん。そうだと思う。だって本部棟とか、車いすの人でも上がれるようにスロープがついたし。後から工事したんだもんね、あれ。

C
うんうん。

鈴
新たにお金かけてね。

A
だからコストは、必要なものに関してはちゃんとつけるっていう……

鈴
必要な、というか、必要だと判断されたもの、って感じかもね。

C
うーん、必要とかっていうより、その要請がどこから出たかっていうのがすごく大きいんじゃないかな。例えば耐震工事とか、本部棟のエレベーターだとか、明らかに世の流れで必要なものっていうことになってきている。法律もできて。

B
でもまだ完全に義務化にはなっていないよね。

C
うん……かな？ 

B
アメリカではAmericans with Disabilities Act of 1990っていって、すべての公共施設において車いすでのアクセスを妨げてはいけない、とかいろいろとアクセスを妨げるものを禁止することになっている。

鈴
たしか日本では努力義務の施設も多いんだよね。マストなところもあるんだけど、でも広さとかに下限があって、どうしてもやらなくてはならない施設っていうのは限定されている。

C
ただ言いたいのはね、法制度があるなしの部分じゃなくて、実際に不十分ではあるものの、駅にエレベーターを設置していこう、みたいな動きは実際にあって、そういう社会の動きがあれば、「バリアフリーはどうなっている？」って話題になって「ICUのここはまずいでしょう」という話になる。それで、そういう時はさ、お金はなくても出すんだよ。

鈴
そうすることが「善」なわけだからね。無理してでもやる、と。
……そう考えるとなんでなんだろう。例えば「みんなのトイレ」を設置して下さいって言ってもそうならないのは。わがままだというニュアンスで捉えられているのかな……。そんなに緊急性は高くないのに、みたいな？……さっきの話にしたって、わずかだろうが素っ裸で問題なく闊歩している人はいて……それで「あの“素っ裸オッケー！”がスタンダードでしょ！」って言われたら終わり……

C
そうそうそうそう。

鈴
終わり……なのかなぁ。そこ、なんか言い返せないの。

B
「階段登るのがスタンダードでしょ！」とは、言わないよね？

鈴
何が違うんだろう。「恥ずかしさ」と「無理」は無理のほうが上ってされてるってことかなぁ。

B
いや、「恥ずかしく」て「無理」なんだけど。

参加者
（笑）

鈴
でもまぁ、鞭打ってやらせりゃできるってところなんじゃないの。

C
そう。我慢できる部分だと思われている。

B
でも車いす使っている人でも鞭打てば階段登れる人っているでしょう。きっとゼロじゃない。あの、鞭打てって言っているんじゃなくてね……。比較として、なんでからだを晒す不安については「鞭打てば出来る」で片づけられて、車いすの人には鞭が振り下ろされないのか。

A
でも「恥ずかしい」ことっていうことのほうが言いづらいんじゃないの。

鈴
言いづらさのほうね。鞭打たれたところでどうしたってできない人がいる「階段登り」と違って、裸を晒すことへの不安は鞭打ったらだいたいみんなやらせられるよね。そういうすごい底辺のほうに基準があって、そこからわがまま認定を受けてるから、言う側も不安が増大するのかな。

B
でももっと踏み込めばさ、どんなに鞭打っても「階段」がなかったら健常者だって3階に登れないよね。階段を作るのにはお金かけるわけじゃん。つまり、「配慮が必要じゃない人たちと必要な人たち」っていう分け方には問題があって、「すでに配慮されている人たちとまだ配慮されていない人たち」って考えたほうがすっきりしない？言いかえればさ、「配慮が必要か否か」じゃなくて「すでに配慮されているか、或いはまだか」ってところから見てみるの。
トイレの男女わけにも同じ問題があって、すでに配慮されている人たちがいるのよ。男女わけで困らない人たち。でも男女わけで困る人たちはまだ配慮されていないのよ。シャワーだってそうだし。

鈴
つまり今あるものをゼロと考えることに問題があると。すでに誰かには特別に恩恵をもたらしていて、誰かには何の恩恵ももたらしていないんだ、と。

B
なんか「余計な仕事を要求されてる」みたいに思われている感じだけど、そうじゃなくて「あなたたちすでにすごい仕事しているんだから！」って。マジョリティのためにはめっちゃ仕事してるじゃん。なんで最後までしないの？って話。

鈴
そうね。それは反論の一つとして効力があるだろうね。

A
うーん……論理的なところをどういう風に詰めるかっていうことも大事なんだけど、今話しているのを見ててもそう思ったし、今回、建設ラッシュに際していろいろシンポシオンでも話して、そこでも思ったんだけど、なんていうか……しんどく感じていることとか恥ずかしく感じていることとかを口にするのが難しいんだなぁって思ってて。

参加者
うん。

A
友達同士で集まって、たとえばシンポシオンとかでワイワイいろんなことが話せる関係が作れたとしても、そこではイヤなことを強制されたりしないし、同性が好きだっていうことが咎められなくって、そういうことが「話していいことだ」っていうのがあるから楽しい話はできるようにはなる。けど、嫌な思いをした話って、案外と……“敢えて”しようと思わなかったら、出なかったりする……っていうのがあって。

C
うーんうんうんうんうん。

A
たとえば「今日先生にすごい嫌なことを言われた」とか「こんな嫌なことがあったんだ」とかだったら言えると思うんだけど……。そう、他の子たちと話していて思ったのは、自分もそうだけど、言えるようになるまでに時間がかかる。それが「イヤだって言っていいことだ」とか「ヘンだって思っていいことだ」とか、全然思ってもみなかったっていう声は結構聞くなぁって言うのがあって。

鈴
大学について右も左もわからないって中では、まずは合わせる方向にベクトルが向かってしまうよね。「私も我慢できるようになろう」という感じで。

A
そうだね。そうやって考えると、そもそも“大学に対して言っていく”っていうところから難しさがある。思っていることを伝える難しさっていうのは……。

B
しかもさ、ジェンダー・セクシュアリティ関係っていうのはまた格別で、ジェンダー・セクシュアリティ関係の専攻があるっていうこと自体が驚かれる。「そんなこと学問で出来るんだ！」って。

C
うんうんうん。

B
自分も高校の時に上野千鶴子さんの本とか読んでさ、同じこと思ったもん。

C
私も、今でこそジェンダー・セクシュアリティ関係の問題ってわたしと切っても切り離せなくなっているけど、そのきっかけっていうのは田中かず子先生の授業だったわけで、今じゃ誰も信じてくれないんだけど、それまでは「女の子なんだから料理ぐらいできたほうがいい」とか言ってたもん。

参加者
（笑）

C
やっぱり衝撃的だったんだよね。自分の中のもやもや……もやもやしてるんだけどないことになってたもやもやが、「あ、学問として存在しているのね！」ってなった瞬間っていうのはすごい衝撃的で。

鈴
今までの話を総合するとさ、その……上野先生の本とか、かず子先生の授業とかで「あ！学問になるんだ！」って思う衝撃的な瞬間があるんだということだよね。でも、それはあくまで「学問になる」という気づきであって、日々の「しんどさ」とか「恥ずかしさ」は暗黒地帯のまま取り残されてるってことになるのかな。4年生ぐらいになるまでは大体みんなに合わせる方向で努力をしてしまって、恥ずかしいことを「イヤだって言っていいことだ」と思えるようになるまでには時間がかかる場合が多いの？

C
まぁもちろん個人差はあると思うけどね。

A
それはあると思う。

C
ICUにいるうちに、そういう本を読んだりするだけで思いきれる人もいれば、もっと時間がかかる人もいるだろうし。

鈴
何が違うのかな。そこに働きかけることはできない？

B
私、高校3年生の時からひびのまことさんのサイトとか読んでいたから、恥ずかしくないと思ってた。「スゲー、言っていいんだぁ」とか思っていた。なんか、触れないと……実際に言っている人とかを見ないと。

C
そうね、そういうインプットがないとアウトプットにはつながらないね。

B
しかも日比野さんって自分の写真を載せてたじゃん。だから、現実に存在するリアルな人がなんか言ってる……っていうのがさ、おお！って。自分がなれるかもしれない、なろうとする中の一つのオプションなんだって思えるし。

C
しんどさを言っていいんだって言うんだってことを、他の人を見て学ばないと……そこで方法として知らないと、簡単にはできないよね。

B
例えば今CGSでは、しんどさを言う方法って基本的には理論じゃん。理論立てないと言えなくなってきてるっていうか。

鈴
それはとても強力ではあるんだけどね。

B
うん。理論やっている人たちは、理論がなかったら言えていなかったかもしれない人たちなわけで、それは必要なんだけど……。

C
そうね、ロジカルに言わないといけない、っていうのじゃなくて、何か……単純に自分がしんどいって思ったっていうことだけを言えるかっていうと、そうはなっていないかもしれない。それって……案外ICU全体にある空気かもしれないよね。

鈴
え、ロジック中心っていうことが？

B
あの……「ププー」が？

C
いやそれは、フェミは「ロジカルじゃない」から聞かれないのよ。彼らのいう「ロジック」ではないから。

参加者
ああ〜

鈴
そうなると、話は結構戻るんだけど、「すでに配慮されている人たちとまだ配慮されていない人たち」の話の時に、エレベータの設置要求とかには人は耳を傾けがちじゃないかってニュアンスがあったと思うんだけど、それもずっと自明だったわけではないなぁって思いだして。
例えばね、障がい者の声がどんだけ耳を傾けられてなかったかって話で私がいつも思い出すのはさ、なんかのテレビで見たんだけど、戦後10年もたってない頃の話だったのかな……盲導犬を日本に導入しようとした人が、「日本の住居とかライフスタイルに合わないから盲導犬とか夢みたいなこと言ってないで妻帯を促せ」みたいな批判を浴びたっていう話があって。で、その番組は「こんな感じで盲導犬の必要性がまったく理解されませんでした」みたいな話の持って行き方だったんだけど、いやいや待って！と。女性の視覚障害者はいないことになっているのはなんで〜って。あの、これは「女性同性カップルGO！」みたいな話では全然ないわけよ。

B
だったらすごいけどね（笑）。

鈴
障がい者の声は聞き届けられやすい世の中になっているけど〜っていう話は、現在において確かでありつつも、一方で数十年前の話でこれ……。そこに存在が確かに想定されているのに、それでもなお「いない」ことにされている障がい者っていうのがいたっていう、この暗黒状態を思うとさ……

B
ちょっと話はそれるけど、盲導犬ってさぁ、西洋的文脈で言ったらたぶん「妻の代わりに犬」って話じゃん。

C
順番的にね。

B
それまでは妻とか、妻的なポジションにいる人が支えさせられてきたわけでしょ。それを犬に、っていうことだと思うのね。犬トレーニングしたらここの部分行けるんじゃない？みたいな。それを逆に「犬の代わりに妻」ってさ、すごい発想だと思って。

参加者
（爆笑）

鈴
それがそんな大昔の話でもないっていうね（笑）。で、何が言いたいかっていうと、妻の代わりに犬くれよっていうのがまるで「ロジック」として捉えられていなかったときがあった……いまはみんなこんなに笑えるような話だけど、当時は新聞かなんかで真面目に「犬より妻！」とか言ってたっていう。

C
うんうん。

鈴
そんな中で盲導犬ほしい！ってかなりいいにくいと思う。じつはね、今でも私すごくためらいがある。「裸見られるのに強い違和感がある」とか「学生アルバイトに体重をとられるの恥ずかしい」とかって「思うほうがおかしいんじゃないの」って。でもこれを思うとさ、ちゃんとやっていけば、それが道理にかなった要求であるっていうことが自分にも相手にも必ず伝わるんじゃないかって。だから、今「ロジック」としてとらえられないっていうのは、かなり無力感を感じる部分ではあるけど、だからって不変でもないなっていう。……ごめんね。ながなが話して個人的な希望の話で終わってますけどね。

C
でも少なくともシャワーに関してはもう伝わっているよね。

B
うん

鈴
それは、自分のこととして？つまり、LGBTのことを持ち出さないで、「あれって恥ずかしくていやだよねー」って言って行ったときに、自分のこととして「イヤよねー」って答えるのかな。

B
答える答える。「イヤよねー」ってなってる。

鈴
ああ、そうなんだ。それはちょっと安心。「我慢しろよ」っていう話にはならないんだね。

C
「我慢しろよ」っていう人はいない。

B
「あたしは平気だけど」っていうひとはいるだろうけどね。

C
うん。そういうのと、あとは「ヤダね」っていうけど、「じゃあこうしよう」っていうところまで話が行かなくて、結局「ヤダねー」で話が終わっちゃうとか。

鈴
その中で「じゃあ私が言いに行くよ！」っていう人が出てきたら、あまり足を引っ張られることはなく……

C
でも特に協力もしない……って感じかな。

B
でも、「ヤダよねー」って言ってる人に対して、「でね、署名してくれる？」って言ったら署名はすると思う。

鈴
あ〜署名くらいなら協力してくれるんだ。なんかもっと学生が厳しい態度なのかと思いこんでたから、そこはちょっと安心した。それって、たとえば新しく建設される寮のことにはどう？新しい寮にはこうあってほしい、っていうみんなの希望を話して見せた時にも、同じような感じで受け入れられそうなのかな。

B
共住スペースのこととかも意外と……よほど保守的な人とかじゃない限り、今の学生からは署名を集められるんだと思う。というのも、あまり関心がなくて、「困ってるんだったら署名ぐらいするか」って感じで、逆に。

C
私は……それは微妙な気がするなー。私の予想では「それってヤバくない？」ってなる気がする。

B
それで「え、なにが？」って聞いた時どうなるの。

C
だって……「男女一緒」っていうのが。「それは要はラブホみたいなことじゃない？」ってなりそう。私の感覚ではね。

A
えぇ〜何ソレ！みたいになりそうな感じなの？

C
うん。私の周りはエイプリルが多いから、セプテンとは空気が違うと思うけど。

B
セプテンだともうちょっと行ける気がする。

C
私がなんでそう思うかっていうと、女子寮に住んでいた時に「部屋に男の子が入るなってありえない！」っていう空気があって。それはルールだからっていうわけじゃないんだよね。1階が共有スペースで2階以上が住居スペースだったんだけど、2階以上に男の子が入るなんてありえないっていう子が大多数だったのね。これはいつまでたっても慣れなかったけど、業者の人とかが来る時は、対応した寮生が「男の人入りまーす」って言ってから上げるの。

参加者
（爆笑）

C
「男の人2階に上がりまーす」って。私はそういうのには慣れることができなかったんだけど……でもそういう文化だったのね。それもお友達はダメなの絶対。業者の人とか、大学から要請があって派遣されている人だけ。

鈴
でもね、共住スペースのことを考えると、そういう人たちには「あなたが無理無理共住スペースに住む必要はないのだから、共住の場所もありますし、そうじゃない場所も保たれます、というだけの話です」っていうのではだめなの？

C
でも感覚として受け入れられないんじゃないかと……

B
今すでに寮に住んでいる寮生は厳しいかもね。

C
そうね。そうそう、今の寮生で、寮の文化になじんでいる人は「ええっ？！」ってなりそう。

B
寮にそもそも住んでいない人は関心がないからね、寮の状態に。そうすると「そういう人もいるんだろうね」みたいな感じで賛成しそう。

C
そういう想像力って働かせてくれるかなぁ……。わかんないけど。心配しすぎかもしれないんだけど。

鈴
あなたは共住スペースについて人に話したり説得する時に、どういうニーズから攻めてるの。どういうニーズから「ご協力をお願いします」っていう話をしてる？LGBTのニーズが…って言っているの。それとも……

B
いや、どっちかっていったら、自分が友達とか母とかに話した時は、「男女で分けることのメリットってなんだろうね」ってまず相手に訊いて、出てきた答えに対して「それって同性でも駄目じゃない？」って指摘したりして……。そうやってこっちから質問していくと向こうが大体答えられなくなるから、そこで「男女共住っていうのもあったほうがいいよね」っていうと「うん、そうかもね」っていう話になる。

鈴
それはもう面倒くさいやって言うニュアンスの時も……

B
あるある。

鈴
そっか……。ま、でもいいのかなぁ。学生にはそんなにアピールする必要はない？最悪でも成就すればいいわけだもんね。

A
いや、アピールしたい（笑）。議論が盛り上がらないことにはどうしようもないし。

B
まぁ、この学校って全体的に議論が盛り上がることってなくない？

鈴
まあね。

C
うーん……。なんかね、私の友達が男子寮のOBのひとに新寮建設のことを話して、「新しい寮には男女共住スペースを作ったほうがいいと思うんですよね」って言ったときに、LGBTのニーズっていう文脈では「それはあったほうがいいね」って言うんだけども、でも同時に「そこに異性愛者がすむのはどうかと思う」って言うんだって。

参加者
え？え？
ん？なんで？

C
分かんないの。だけどね、そういう切り返し方をしてきて、その私の友達は、そこにさらに切り返すことはできなかったって。これは、そのOBが自分がものすごくヘテロノーマティブだっていうことに気がつけていないから……たぶん「いや、ヘテロの異性が一緒に住んじゃったら……セックスするしかないでしょ」っていうところに行っちゃうんだと思うんだ。

鈴
それは、LGBTだったらミックスでも問題は起きないから、その人たちだけでゲットー化させておけばいいじゃん……てこと？

C
意図的にそういうことなのかは、私も伝聞だから分からないんだけど、そういう風に考えると、いまシンポシオンが「新しい寮には共住スペースがないと」……って、しかもそこは誰でもアプライ出来るようにしよう、って言っていて、1個のポッドだけでもいいから実現させたいって言っているけれども、それって結局トイレの問題と同じように「あそこに住んでるのは……」って言われることからは……

B
ああ、壁にスプレーでFag!って書かれるとか。

C
そうそうそうそう。結局そうなるんじゃないかなって。

A
それは確かにあるかな。

B
異性愛者もどんどん入ってくればいいのにね。あ、でも「セックスしちゃうから」か。

A
しても……

鈴
……いいじゃんねぇ。したらダメなの。というかそこさえ禁じればしないと思ってるの？

A
……っていうのを、難しいところだけどどういうふうに言っていくか……

鈴
いや待って、それってレイプを想定しているのかな。それともセックスそのものがダメなの。

B
でもさぁ……

鈴
そこでとくに頻発するって思ってるのかもよ……。

B
いやどこでも起きてるじゃない。……そこに手を伸ばしたいなら啓発活動しかないよね。これはLGBTのことでもそうで。ゲットー化とかに対しても。

鈴
うん。……あの、これまでの話を聞いているとね、あなたはヘテロ女子として新寮にも要望があるし、現行の施設も改善されてほしいって思っているんだよね。

C
うん。

鈴
それって現れだけ見れば、たとえばあなたの要望と変わらない……んだよね。

B
うーん……メカニズムは違うだろうけどね。

C
要請は同じでありうる。

鈴
そうした時に、個人的に疑問なのは、繰り返しになるけど、戦略的に言ってどっちを押すほうがいいのかなってとこなんだ。つまり「LGBTが必要としているんです。署名してください」なのか、「私たち学生みんなに必要ですよね、署名してください」なのか。いまの寮のOBの話なんか聞くと、残念だけど前者のほうが効果があるのかなとも思う。でもそれだと「学生にアピールしたい」っていうのからは外れるし、ゲットー化っていう結果は免れなさそうにも見えるし……ここら辺、どう思う？

B
物事を分ければ？シャワー系・共住スペース・啓発活動の三つに。

鈴
啓発系っていうのは……

B
LGBT中心で、あとデートレイプの問題とか、同性間の性暴力の問題とか、いま思いつく限りだけど。

鈴
シャワー系は全員の問題として「イヤだよねー」って方向で語りかけて賛同を募る、共住スペースは、実際にLGBTにとって緊急性が高いわけだから、LGBTのニーズということで話していって賛同を募る、同時にゲットー化とかを防ぐために啓発活動を進める……と。

B
そう。

A
……これまで聞いていると、あまりに直球すぎるというか、うちらの言っていることが内向きすぎて、これを読んでも誰も全然共感してくれないと思って……。確かにその寮のOBの人みたいな友達は僕の周りにもいっぱいいるんだけど、でもそういう人たちに「なんで男女一緒ではいけないの？」って言っていっても、誰も共感しないと思う。「頭ではそう思うけどー」みたいな感じで終わると思う。
だから……そこでどういうふうに話していけるのかを考えて行きたいなって。

B
納得しなくても頭で理解してくれて署名してくれれば構わなくない？

C
でも署名に至るまでにどのくらい真面目に話を聞いてくれるか……。その三つに分けるというのは方法としてありだと思うの。でも、その三つの差、なんで分けるのかっていうところからまず説明しなくちゃいけないわけでしょ。署名してもらう人には。

A
そうそうそう。

C
実際にやってみた時にそれでうまくいくかは、私は微妙だと思う。

B
分担すれば……人を変えるとか

A
それとか時期をずらすとか……だったらありうるかもしれないけど、実際のところみんなそんなに頭を使って、労力を割いてやってくれるかっていうと……あんまり。

B
たぶんそんなに……もっと軽くていいと思う。シャワーの話だったら、「あのジムのシャワー使ったことあります？」って聞いて、「カーテンなくて恥ずかしいじゃないですか。私それがホントいやで、新しい寮も着替えるところに何もないらしくて、そういうところにカーテン付けてくださいって署名集めてるんです。お願いします！」って。

鈴
ハズカシ系で押すものに関してはLGBTには一切触れないの？

B
「あ、大丈夫です。恥ずかしくないでーす」とか言われたら、「実はこういう人たちもいて……」って

鈴
なるほどね。2段構えでね。

B
そうしたらやってくれる人多そうじゃない？今のにも10秒かかってないじゃん。共住スペースに関してはもっときちんと説明する必要はあるけどさ。そんなに一生懸命になって、相手を「説得」までもって行こうとする必要はないんじゃないかな。署名してもらえればいいんじゃないかな。

A
それだとたぶん……ホントに共住スペースがポイントになってくるんだと思う。シャワーなら今のやり方でいくらでも共感してもらえたり、あるいは同情だか何だかわからないけど……あるけど…

B
啓発活動のほうもできるよね。

鈴
啓発活動っていうのは？

B
デートレイプとか同性間の性暴力、LGBTの問題の話も含めた啓発を、学校全体のオリエンテーションとか、パンフレットとか、入学案内に、そういうことに必要な情報を入れてほしいっていう要望。これは、同情をひく作戦でもいいと思ってる。デートレイプみたいにみんな困っている問題なら広く共感も得られるだろうし。

C
うん。私もそれはね、むしろ一番賛同を得られるんじゃないかなって思うの。ICUでは「人権」って伝わりやすいトピックだから。しかもそれは、自分とは関係ないことだと思っているから、「パンフレットにたすのはかまわないんじゃない？」っていう風になって署名も集まると思うけど、それが共住スペースってなってくると、さすがに自分とは関係ないことだと思って気軽に……っていうことにはならないと思うんだよね。自分に関わってくるんじゃないかって思われて……。

A
そうだと思う。

鈴
ん？ん？ん？ごめん混乱してきた、
全員の問題として「恥ずかしいよねー」って語りかける系と、LGBTのニーズという話で賛同または同情を得る系と、啓発活動を行って長期的改善を目指すやり方の3つがあるっていうのは決まりでいいんだよね？

B
えっと……違って、「3つある」っていうのは「やり方」じゃなくて「学校への要望」なのね。学校にちゃんと学生を啓発してくださいっていう要望と、シャワー関連の要望、これら2つについてICU全体から賛同を得るには、どちらも「恥ずかしい」系と「ニーズ」系の二本立てで行ける、と。

鈴
ああ、学校への要望ね……。それが「シャワー」「啓発活動」「男女共住空間」の３本立て。

B
そう。で、問題は最後の共住スペースで、これについてはハズカシとニーズのどっちも行けなさそうなの。

A
なんでかって言ったら、共住スペースのほうは自分に降りかかってくる可能性があるとか、ハードルが高いことだって思われる可能性があるから。シャワーの改善とかとは違って。

C
そうそう。シャワーはあのままだといやだって思っている層がすでに全体的に多いから、恥ずかしいよね、って語りかけたら彼らのニーズに引き寄せてもらえて署名がもらえる可能性が高い。「シャワーは別に恥ずかしくない」系の人と、あとトイレの改善とか啓発活動なんかに対しては、LGBTのニーズを伝えることで、問題が「自分たちとは関係ない」ために逆に署名がもらえる可能性が高い。それっていいことだよね、別にいいんじゃない、って。
でも共住スペースは自分に引き付けて考えた場合、「えっ、異性と一緒に住むの？……無理！」ってなる……というか今すでになっている人がいる。そこでいくら「こういう人もいるんだよね」ってLGBTのニーズを伝えても、無理っていうのが先にあれば難しいだろうなって。

B
その人たちが寮に入らなければいいのでは、って言われちゃったりとかね。

C
なんでそんなにしてまで一緒に住むの？って言われたら……どうしよう。

B
色々可能性はあるよね。ハァ〜。
……だったらさ、いっそ共住スペースに関しては署名というやり方を取らないっていう手もある。

A
うん。それもありだと思う。

B
本当に必要なんだから……もう説得に次ぐ説得で大学側に迫っていく感じ。シャワーと啓発活動の必要性は「学生の総意です」って署名を持っていく……って感じ。

A
ただ、それでも難しいのは、シャワー・トイレ系の改善と啓発活動は、大学側も「署名でもないと」って言うほどは必要性を疑っていないと思うんだよね。

C
そうだねぇ。

鈴
学校側への交渉でも、やっぱり共住スペースが焦点……

A
そうなの。マジョリティがどう思うかっていうところから動かさないと「あなたたちの意見はわかるけれども」という風になって終わりという可能性が。

鈴
そうだよね……。「みんな必要だと思っているよね」とか、「LGBTのニーズがあるからみんなも協力を」っていうのが、共住スペースに関して学生に“効く”なら、大学にも効くはずでさ、そこが学生に効かなさそうだっていう話なんだから、もしそうなら大学にも効かないんだよ。問題は同じなんだよね、学生に対するアピールも大学に対するアピールも。……ええと、大学側と共住スペースについての話し合いってもうしたことあるんだよね。

参加者
うん

鈴
その時の感触ってどんな感じだったの。言えそうな範囲でいいけど。

B
個人的な感触だけど、完全に聞く耳がないというわけではもちろんないけど、すぐに動いてくれそうな感触も……。

鈴
そうかぁ〜。緊急性は伝わってないのかな。

A
ただ、シャワーとかトイレとかのハードが変わるっていうだけでも全然違うから……もちろん決定的に不十分ではあるけれども……

C
そうだね。少なくともハードがきちんと改善されていれば、そこにどういう風に人を割り振るかっていうのはソフトの問題だから、将来的に改善していって、いずれ共住スペースを実現するっていう可能性が断然出てくる。

A
それに、ハードが変わっていれば、たとえ男女で分かれている中でも、なんとか暮らしていけるっていう風に感じるセクシュアルマイノリティもそれなりに出てくる。全員は無理だけど。
それにカミングアウトのハードルも少しは低くなる。というのは、カミングアウトへの不安っていうのは、寮でカミングアウトしたら「えっ、同じお風呂に入っているけどどう思われているの？」とか思われる可能性があるっていうところが大きい。でもプライバシーがちゃんと守られたお風呂だったらそこら辺を心配しなくていいし緊張しなくていいから、ハードルが、若干だけど下がると思う。

C
ルームメイトていうものが残っちゃったとしても、個人を相手にするのと大勢を相手にするのはずいぶん違うから、2人部屋っていうだけでも、かなり不十分ではありつつも、言いやすさは高まるはず。

A
だから、ハードが変わるだけでもまだ意味はあるとは思うんですよ。

鈴
そこでもまったく救われないって人は残りながらも、まだ…ね。前半はトイレの改善について名前が出てこなかったけど、これは「シャワーの改善」に含めてたってことでいいのかな。

B
そうそうそう。

鈴
どうなの？シャワーと違う固有の問題はないのかな。改善としてありえるのは、「みんなのトイレ」を女・男とは別立てで設置するか、あるいは廊下からいきなりトイレの個室…的な感じにして「男女」わけじゃなくする……とかかな？新幹線のトイレとか、廊下からいきなり個室だからだれでも入れるようになってるよね。あんな感じで……。新寮はどちらかというと「廊下から直接個室」系だという噂を聞いているけど。

B
それも難しくてさぁ。完全に廊下から各個室、って感じでもなさそうで……。もし男女で別れている場合、廊下との境目がなくて、廊下の延長としてその空間があればまだましなんだけど、その場合もドアがなければいいってものじゃなくて床材とかも大事で。っていうのもね、床材が廊下とトイレで違ってたら、「トイレ空間」がここから始まる、って感じがでちゃうじゃん。

A
そこら辺、どうなっているのか詳しく知ることができなくて本当に心配なんだけど……

鈴
え、詳しく教えてもらえてないの？

A
「普通に個室ですよ」みたいな曖昧な回答だから、その「普通」の中身の細かい部分で変わってくるのに……

鈴
そこら辺の危機感が伝わっていないのかね。

A
もうちょっときっちりと確認していかないといけないとは思ってます。

鈴
結構道のりは遠そうな感じだなぁ……。どうなんだろう。今聞いた話では、一番の問題である「共住スペース」は長期的にやっていこうという風になっているのかな。今回絶対実現させる！というよりは、本当に譲れないハード面……共住スペースだって本当に譲れないんだけど、とにかくシャワーとかトイレとか啓蒙活動とかを失うよりは……みたいな。

A
いや、それは今回での実現も目指しますよ。ただ……

B
そうね……長期的って言うより中長期的な目標かな。たとえ今回で共住スペースが実現しても、うまく走らせるためには継続して検討しないといけないわけだからさ。卒業してもそこら辺ちゃんと参加していきたいなって思ってる。在学生のサポートという形でもね。

鈴
なるほど。そうなると、NLでも継続的に進捗状況や皆さんの声を取材させていただきたいですね……。どうかよろしくお願いします。
それではあの、まだまだお聞きしたいことはたくさんあるのですが、そろそろ時間になりましたので、これでお開きということにさせていただきたいと思います。……今日は私のマネージメントが下手で、あまり発言していただけなかった方もいらっしゃって、本当に申し訳ないです。
よくわかっていないので質問もとんちんかんで申し訳ありません。どうかこれに懲りずに今後も参加して下さるとうれしいです。どうもありがとうございました。

参加者
どうもありがとうございました。
   </content>
</entry>
<entry>
   <title>ICUに保育施設を作ろう！「保育施設創りproject」発足記念座談会</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/2009/12/icuproject.html" />
   <id>tag:olcs.icu.ac.jp,2009:/mt/cgs//9.1294</id>
   
   <published>2009-12-09T03:02:11Z</published>
   <updated>2009-12-10T06:44:33Z</updated>
   
   <summary>【CGS Newsletter012掲載記事の全文バージョンです。ダイジェスト版...</summary>
   <author>
      <name></name>
      
   </author>
         <category term="012号" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="04. インタビュー" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="04. ニューズレター" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="B. Pick Up!" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="C. 特集" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="最新ニューズレター掲載記事" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/">
      <![CDATA[【CGS Newsletter012掲載記事の全文バージョンです。ダイジェスト版は<a href="https://subsite.icu.ac.jp/cgs/pdf/NL012.pdf" target="_blank">こちら</a>からお読み下さい。】

********************
酒井さんのプロジェクト名がICRSU(ICU Child-Rearing Support Union)と決まりました！
e-mail---> icrsu.since2009@gmail.com
URL---> http://groups.google.co.jp/group/ICRSU
********************]]>
      鈴木（CGSスタッフ。以下：鈴）
今日はお集まりいただきましてありがとうございます。今日はICUの保育施設について学生さんの間で動きがあったということで、そこら辺のお話をお伺いしたく、皆様にお声をおかけしたという次第です。ここで情報を共有して、より実現性の高いプロジェクトをお互いに進めていけたらと考えております。
じつはCGSはですね、かつてICUにおける保育施設の実現の可能性を探ってみたことがあるのですが、やはり学生のニーズが見えてこないと大学側も新しいことには踏み切れないのだろうな……という感触を得て話が止まり、その後は次の一歩を踏みだしあぐねているうちに時間がたってしまった……という状況にあります。なので今回の学生さんからの動きというのは本当にすごいことだと感じていて、思わず飛びついてしまいました。
まずは6月16日に行われた「保育施設創りproject」の説明会のお話から伺ってみたいと思います。聞くところによると、大変盛況だったということですが……

二木泉（CGSスタッフ。以下：二）
すごくたくさん来てました。32人……ぐらいかな？

高畑乃枝（ICU学生・学生新聞「探求」記者。以下：高）
33かな？

鈴
あ、じゃあ滑り出しとしてはかなりたくさんですね！

生駒夏美（ICU教授。以下：生）
すごいよね！ビックリした。

鈴
あ、予想としてはもうちょっと小さい規模を……。

二
そう。本館102（小教室）でやったぐらいだから……。結局椅子が足りなくなって他所から持ってくるぐらい。

生
教室あけてびっくりしちゃった。違うところに来ちゃったかと一瞬思ったけど、二木さんいるからやっぱりここでいいのかって（笑）

二
話としては「これからプロジェクトの方向性について考えて行こう」って言う感じだったんだけど、参加者からの質問がすごく具体的で、たとえば「法律で保育士さんは雇わないといけないと思うんですけど、そうするとお金が必要になってきますがそこら辺はどうでしょう」みたいな感じで、話がどんどん具体的になってたのが印象的だった。何だろう……関心がある人が多いのか、重要な問題として考えてるのかなぁ。

生
うん、考え始めている人は多いと思うなぁ。

鈴
今は逆に託児施設がないほうが珍しいんですよね。

参加者
うんうんうん。

鈴
国立がやらないといけない状況になったっていうのもあって、増えてきているっていうのと、あとは女子大は元々多いような印象がある……それと保育関係の学科のあるところも。

二
そう。2008年3月に大学を一覧にしている人がいて、2008年1月現在ですごいたくさんあってビックリした。

高
ただICUと似た大学……例えばSFC（慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス）のような、都心から離れていて、駅からも遠くて、学生も少なくて、共学で……という大学はやっぱり設置されていないケースが多い……。

鈴
あぁ、そうなんだ……。

二
SFCって、たしか最近保育のサービスが……

高
はい、ベビーシッター制度のようなものが確か……

二
ですよね。

高
ただ、ICUと似た条件の大学には「国立みたいにしっかりと……」っていうケースはなくて、そう考えるとICUの条件っていうのは厳しいですよね。

二
津田塾大学が……やっているけどあれは女子大だね……。

鈴
やっぱり「女子」の問題としてとらえられてしまっているのかねぇ。

二
そうなんじゃない？

高
女子大のほうが女性の先生も多かったりするんでしょうか。

生
そういうことはあると思いますよ。

高
そうすると決定権も女性の教員が握っていたりとか……

鈴
いや〜……大学はまた違うのかもしれないけど、一般企業だと、たとえ社員に女性が多くても上のポストは男性が占めてるっていうのはよくある図式なので、それは一概に言えないんじゃないかな……。

高
ああ……。

鈴
でも上のポストがどうこうといっても、やっぱり人数の力は大きいし、あと冒頭でも言ったけれども、大学にとって学生というのは「お客様」であるという側面もあって、そのお客様が全員女性だということは大学を動かしうると思う。

高
そう考えるとICUも女子のほうが多いので……。

参加者
ああ〜

鈴
どれくらいの比率なんでしたっけ。

二
6:4……？たしかそれくらい。
[※正確には、2009年10月の時点で男子1,090人、女子 1,865人]

鈴
大学って、共学だったら男子が多いのが当たり前の中で、そこが逆転してるというのは本当に女子が多いと考えていいと思います。

二
それでも……ねぇ。

生
いやぁ〜難しいね。

参加者
………

鈴
（笑）話が止まってしまいましたが、保育施設作りprojectを特集された学生新聞「探求」のことをちょっとお聞きしたいと思います。2009年6月に第一号を発行されましたが、これは今後どのくらいのペースで発行なさるご予定なのですか？

坂本進（ICU学生・学生新聞「探求」記者。以下：坂）
え〜っと、まだ詳しいことまで考えていないのですけど……（笑）

参加者
（笑）

鈴
お2人とも4年生……

坂
そうです。

鈴
あら、ということは次代を育てることも必要に……

坂
そうですね、もう何人かやりたいって言って来てくれた人がいたんで、ホント……

高
ホッとして……（笑）

参加者
（笑）

二
それは一安心ですね。それにしても「探求」ってすごい名前ですよね〜。

生
いいよスゴクいい名前。

高
ICU生はもともと真面目な人が多いので、そういうほうがアピールするかなあっていうのもあって（笑）。

二
それはいい狙いだね（笑）。

高
実は2人とも五月病にかかってしまって……途中ずいぶん滞ったんですけど（笑）

坂
一週間ぐらい……

高
音信不通になって（笑）。廊下でばったり会ってさすがに「やろっか」ってなってやっと……

坂
6月にもなったしねって（笑）。そんな危機がありつつ……

参加者
（笑）

二
今後はどんな記事を掲載しようと考えているんですか？

坂
今後は……なんか考えてる？

参加者
（笑）

高
私はこの酒井さん（ICU学生・保育施設創りproject主催で本座談会の参加者。あとから合流）の活動をずっと追っていきたいというのと、先生方のご意見を聞くと、他の大学の状況を取材してどんどん伝えたほうがいいよ、というお話をよく聞くので、そこら辺も学生が知りたがっているところだと思うので、取材していきたいです。ただ夏からアメリカに留学するので、戦線離脱になってしまうんですが……（笑）

坂
（笑）はい……

生
じゃあアメリカからの情報を……

高
そうですね。コラム、とかいって（笑）。アメリカの大学における子育て支援の状況とかを書くのもいいかもしれません。

生
アメリカはもっとひどいんだよね。実はね。私も8月からアメリカのボストンに行くんですけど、高畑さんはどちらに……

高
ノースカロライナです。

生
じゃあ結構近い……といえば近い……か（笑）

参加者
（笑）

二
そのアメリカのひどさというのは、お金を持っている人が自分で勝手に預ければ？って感じなんですか？

生
そうでももう「ヤバイ」レベルで（笑）、ちゃんとした保育施設は月に23万とか……

二
はぁ〜？

生
ありえないでしょ？

参加者
（笑）

二
いや、だって、月に23万も稼げないんですけど（笑）。

鈴
それだけで家計マイナス……

生
はぁ〜？と思って……でもとりあえず何とかしなくちゃいけないから、フルタイムはそんな感じでありえないので諦めて、パートタイムなら半額だから……半額っていっても13万ぐらいなんだけど、その条件でとにかく申し込めるところには全部申し込んだんだけど「ウェイティングリスト70人です」とか言われちゃって……

二
えぇぇぇ〜？！

生
断りのレターが次々と舞い込んでいま凹んでいるところです……。

高
思ってたよりひどいんですね……

生
私も搾取に加担せざるを得ないのかも……と悶々と悩んでしまって

高
ああ、シッターに……。

二
そうなんだ……ほんとにびっくりした……。公立っていうのは全くないんですか？

生
ないんだよ。

鈴
だってさ、医療保険すら公立のはないんだから……

参加者
（笑）

生
そうそうそれと同じ。もう「自分でケアして」っていう精神。だから辞めちゃう人多いって。

参加者
はぁ〜…………。

生
……ね。もう仕事やめて自分で面倒見たほうがずっと安上がりだから、「とりあえず子育ての期間は辞めます」って言って辞めちゃうんだって。

参加者
……

生
すごく変でしょう。

高
23万って……

参加者
（笑）

生
もう言葉出ないでしょう。

鈴
その状況にフェミは何もいってないんですか？私専門が違うのでカバーし切れていないだけかもしれませんけど、最近の社会問題として、アメリカのフェミが育児支援体制に何かいっているのを見たことがないような気がするんですけど……。

二
そういえば見ない。

生
カリフォルニア大学からきているスーザンさんなんかはブーブー言ってたよ。多分個々人でブーブー言っている人はたくさんいるんだと思う。アメリカのやり方はありえなーいって。

二
大学には保育施設はついていないんですか？

生
ううん、大学についているのがそんなに高いの……。

参加者
（爆笑）

鈴
あ、じゃあ一般の施設はもうちょっと……

生
ところが一般も同じくらいなんだけどね。

参加者
（爆笑）

鈴
……もう入れる気ないだろって感じですよね……あ、いやウェイティングリスト70人なんだっけ。……毎月23万も払える人が大学のキャンパスのどこからそんなに沸いてくるんだろう……。

生
それがよく分からないの……

参加者
（笑）

二
資本主義の理論が勝っているんだろうね……。

生
そうそうそう。ホントそう。

二
お金持っている人だったら「入れば？」みたいな。

高
さっきのシッターの話に戻りますけど、シッターを教育する制度というのは整っているんですか？

生
それは監督機関があるということなんだけど、ただシッターさんも日に80ドルぐらいかな？それぐらいかかるから、もしフルで雇ったら週400ドルでしょ？そうすると月16万はかかってくる。

二
ええ〜……

生
「ええ〜」でしょ。もう奨学金がそこに消えていくという……。

高
それは……辞めますよね。そんなんじゃ。

鈴
やはり公的な支援なしには、どうやってもムリですよね。そのシッターだって助成を受けてるわけじゃないから、彼らの働きには公正な賃金を全額こっちが払う必要があるし……。

生
そう。だから辞めるか、辞めないとしたらその「公正な賃金」を払わない方向に手を出すしか……メキシコとかフィリピンとかの女性を雇って搾取をせざるを得ない。

二
やっぱり市場の原理ですよね。全額自分で払うか、払えなかったら諦めるか、全額払わないでいい抜け道に手を染めるか……。

高
搾取か……。そう考えると日本ってまだマシなんですかね。

生
いや……比較の対象があまりにも悪いのかもしれない。まぁただ、アメリカにずっといた人は日本で子ども産みたいってみんな言うのよね。日本のほうが子どもを産み育てる環境が整っているからって。毎回それを聞くとびっくりするんだけど。

二
そうなんだ……。

生
私が行く大学にも託児所は6つもあるって聞いていたから、そういう支援体制が整っているんだなぁって、それだけあればどこかには預けられるだろうっていうのがあったんだけど、ぜんぜんだめで、しかもそんなに値段が高くて……。

二
それは教員を対象にしているものなんですか？

生
というより教職員。それと学生も……

参加者
（笑）

坂
ムリですよね……

二
……払えない。

鈴
う〜ん。日本のほうがマシかどうかっていう話に戻りますけど、搾取に手を染めないですむっていう点で日本を評価できますかね。だって待機児童が多いから保育施設に入れられないことが多くて、そうなると結局辞めて自分でケアするという選択肢しかない。そうすると移民の女を搾取していなくても、結局辞める女を搾取しているわけで。搾取がどこで起こるのかという違いなだけじゃないのかな。

二
うん。

鈴
ただ、ICUで託児所ということを考えると、社会のまなざしというか、社会通念としてはアメリカよりはマシなんじゃないかと思ったりはする……。さすがに全額払えよとは言えないんじゃないでしょうか。
ああ、でもICUでは「難しい」という大学側の判断が一旦あったわけで……。
……今私が怖いなって思ったのは、ICUにも、もしかしたらそういうアメリカの市場原理と同じようなものが働いているのかなって……。全額払えとはとても言えない……という意味での「難しい」という判断だったりして。

参加者
（爆笑）

二
考えたくないけど……でもあるのかもね。

生
お金を出したらいいよ、っていう……。

鈴
同じ穴のムジナ的なね……。だって難しい理由ってズバリ経済的な問題なんでしたよね？

生
そうそう。

鈴
問題は「全額」支払うことの是非なんですよね……。もちろん搾取は避けるべき。でも「全額出せないなら自分でケアしろよ」っていうのもなんか変って思う。……まぁそこが重要なんだっていう議論もあるかもしれませんけど。子どもを産み育てるのが「贅沢なわがまま」なんだとしたら、産んでおいて全額支払う気がないのはおかしいということにもなりますからね。……私はそうは思いませんけど。

二
はぁ。資本主義だねぇ。

生
資本主義かぁ。

鈴
資本主義コワイ！って話で行き……ますか？

参加者
（笑）

鈴
でも資金をどうするかっていうことは重要なテーマだと思うんです。出せないことはないと思うんですよね。あれだけ新建造物の建設に着手できて、きっとICUの資金はゼロではない。どこに出すのかっていうことが問題となってくるわけで……

高
はい。

鈴
でも戦い方は別にもあって、例えば独自財源を目指すとかね。

高
財源のことはいちばん考えないといけないですよね。


＜ここで酒井さん合流＞

二
お茶は、莉亜奈ちゃんはほうじ茶ならのめるかな？

酒井美智子（ICU学生・保育施設創りproject主催。以下：酒）
うん。

生
いいなぁコップでもう飲めるんだ。

酒
いやぁでも、最近わざとこぼすのがどうやらマイブームで……

参加者
（笑）

酒
もう撒き散らして……

生
やるやる。

鈴
それは何か目的があってのことなんですか？

生
うちの子の場合は単に水溜りが面白いみたい。

二
2歳ぐらいになると隠すようになりますよ。「あっ！」とか言うと、「なんでもない、ぜんぜん平気」みたいな感じで。

参加者
（笑）

二
「怒らないでっ！」とか言ってくる（笑）。莉亜奈ちゃんは？

酒
ウチは「あっ！」っていうと逆切れしてきますね。

参加者
（笑）

鈴
年齢や個人差でずいぶん違いますね（笑）。じゃ、莉亜奈ちゃん、冷めたらこのほうじ茶をどうぞ。

二
ええと、いま先に色々話してたんだけど、ちょっと撒き戻して、まずは6月16日お疲れ様でした。

酒
お疲れ様でした。

生
思ったより人が集まって、嬉しいサプライズだったねって話していたところなんだけど、正確には何人集まったんですか？

酒
最終的には35人ですね。

参加者
おお〜

酒
その後は、出席者のなかからは一人しかメールが届いていないんですけど、まぁいま学期末で忙しいから、落ち着いたらもしかしたら届くんじゃないかと期待しているんです。でもそれ以外の、16日に出席できなかった人からメールが結構届いていて、ええと、数えたら出席者とメールだけくれた人を足すと54人になっていて……

参加者
おお〜

生
それだけ関心のある人が学生さんにもいるって言うのは心強いですねぇ。

酒
いまは院生のほうと、あと今日これから高校のときの担任の先生に……私はICU高校出身なんですけど、この間お話したらやっぱり仕事をしていると母乳が止まって大変だったというお話だったので、チラシを配って呼びかけようと思っています。

鈴
ICU高校にも保育施設はないんですか。

酒
ないんです。それでみんな職場に復帰されて、母乳が止まったり大変な思いをされたというお話を聞くんですよね。なのでアプローチを。

生
なるほど。

鈴
16日のチラシにも書いてありますが「現実的な」実現を目指したいということで、今日も「現実的な」お話ができたらなぁと思っているのですが、16日の説明会ではどうだったのでしょうか。かなり具体的な質問も出たと聞いているのですが、具体的なアプローチの仕方として何か参加者から提案があったりしたんでしょうか？酒井さんの目から見てどうでしたか？

酒
あの日は話し合いというよりは、どういう方針でやって行きたいのか、というお話をしました。「保育施設を作りましょう」って言ったら、ICUならたぶん「そうだね、つくればいいね」っていう反応になるだろうと思うんです。あとは、学生の間にどれだけニーズがあるのかという話になりがちだと思うんですけど、そこらへんに陥らないで話を進めていきたいっていう話をしました。
私が思うに、保育施設をつくればいいという話ではないので。現実を見ると、あってもぜんぜん使われていなかったり、料金や他の理由からとても使えるようなものじゃなかったりして、そういうものを作っても意味がないと思うんです。利用者の実情にあった本当に使えるものをつくるっていうことが大事なので。
それとニーズに関しても、今現在ICUにいる学生のニーズっていったら限られたものに、なってしまうけれども、今後は高校からストレートに上がってくる人だけを受験生として捉えていては志望者が頭打ちになってしまう。母子家庭や父子家庭の忙しい人で、もう一回学びなおしたい人などが受験したくなる大学ということになれば、受験生獲得にもつながると思うんです。そういうところまで視野に入れた保育施設ということで考えていきたいなって思っています。

生
そうですね。大学はやはり、もっと社会に開かれた存在へと変わっていかざるを得ないと思っているんです。それは生涯学習といったものを含めた話ですけど、働いていて、大学へ戻って学びなおしたいという人はかなりいるんですよね。私の身近な友人にもかなりいるんです。でも実際戻るとなったら「子どもをどうしよう」と。それが非常に大きな躓き石になっている。
先ほどもお話したけれども、アメリカよりは保育所に関してまだマシ……なんです、確かにね。でもそれも、フルタイムで働いていればアメリカよりは安くで預けられるという話で、それが学生となると、とたんに預けることすら難しくなってくる。
そういう人を対象とした預け先がある大学ということになってくれば、大学としても一つの大きな強みになると思います。

酒
やはり学歴がないと就職も難しくなってくるので、母子家庭などで聞いた話では、結局パートでずっと働いている人というのがすごく多くて。もともと安定した仕事についていて母子家庭になった人は別ですが、そうじゃない人で急に母子家庭になった人は、そこから急いで仕事を見つけて……ってことになる。
もし大学卒業の資格を持っていても、新卒じゃないし、社会経験のブランクが長かったりほとんどなかったりすると、「一応大卒だけど」程度にしかならない。そうすると本当に仕事を探すのは大変で……そういう人がもう一回入りなおして新しい知見を身につけたり、それこそ新卒っていうことになるだけでも相当違ってくる。それはかなり救いになると思うんです。

莉亜奈ちゃん
ああ！＜お菓子を要求＞

酒
すみません。ものすごい食いしん坊なんです……。

参加者
（笑）

生
そうなんだ〜。いいなぁ。

鈴
あれ、あんまり食べないんですか？

生
食が細いんだよね。もう食べさせるのが大変で、1時間ぐらいかかっちゃう。

鈴
ええ〜……とか言って、普通どれぐらいかかるものなのか知らないんですけど、どれぐらいですか？

酒
どれくらいかなぁ……うちは……あ、でも逆にものすごい食べるから1時間ぐらいかかりますね。

参加者
（爆笑）

鈴
先ほど、他大の施設のお話で、中にはぜんぜん使われていないものもあるというお話がありましたが、料金的な問題以外にはどういった問題があるんですか？

酒
例えば長期休暇中は開かれない、というような施設だと、教員のかたで“主に学期中だけ預けたい”というような方以外は……例えば学生で母子家庭だったりすると学期中以外は学費や生活費を稼ぐために集中的に働かなくてはいけないですよね。その場合に保育施設のサービスが学期中だけとなると、ほとんど役に立たないですよね。

鈴
なるほど。

酒
ただこれにはほかにも問題があって、たとえ長期休暇中でも開く、ということになったとしても、親の仕事場所が大学のそばでないと実際はあまり意味がなかったりもするんです。例えば私が家のそばで仕事を見つけた場合、一旦こちらにつれてきて預けてから家のほうに戻って働いて、終ったらまたこちらまで来て……ということになる。これはあまり現実的ではありません。
早稲田など、都心部で駅からも近い大学なら仕事も周辺で見つけやすいでしょうから、また違ってくるんでしょうが、ICUのような辺鄙なところにある大学だと休暇中に施設をどうするのかというのは大きな問題になってくると思います。もちろん長期休暇中に限らず、母子家庭などだと土日や放課後も働く可能性がありますから、この問題は一年を通じて大きいですね。

鈴
なるほど……。

酒
ここについては簡単に結論は出ないと思いますが、もっと言えば、大学の保育施設は“親が働いている間”のケアをどうするべきなのか、という問題だけではなくて、授業のある日のありかたも問われると思うんですよ。家に帰ると、やはりどうしても子どもには手がかかるからまとまった時間が取れないので。

二
うんうんうん、ホントにね。

酒
色々子どもの世話をして、12時までに家事を全部終らせて、そこからやっと勉強、という生活になってくる。だからもし施設ができたら“大学に行っている間は子どもを預けられてまとまった時間ができる”ってなって本当に助かると思うんです。
ただ、逆に言えば危惧しているのは、施設ができても休み時間や授業をとっていない時間は「空いてる時間でしょ」って言われて引き取らないといけないことになったら……

二
ああ〜

酒
それが怖いなって。こんな生活だと、大学にいる間の空き時間が安心して勉強に打ち込める唯一の時間なので、本当に貴重なのに……。
もっと言ってしまうと、勉強だけじゃなくて、子どもの面倒を見て働いて勉強して……という生活の中では、そこで友だちと会ってちょっと話したりするというのも大事な時間になってくる。

生
ホントですよね……。

酒
だからそういう実情がきちんと考慮されるといいなぁと思います。
あとは安全面の問題ですね。例えば学生ボランティアが中心という運営はやはり不安がある。リーズナブルになるのでしょうけど、預けて大丈夫なのか確信が持てない。

生
やはり責任の所在があいまいになりがちなので、私が思うに、そういう施設だとICU側としても許可できないものではないかと思います。

高
保育士さんは教育を受けたプロなので、子どもにとってもボランティアより安心できるという側面はあるかもしれないですね。

二
SFCはたしか学生ボランティアを積極的に使っているんでしたよね。利用率ってどんな感じなんでしたっけ。

坂
いや、スタートが6月からだという話だったので、まだ本当に始まったばかりで……

参加者
へぇ〜

高
だからホームページなんかもまだ情報が限られていてよく分からないところもあるんですよね。

二
そうなんだ〜。まずニーズがあって、それに応える形でできたのかな。

坂
そうみたいですよ。学生のニーズが大きかったんじゃないでしょうか。

生
それは一度見学させてもらいたいですね。

高
あ、だけど、莉亜奈ちゃんは確か1歳半ぐらいですよね。あそこは確か3歳以上とか、もっと大きい子を対象にした施設みたいです。

鈴
ああ〜、学生ボランティアをたくさん入れているんじゃどうしてもそうなりますよね……。

生
そういうところじゃ0歳児や1歳児は怖くて預かれないというのはあるでしょうね。

酒
預ける側からしても、施設で何かあっても3歳になったら自分で親に言える歳ですもんね。

生
そうですね。まだ自分で何か言えない歳のばあい、預け先は慎重にならざるを得ませんよね。

酒
そういう、“安心して預けられる施設かどうか”という意味では、「保育所」が作りたいんです。「託児所」ではなくて。昨年末から今年にかけて託児所に預けてたことがあるんですが、もうずーっと泣き止まなくなってしまって、目がすごく腫れあがってしまうくらい泣くんです。頻繁に怪我をつくって帰ってきたり、「椅子からぶらぶらさせていたのでぶつけてしまったんですよ」と説明されるんですが、それまでの保育所ではそんな怪我はしてこなかったし、いまもそういうことをしないので、なにか不安で……。そんなに泣くということもありませんしね……。敏感な時期に転園が重なってしまったというのもあったのでしょうけど、やはり不安で。
ただ託児所にもいいところはあって、親はすごく助かることは助かるんです。給食も出るし、玄関でお願いしますって預けたらもうそれで終わりで、すぐ仕事なりに向かえるんです。洗濯も全部してくれますし……。保育園だと、行ってから親がちょっと世話をしていかないといけないし、洗濯はもちろん親が家で行わなくてはいけませんから。

二
そんなにしてくれるんだ……。でも費用は高くなるんじゃない？

酒
そこはすごく安くでお願いできて。

参加者
おお〜

酒
あ、でもマンションの一室なので、環境はやっぱりいいとは言いがたい感じだったんです。

二
そっかぁ。

鈴
スタッフの人はプロの方々なんですか？

酒
一応保育士さんや幼稚園の先生の経験者がいるという話だったけど、詳しくは聞けなかったんですが、アルバイトも入れている感じでした。

鈴
認可の保育所だと全員プロってことになるという認識でいいのかな。

二
そう。ただパートさんはいるけどね。朝のパートさん、夕方のパートさんっていうのはいて、その人たちは資格がない場合もあるけど、資格を持った人が定められた割合で配置されてはいる。
あの、私も託児所に預けていたことがあるんです。私の頃はまだ制度が変わる前だったので、育休がのばせなくて……。つまりどういうことかというと、早生まれなので2月に子どもが1歳になったんだけど、そこで育休は切れちゃうのに4月まで保育所には入れられなくて……っていう……。

鈴
育休は……

二
その頃は延ばせなかったの。どうやっても2月には復職しないといけない。だから4月までの2ヶ月間どうしよう！って。それでしかたなく1日1万円ぐらいのところに預けるしかなくて。そこもやっぱりマンションの一室で、私が気になったのはそこでは子どもにテレビを見せるんです。朝と夕方と2回も。

酒
そう！そうそうそう。

二
ね。「家庭的な雰囲気で」っていうことだったんで、その一環といえなくもないけど……

参加者
（笑）

二
でも保育園だとテレビを見せるってことはあまり聞かないから、そこがなんか気になって。

鈴
テレビ見せると子どもっておとなしくなりますもんね。

二
そうそうそう、見せているあいだはね。ただそこも親にとっては確かに助かる場所ではあって、朝早くから夜遅くまで預かってくれたし、いろいろと融通も利いたんだけど、やっぱり、なんといっても高すぎて……

鈴
もう23万とあまり変わらない話だもんね。

参加者
（笑）

二
まぁウチは2ヶ月だって分かってたからちょっと無理して預けたっていうのはあったけど、続くときついですよね。まぁ希望どおりひとり目は4月から保育所に入れることができたんで、そのときはまぁよかったかな、と。でもその後私は会社を辞めて大学院に来たんですけど、それから二人目が生まれたんですね。そのときが大変で、お姉ちゃんは区立の、駅前で便利なところに預けられたんですけど、弟のときは私が学生なのでポイントが低くて、私立の2歳までしか預かってもらえない園になっちゃって……そこはみんなが第10希望に書くようなところなんだけど、そこにしか入れなくて……。そこから2年間は2箇所に預けるという生活が続いたんです。

参加者
あら〜

生
大変……。

二
ホントに……。送りも迎えも2箇所なので自転車でダッシュして……って感じで。

鈴
前後ろに……

二
そうそう。前後ろに乗せて。

二
それからずっとずっと希望を出し続けて、いま修了してフルタイムに戻ったので、希望がやっととおって、2人ともお姉ちゃんのほうの園に預けられるようになったんです。

酒
大変だったでしょう。

二
そのときは必死だから分からないんだけど、今1ヶ所にまとまってから思うと、こんなに楽なものなんだ、あの時あんなに大変だったんだって（笑）

参加者
（笑）

鈴
やっぱり学生だとポイントは明らかに低くなってしまうんですねぇ。

生
そうだね……。二木さんは住所は？

二
中野区です。

生
区によってずいぶん違うっていう話だから……

鈴
でも中野ってかなりいい方だって聞きますけど……

二
いいほうらしいですよ。

鈴
新宿や中野の名前は、まだいい方な場所として聞くことが多いから……先生、世田谷は結構悪名高いというか……

生
そうなの！色々調べるんだけど他所と比べてだめなところが多いの！

二
世田谷は専業主婦が多くて所得の高い世帯も多いから、あまり必要とする声が届かない……

鈴
っていうか無視してもいいや、的な存在なんでしょうねぇ。

生
ああ、胃が痛い。

鈴
あの、先ほどから「託児所」とか「保育所」といった区分が出てきますが、正式な区分は……

二
えっと、保育所には「無認可」と「（東京都による）認証」と「認可」があって、さっき話が出てきたマンションの一室でテレビ見せるところは「無認可」。

酒
……そうだ、さっき玄関先で預けるから楽だという話をしたんですけど、ただそれだと中の様子が見れないので、それも不安でしたね。この子を預けていたところは、テレビも子ども向け番組やビデオじゃなくて、ちょっと子どもには見せたくない感じのバラエティーだったりして、でも「えっ」て思ってもさっと内扉を閉められてしまうからなにも言えなくて。

二
ええ〜それは……酷いね。中は見たことないの？

酒
内扉の向こうに3部屋ぐらいプレイルームがあるという話だったんですけど、中は一度も見せてもらえなかったので……

参加者
ええ〜

酒
実際どうなのかは分からないんです。ただチラッと見えた感じでは大きなテレビがあって子どもたちがその前に座って見てるっていう状況で。

生
いや〜教育的にはどう考えても問題がありますよね。

二
そこって結構大きい子も通うようなところ？

酒
そう、5歳まで。それで24時間年中無休なので

二
ああ〜それはたしかに助かる。

生
助かるね……

酒
そう、すごい助かっていいの。園長もすごく理解があって、こちらの事情をわかってくれて、すごく、いいんですけど……

生
でも保育の仕方には、やっぱり問題がありますよね……。

高
ICUでの保育所の実現に絡めて考えたときに、ひとつ知りたいんですけど、企業が運営するとそういう保育になってしまうと考えていいんですか？

二
いや〜……

生
そういうわけではないと思います。

二
企業が主にやるのは、さっきの三つのうちの「認証」保育所なんですよね。無認可とは違うんです。コンビプラザとかがそれに当たります。それに加えて最近では、自治体が企業を募集するという形で、認可保育所の中にも企業の保育所が食い込んできていますね。中野区でも最近公立の園が私立に変わるということがおきています。私が知っている例ではピジョンっていう子ども用品のメーカーが入って、認可保育所としてやっているんです。
もともと公立の園だったところだから保護者の目がすごく厳しくて、そこは公立と同レベルの保育サービスを提供するということを言っています。

高
企業が入る利点というのは、自治体としてはコスト削減になるんですか？

二
そうそう。コスト削減ですね。

高
コスト削減の中で雇われるわけですよね、そこの保育士さんは……。私の懸念としては、保育士さんの……というか各保育士さんの提供するサービスのクオリティが低下したりはしないのでしょうか。

二
企業を入れて私立に変わると、自治体は大体公立の頃の6割の費用で済むといわれていて、その理由は人件費が安くなるから、なんですね。私から見ても私立は若いスタッフしかいなくて、昇給も少ないし結婚すると大体みんなやめてしまう……少なくともそういう前提でやっているなというのを感じます。
それに比べて公立は、育休が3年間取れて、公務員なので他の公務員と同じシステムで昇給があって……という条件なので、辞める人がいないんです。それで、中野区に限って言えば10年間新卒採用がないという状況なんです。というのもそうやって辞める人がいない上に、新規で公立の園を作ることもしないので……。

鈴
新規は全部私立なの？

二
そうなの。……だから公立の園の組合は怒っていて、既存の公立までどんどん私立に変えていく今のやり方はおかしい、と批判を行っています。この私立化の流れは中野区に限らず全国的なものですね。

高
確か早稲田はポピンズで、やはり企業が入っていますよね。今の話を聞くとケアに当たる人の労働条件はどうなるのかな、と心配になります。

生
そうですね……。私たちがCGSとして要望を出したときに、どういう形がありえるかという話まで、一応出たことは出たんです。そのときもそういう“企業に丸投げ”という形が簡単ではある、という話になりました。ただこのやり方は企業に丸投げするわけですからそれなりの費用がかかって、それは利用者の負担になりますよね。
それに加えて、そのやり方とICUの理念、ICUらしさって合致するのかなっていう問題があります。……企業を入れたらICUらしさは出せなくなりますよね。

参加者
うんうん。

二
企業はノウハウを持っているので簡単なんですよね。新規に園を設置しようとしている団体にとっては。こちらの条件を出して、この中でやってくださいといえばその通りにやってくれちゃうから。基本的に一般の企業内の保育施設に関してはほとんどそういう“企業に丸投げ”タイプになってます。

鈴
特に理念がない場合は、それが確かに正しい選択なんでしょうからね……

二
そうそう。とりあえず預けるところを、という場合にはね。

酒
特に会社なら、働いているあいだだけで他の時間、他の期間はどうするとか、そういう問題もないですしね。

生
そうね。それに一定以上稼いでいる人たちが対象だから、利用料もある程度までは支払える、というのもありますしね。

二
このやり方を大学でやろうとするとちょっと……あ、でも大学によっては学生には補助が出るというところがありますね。

酒
早稲田がまさにそうですね。

二
どれぐらいの補助なんだろう……。

酒
もともとフルタイムで10万円近いはずだから、そこから……聞いた話では半額ぐらいの補助だということなので、5万ぐらい……になるんでしょうか。

二
そうなるのかな……。

鈴
まぁ、しつこくこのネタ出してアレですけど、23万よりは現実的ではありますけどね……。

参加者
（笑）

二
国の基準をクリアしているのが「認可」、国より少しゆるい東京都の基準をクリアしているのが、「認証」、それ以外の「託児所」と言われるところは「無認可」ですが、認証や無認可と認可の大きな違いって、認証と無認可は園が勝手に保育料を定められるんですよ。この二つは申し込みも希望の園に直接する。
これが認可になると、区とか市といった自治体が管轄しているので、その自治体に申し込んで、自治体が順位が高い人順に園を割り振るんですよね。だから立地などは希望通りにならないことが多いです。
認可園の場合、私立と公立がありますが保育料は同じで、保護者の収入に応じて、三鷹市の例では最大で6万円弱、収入がない人や生活保護の受給者はもちろんゼロ。

鈴
なるほど。

二
私も夫もフルで働いていた時期は、中野区の場合の当時のマックスで、確か5万8千円ぐらいかかっていました。ところが私が学生になって収入がなくなったらすごく安くなって、2万3千円ぐらいですね。

鈴
それは一人当たり？

二
そうです。それで2人目はその6割で済みますので、それも助かりました。

鈴
やっぱり公立はいいね〜。

二
でも何もかもがいいことばかりじゃなくて、さっき言ったように場所をこちらで選べなくて、入園は優先順位が高い順なので、私のように子どもが別々の園になってしまったりと、必ずしも希望の園に入れるわけではないし、延長保育が認証や無認可より短い。中野区の場合、延長保育は1時間のみ、最長19時15分までです。

二
うん……そうだね。そこら辺が限界なんだ。

鈴
じゃあ残業ほとんどできないね。会社が遠かったら5時上がりでも厳しいんじゃない？

二
そう。だからお金のある人は10時ぐらいまで預かってくれる認証保育所を選ぶことが多いみたい。ただ公立の認可のほうが圧倒的に安くて、特に収入が低い場合はそれに応じて安くなるから、そういう世帯は認可を申請しますね。

酒
あ、あと公立は休日保育はまた別途申し込みが必要だったりとか、学生には厳しい条件が多いですね。

鈴
そうですよねぇ。ICUは祭日も授業をやることが多いし……。平日でも6時か7時までっていうと、5限までが限界ですもんね。家が遠い場合は4限が限界ってことも考えられますし……。学年が上がると5・6・7や6・7の連続授業が多くなるじゃないですか。そこら辺は全く出席できませんねぇ。

二
延長保育でも、6限が終わってダッシュで帰って、それでもギリギリって感じだったね。5・6・7はどうやってもムリ……。

参加者
無理だねぇ……。

鈴
6限まではなんとか……とはいっても、授業の後に質問したり、グループワークの話し合いとか色々あるじゃないですか。それもおちおちしていられない感じですよね。

二
そうそうそう。終ったらバタバターっと帰っていくしかない（笑）。

参加者
（笑）

二
また、社会学となると5・6・7の授業が本当に多い。院の授業はそうでもなかったんですけど、学部の授業でとり直したり新たにとりたいものってあるじゃないですか。だからその日は夫にお迎えをお願いしたりとか、そうやってなんとかやりくりして、なんとか乗り切ってましたね。でもきつかったです。諦めたものも多くて……。

生
そうね……。そうやって外部のサービスが“保護者が学生”という状況を想定していない中では、子育てをしている学生でも学業機会を奪われないようにするっていうのは、大学の義務だと思うんですけどね……。そこをなかなか分かってもらい難いみたいで……。

鈴
大学側としていちばんネックとなっているのは……？そこまで話はすすんでいないと思いますが、実際に交渉された感触ではどんな印象でしたか？

生
やはり経済的な問題がいちばん大きい……というような印象でしたね。

酒
もしそれを私たちが解決したら、話はすすむと思われますか？それとも他に何か無理な理由を出してくるんでしょうか。

生
ICUに限ったことではなくて、保育施設に関していちばん大きな課題になるのは安全面ですよね。今度はそこがネックになると思います。CGSが交渉にいったときにすでにその懸念はぶつけられました。もし事故があったときにどうするつもりなんだ、誰が責任を持つんだ、ということですよね。大学側の責任ということになったときどうなるのか、というようなお話でしたね。

鈴
うーん……。ひとりの命を預かるということですからね、難しい問題ですね。ただ……事故は親と一緒にいても起きますよね？それに、認可に準じる基準でちゃんとした保育施設をつくったら、そもそもそういった事故は起き難いんじゃないかと思うんですが……。

二
うーん。ただ、認可に準じるいい施設を作ったから事故が起きにくいというのは……それは必ずしもそうとは言えないと思う。

鈴
そうか……。そうだよね。なんていっても事故だもんね。100%は防げないよね。
……ただ私が気になるのはね、二木さんもそうだったように、みんな結局外部の保育施設に無理して預けるわけでしょ？そうやってなんとか学業を続けるわけで、場合によっては不安を感じつつも怪しげな無認可に頼らざるを得ないこともあって……。そういう中で大学が保育所を作らないということはさ、そういう不安定な状態を学生とその子どもに強いている責任の一端が大学にもあるってことで、その預け先で万が一事故が起きた場合に、構内で起きたんじゃないからって、本当に大学には責任がないのかな。

二
いや、だからそもそも無理して学業を続けること自体が誤り、という認識なのかもしれないよ。

鈴
子どもができたらしばらくは家にいて子どもの面倒見てなよ、と？

二
そうそう。学位なんてあとからとればいいじゃない、みたいな（笑）

酒
いや、でもそれは……そもそも母子家庭や父子家庭じゃなくて、しかも旦那の収入がすごくいいとか、母子・父子家庭でもものすごくたくさん貯金があるとか、そういうのが前提ですよね。事故が起きなくても、仕事もないし学位もないしで、うちなんか早晩飢え死にしますよ。

鈴
ホントだよね……。

参加者
…………

生
本当に難しい問題だよね……。さっき公立の認可の保育園の保育士さんは育休が3年取れて条件がいい、というお話があったけれど、お給料が出つつ子どもと向き合える時間があるのは確かにとても素晴らしいことではある。
でも学生は「育休」だっていってもその間どこからもお給料が出ない。母子家庭や父子家庭では本当に飢え死にが現実的になってくるぐらいですよね。彼らにとっては学位をとって早くそれを生かして仕事につけたほうがいいわけで、そこでは「子どもと向き合う時間が大事でしょ？」という発想は素晴らしいどころか何の助けにもならないわけです。

酒
そうですね……。

生
これは「やっぱり育休なんてなくていいんだね」という話ではもちろんなくて、どういうスタイルの子育て支援がその人とその子どもをいちばん活かすか、ということは一律には言えない、ということなんですね。
例えば私も、学生でも母子家庭でもないけれども4ヶ月で復帰したんです。でもそれに対して「どうして？」という空気を感じることがありました。余裕があったらできるだけ子どもと一緒にいたほうがいい、という考えを一律に適応していては、そういうことになってしまいますよね。
だから本当に……育児支援に関してはなにがベストかということは個人差が大きくて一概には言えないんです。条件だけ見ていても分からない。私は外から見たら必ずしも必要ではないように思われるのでしょうが、私にとって早い復職は必要だったんですね。どちらが良い・悪いではなく、個々人で違うんですね。

鈴
そういう意識の問題もあるかもしれませんね。育児とはどうあるべきか、という部分の共有された考え方が影響しているのかもしれません。

酒
学生は、実はお給料がないばかりか出て行くんですよ……。

二
そうだった！ICUではね……

酒
そう、ICUでは最長でも2年しか休学ができないし、休学費として年間の学費の3分の1を納めなくてはいけないんです……。これを支払いながら生活費を捻出しつつ、来たる復学に備えて資金をためることは、はっきり行って母子家庭には不可能です……。

鈴
残るは飢え死に……ってのもあながちありえない話でもなくなってきますね。休学費っていうのは、他の大学で聞いたことがないんですけど、日本では結構一般的な制度なんですか？

生
いや、少なくとも国立ではないよ。

高
私立は残念ながらとっているところが結構ありますね。

生
そうなんだ……。

高
でもこれも変わりつつあって、例えば慶応は去年廃止したということです。……まあ、そもそもICUは年間の学費が他所より高いので、それの3分の1となると、他では考えられないくらい高額な休学費なんですよね……。

二
そもそも授業受けてないのにそれ「なに代」なの？何に払ってることになってるの？

生
ホントだよね。ほんと「なに代」なんだろう。

鈴
ま、なんかあるんでしょうねぇ……。というのもICUには、一旦退学して期限内に復学できる制度がかわりにあるじゃないですか。

高
そうですね。先輩にも、一旦退学して一年間世界を旅してまた復学した人がいました。

鈴
長期間大学を離れることが分かっている人には退学の制度を使う人が多いですよね。

酒
そこなんですよね……。私もそうでしたが、休学費を払ってまで休学している人って、きっと最初は「一学期間だけ」とか、短期間だけのつもりで休学を選ぶひとが多いと思うんです。でも結局戻って来られなくてどんどん長引いて……ってケースは少なくないんじゃないかな。

鈴
そうだよね。だってはじめから長期化することが分かってたら退学するんだから。

酒
そう……。それはきっと、世界を旅する目的で、とかじゃなくて、不意に休まざるを得ない状況に陥って……っていうときに、特にそうなるんじゃないでしょうか。「それでも大学とつながっている」ってことが、そういう思わぬ事態で休まざるを得ないときにこそ精神的に必要になるんだと思うんです。

鈴
そっかぁ……。退学したんじゃないんだ、「休学中」なんだ、ということ自体が支えになるということは、そういう場合にはありえることですよね。その場合、思わず長引いたというケースでなくても、休学のほうを選びたいという気持ちはすごくよく分かります。

生
そうね。退学してしまうと身分がなくなっちゃうわけだからすごく不安ですよね。どこかに所属していることは安心を生みますからね。

酒
本当に……よほどバイタリティーがないと、大学を完全に辞めた状態で、復帰を目指してあのつらい日々を過ごせるのかどうか……。

鈴
好きで世界を旅しているのとはわけが違いますものね。

酒
そう（笑）。それでそのうち新しい生活ができてきて、そっちに馴染んで「もう良いや」って思ってしまうのが怖くて。私は本当に勉強がしたかったし、大学に戻ってきたかったので、ここで辞めたらそうなっちゃうのかもと思うと怖かったですね。

高
話がちょっと戻るんですけど、生駒先生がおっしゃったような立場や考え方の違いって、かなり大きい問題だと思うんです。「育児ってどうあるべきものなのか」というところの考え方の違いですね。
先生のお話では、事情によっても個人の考え方によっても違うのが当たりまえだから、個々のケースに合わせたきめ細やかな対応が必要である、ということでしたが……取材していても感じるんですけど、やはりそこの意識を統一するのはかなり難しいんじゃないでしょうか。

生
それはすごく感じますね……個々人の考え方の部分はひとまずおいておいて、おかれている状況による違いにだけ目を向けたとしても、意見集約は難しいでしょうね。CGSで大学側とお話したときにもね、「教員には“いい”んでしょうね」といわれるんです。
つまりね、オンキャンパスの保育施設があれば、教員は子どもの近くで仕事ができて、休み時間には会いに行って授乳をすることも許されるけれども、職員はそうは行かないでしょうね……と。職員の皆さんは決められた時間はお仕事をする時間ですので、ちょっと時間が空いたからって、会いに行って授乳をすることは許されないのだ……ということですね。
それだけ労働の形態に差があるのに、その中で誰向けの施設をつくるつもりなんだ、大学として施設をつくるという話なのに、職員にとっては使えない施設ができるに過ぎず、それは不公平なのではないか、というお話でした。

鈴
……実際に労働形態がそれだけ違うわけですから、保育サービスの理想のあり方をすり合わせるのは難しいですよね。

生
そうなの……。そこが企業の保育施設と違う難しさですね。いる人がそもそも多様ですからね。
もう一つ言われたのは世代間の不公平についてですね。今まで何の支援もなく子育てをやってきた方々や、私のように早期の復帰を望んでいても、条件の合う預け先がなくて泣く泣く休職して自分で育てられた方々がすでにたくさんいらっしゃるのだ、と。その中で今後の世代だけが保育所の支援を受けるというのはまた不公平ではないのか、というお話でした。

高
うーん……でもそれだと前の世代に配慮してずっと前進できないことになりますよね……。ICUとしてはそれでいいんですか？

参加者
（笑）

生
背景には、子育てに関する考え方がここ10年〜20年で大きく変わってきたということがありますね。それから、そもそも女性が働くということに対する考え方がね、大きく変わってきたということがあると思うんです。つまり、「自分は自力で子育てをやり遂げてきたんだ」という世代は、女性が働くということに関しても、働きながら子育てすると言うことに関してもパイオニアなんですね。いまも充分とはとてもいえませんが、彼らが働きながら子育てをしていた頃は支援なんて全くなかったぐらいなんです。その中で手探りでやってきた人たちですから、そうすると考え方はどうしても違ってきてしまいますよね。

高
そうなんですね……。

生
それと、ここまで話に出ていませんが、やはり今のこのお話自体も「女親をどう支援するのか」ということを中心にすすんでいますよね。もちろんこの場は、酒井さんや二木さんや私といった女親が多く参加しているせいもあるでしょうし、現実問題として女性が子どもを抱えて右往左往させられているわけですから、「女性への支援」という形を“あえて”前提にして話しているんだと思います。
でも大学側との交渉の中でそういう論調になるのはね、やはりそこには「子育ては母親がするもの」という意識が潜んでいるんだと思うんです。お話したときも、そういう意識っていうのが大きなネックになっているなぁというのは実感しました。

鈴
……私はさっきから安全面のお話がすごく引っかかっているんです。大学側は酒井さんのような母子家庭の親が学生になることをまったく想定していませんよね。母子家庭の子女が入学することは想定していてもね……。
親が2人揃って収入も安定しているケースしか念頭にないから「安全面のことも考えて、子どもができたらお母さんは家にいたほうがいいよ」という非現実的な話になる……という風にさっき落ち着きましたけど、そこがどうにも引っかかるんです。
そこでは、「親が2人揃って収入も安定している」ことだけじゃなくて、「どちらか片方が育児に専念する」ことも空気のように当然視されていませんか？

生
そうね……。2人揃っていても、両方とも早期に復帰したいかもしれないのに……。

鈴
そう！生駒先生の早期復帰に「なぜ？」という視線が向けられたのも、「片方は子育てに専念するもんだ」っていう意識があってこそじゃないのかな。

生
しかも片方って、ようは母親ですものね。

参加者
…………

鈴
ため息ばかり響いてますが（笑）

参加者
（笑）

鈴
事故についても……私は親ではないので、やはりどうしても無責任な発言になってしまうとは思いますが、どこでも起きうると思うんです。

生
自分で全部面倒を見ていてもね、完全には防ぎきれないと思います。残念ながらね。

鈴
……もしお母さんが四六時中つきっきりで面倒見てたなかで事故が起きたとしたら、きっとその一瞬をお母さんは死ぬほど後悔して、一生自分を責めるんじゃないでしょうか。
なんていうか、上手く言えないんですけど……他所に預けるということは、育児を分担するってことですよね。誰かひとりに責任を押し付けないやり方……というか。
でも預け先で何かがあったときにも、お母さんがひとりで分担してた場合と同じぐらいに自分を責めるんだとしたら、それってきっと「本当なら自分が全部やるべきだったのに」って思っているからなんじゃないかと思って胸が痛いんです。

生
そうね……。子どもが小さいうちは女性が専従で子どもの面倒を見るべきだ、見るものだ、という考え方がそこにもあるんだと思いますよ。

鈴
……まあ子どものことですからね、何かあればそれはどうやっても大きな傷になると思います……。でも、そこの「本当なら全部自分が……」っていう二重の自責と後悔の念……そこのところをもっと分散できないものなんでしょうか……。

生
自責の念だけじゃなくて、実際にそうやって批判されることも多いですよね。あなたが仕事なんかするから……っていうふうに。

鈴
そうですね。私の母は子育てしているときは専業主婦だったのですが、それでも私が怪我をしたときなどは母が不注意だと責められてましたから、それが預け先で、ということになれば批判はもっとすごいと思います。事故を完全に防ぐことはなんて誰にもできないんですけどね、本当は。……個人的な理想ではありますが、せめて「全部あなたの責任なのに」という理不尽な“外圧”が母親にかからない世界を目指したいなと（笑）。

酒
……でもやはり自分にも、負い目というか引け目を感じるところはあって……

生・二
あるあるあるある！

鈴
えっ、それは怪我がどうとかじゃなくて、預けること自体に？

酒・二
そうそうそう。

二
私の場合、預けるのは仕方ないと割り切ったとしても、向こうは働いていてこちらは学生という構図なので、「稼ぎがない分私がやらなきゃ」というふうに思ってしまって……「勉強させてもらってる身なんだから送り迎えも自分でしなきゃ」って。

鈴
育児以外は？

二
……も私が主にやってる。

鈴
それで育児も自分がやらなきゃ……って？

二
そう。

鈴
そうかぁ……。

生
お金を稼ぐ労働をしているほうが偉い……という発想はやはり資本主義の影響ですよね。最近は「俺が稼いでいるんだからお前があとは全部やれ」なんて直接言うようなケースは減ってきていると思いますが、お互いが口に出さないレベルでどこかそんな風に感じていて、女性のほうが自分からそう身を処してしまうということはたくさんあると思います。

酒
私がこのプロジェクトをはじめてから、大学院生や大学院の卒業生ともお話させてもらうようになったんですけど、なかには大学院にいる間に子どもができたという方もいて、例えばICUのシブレーハウスなんかだと、夫婦向けの部屋はあっても子どもが出来たら出て行かなくてはいけないですよね。

二
そうそう。あそこは夫婦向けであって家族向けではないということなので。

酒
実際出ていかざるを得なかったケースもあったらしいんです。でも大学院生はただでさえ学費やら何やらでたいへんなのに、そこに子どもができてさあ大変っていう時に、せっかく入れた条件のいい寮からも追い出されて、そこから部屋探しをしないといけないなんてあまりだと思いませんか？これもお金を稼いでいない大学院生だからなんでしょうか？

鈴
そういうところから声ってもっと上がってこないものですかね？

生
大学院生はね……。必ずしも全員がそうとは限りませんが、大学院生には大学教員を目指している人も多いですよね。なのでちょっと一般の学生とは条件が違ってくるんです。というのも学費を払ってそこにいる学部の学生と違って、彼らは「大学」という機関に雇われようとしている身なので、そこにはあまり強く言えないという弱みがあるんです。すでに教職員となった人はさらに、構造的に声を上げにくいというのもありますね。

二
でも、それもまた資本主義ですよね。

鈴
稼いでいないから、というのとはまた別の形のね。

参加者
ああ〜

鈴
そことどう折り合いをつけるかっていうのは、やはり重要になってきそうですね……。

坂
ちょっと話が変わりますが……ICU教会の幼児園というのはどういう施設なんでしょうか。

生
あそこはですね、もともとは教会に属しているICU関係者の子女のためにつくられた施設だったらしいんです。ただ、大学ができた当初と違って学外に住む先生も多くなりましたので、今は関係者の子女だけのためではなくて、近隣の住民にも開かれた一般的な幼稚園のようになっているんです。

坂
あ、幼稚園とほとんど同じ形態なんですか。保育所ではなく。

生
そうらしいです。教員の中には利用者がいないこともないのですが、やはり幼稚園ですからね、午後の早い時間に迎えに行かなくてはいけないので、延長があるとかないとか、そんな話以前の問題になってしまいますからね（笑）。

鈴
それじゃ、仕事のほうを短縮せざるを得ませんね……。

高
せっかく近くにあるのに残念ですね……。

生
そうですね。ただあそこは大学の所有ではなくて教会の施設なので、大学の教職員のニーズがあるからサービスを拡充してくれと勝手なことを言っていくことはできませんのでね。

＜酒井さん、ここでプロジェクトの宣伝のために一旦席をはずす＞


高
先ほど、大学は労働形態が多様なので、公平な保育所の実現が一般企業よりも難しいのではないかというお話がありましたが、一般企業の保育所でもいろいろ問題はあるらしいんです。

鈴
それは例えば……。

高
社内の保育所ということになると、子どもに関する情報が社内に全部もれてしまうんですね。例えば子どもがどんな疾患を抱えているのか、だとか、子どもも大きくなるとけんかをしたりいじめが起こったりしますので、誰がいじめっ子でいつどんなけんかが起きたか、とか、そういった情報が職場で広まってしまうんですね。それにそういった問題が同僚の子とのあいだに起きることになる……。
そういった理由から社内の保育所は要らない、あっても利用したくない、という声もあるらしいんです。これは在籍期間が限られている学生が保護者の場合はさして気にならないことかもしれませんが、教職員の方々にとっては深刻な問題ですよね。

生
そういう声はICUの教職員の中でもよく聞きます。仕事のときは仕事に集中したいのに、託児所が仕事場にあると常に子どものことを考えざるを得なくて、それはかえって負担になる……というお話ですね。

高
私の懸念は、そういったことを気にしている余裕がない人たちの声がそれでかき消されないかな……ということなんです。そういうことを気にして他所に預けることができるという人は、やはりどこかしら恵まれているんだと思うんです。公立に預けられたとか、私立の認証に預けられるだけの余裕があるとか。
もしこの先ICUにオンキャンパスの保育施設ができたとしても、関係者全員がそこに預けなくてはいけない、ということにはなりませんよね。

鈴
そうですね。余裕があってそういうプライバシーが気になる人は他所に預ければいい。余裕がなくてとにかくあずかって欲しいという人は、オンキャンパスの施設を利用すればいい、というだけのことですよね。

高
そうだと思うんですけど、やはり他所の話では、それを理由に施設そのものに反対された方がいたみたいなので、そういうところで話が進まなくなるような、そういうことにならないといいなぁと思っています。

生
本当ですよねぇ。

高
それも意識の違いですよね。ほんと違いはたくさんあって……うまくすり合わせられたらいいんですけど……。

鈴
話を聞いていると、ICUとの交渉にしても、そういう一般企業での前例にしても、なんで「ここが私にとっては気になるんです。ここを必ずクリアした施設にしてくださいねっ！」っていう風にならないんですかねぇ。なんでもかんでも「ここが気になるのでそんなのはやめてください」っていう話し振りになるのがすごく残念で……。そこでガンガン声を上げていって意見がちゃんと通れば、自分の理想に近い保育施設ができるかもしれないわけでしょ？

生
本当にねぇ。

高
不平等ってどこにでも発生するから、それをどう解消するかという工夫のほうが大事ですよね。

二
やらない理由っていくらでもひねり出せて……それは「どうしても必要なんだ」という声がまるで届いていないんだなっておもうんです。例えば待機児童がすごく多い自治体で、親が困り果てて役所に子どもを連れて行って「私は子どもが預けられなくて困っているんで、あなたたち預かって下さい」って言って役所においてきたという話もあるんです。

生
いや、切羽詰るとそうなりかねないよね。

二
うん（笑）。

生
いや〜その気持ち分かる（笑）

参加者
（笑）

二
だから、それぐらいの切羽詰まり方なんだよってことが見えてない、つたわっていないんだなって。

生
そうですねぇ。どうしても他人事な人が多いんだと思うんです。育児中の母親っていうのがいかに大変で、時間がなくて、日々追われるように生きているかっていうことを、おそらく実感としてお分かりにならない方が多いんだと思うんですよね。
それは男性の場合に特に多くて、「それは女性の問題だ」としてね、「女性なんだからなんとか頑張って」って、「頑張れるでしょ」って……実感として切羽詰っていることが伝わらないから、なんとかやればなんとかなるんだろうと軽く思われている節があります。
役所においてくるのだって、なんとかならないからこその窮余の一策ですけど、それがきっとつたわっていないんでしょうね。

高
残念ですけど、ICUの学生に関していえば、女子でも「保育施設の必要性が実感としてわからない」という人は多いと思います。そもそも学生のうちに子どもを持とうっていう選択自体に……なんて言うか……

鈴
なんでそんな選択しちゃうの？って感じ？

参加者
ああ〜

高
そうですそうです。何で産んだの？っていう流れになりかねない空気を感じるんです。実をいうと私も、酒井さんとお話しするようになってそういう選択があるということ、だからこそ支援が必要だということをやっと分かり始めてきたところで、まだ自分の問題としては遠いなって思うこともあるんです。実際の体験をしていないので。

二
さっきから子どもを育てながら大学で勉強をするという体験について同じように話してきてますけど、やはり私より酒井さんのほうがずっと大変だと思うんです。私は院生だったし、2年目で授業がかなり少なくなってから2人目を産んだんですけど、それでも大変だった。……それが彼女は母子家庭で、しかも学部生なので復学してから1学期に18単位もとっているんですよね。それは本当にギリギリの……ほんっとうにたいへんなことだと思うんです。

鈴
そうですよねぇ……。私は親もとにいて、なにもかもおんぶに抱っこだった時代に18単位とかやっていましたけど、それでも相当きつかったですから。そこに家事育児が入ってきたら……心配ですね……。

生
そうね……学部生は院生と違って、授業に行くこと、教室に行くことが大事だから、院生がやるみたいに、家で全部終らせてから、夜遅くなっちゃうけど本を読もうとか、論文を書き進めよう、それでなんとかなる……という感じとは全く違いますよね。時間の拘束がね、学部生の厳しさは他にないと思う。

二
確かに……会社員時代は、なんだかんだ言っても子供が熱を出したら有給があるからなんとかなったんですよ。自分の仕事を、何をやっていて今どういう状況かってことを普段からオープンにしておけば、必ず誰かが助けてくれてたんです。
でも学生は代わりが聞かないじゃないですか。一回一回本人が出ることに意味があるので。しかも3回休んだらアウトとか、会社員より厳しい条件ですよね。会社員なら有給使い果たしても無給になるだけで、アウトにはならないから……だから彼女のたいへんさは本当にすごいものだと思います。毎日ヒヤヒヤして暮らしていると思うんです。

生
それなのに大学からは何も支援がないなんてね……。子供が熱出したらどうしよう！ってつねに考えますものね。

二
先生も思いますよね？

生
思います思います！

二
それも代わりがいないからですよね。職種によってはこういうことになるから……本当に状況次第で必要な支援は変わってきますねぇ。

生
この話はもっと大きな社会問題につながっていくと思うんだけど、いま社会全体で少子化が問題だっていってますよね。それで、どう女性に子どもを産ませるかってことに知恵を絞っているわけです。つまり、産めよ増やせよってことですよね。でもその割にね、若年層の妊娠出産に対しては厳しい目を向けるという……

参加者
ああ〜確かに。

高
タブー視に近いですよね。

生
そう。実際に出産に踏み切った人には差別があるし、いわゆる“出来ちゃった婚”についても、結婚してから子供が出来るケースより、どこか一つランクが下がるという認識……というか、どこかミソがついちゃった、というような考え方が根強いままです。
学生でいながら子どもを産むことに対しても「どうして？」という目線が向けられがちですよね。

高
それはまわりの学生たちの中でも本当にそうで、「どうして？」っていう意識を強く感じます。

二
ええ〜？

鈴
そうなんだ……

高
差別とまでは行かなくても、とても特別なケースだと思われていることは間違いないです。

生
「自分とは違う人」……「自分とは別世界の人」の問題でしょ、ってことですよね？自分とは全く関係ないって思ってしまうんじゃないですかね。

二
確かに、「当然辞めるんだよね？」みたいな空気がありますよね。

高
私も、実をいうとCGSのニューズレターの酒井さんの寄稿を読んで「えっ」ってなったんです。子供が出来たあとも大学行くんだ！って。産むって決めたら大学を辞めるのが当然だと思い込んでたので……。そういう認識は確かに大勢を占めていると思います。

鈴
その……「産むっていう決心をしたら」っていうけど、予定外の妊娠っていうことも当然ありえますよね。その話が今出てこないのが気になってるんです。
中絶は選択肢の一つとして当然認められるべきだし、そういう選択をした人を全力でサポートしたいとも思っていますけど、でも実際私が予定外の妊娠をしたとして、そんなにすっぱり決心できるのかなぁって言うのには、正直自信がなくて……。それは、「やっぱり中絶は反対派の言うように“悪い”ことかも……」とかでは全然なくて（笑）、それなりに重大な決断に思えるので、その決断をわたしに……特に大学生の頃の私に出来るのか、出来たのか……って、思うんです。

二
そうだね。難しい決断だよね。

鈴
そうすると、そうやって決断がつかなかったり、そのほかにも知識がなかったり、助けを求められなかったりして、図らずも産むことになるってことだって充分ありえると思うんです。それって、大学生のほとんどにいつでも起こりうる出来事ですよね？それを考えると他人事には思えないと思うんですけど……そういう風にはならないのかな。
かわいそうに不運だったね……っていうカテゴリに入れられて終わりなんだろうか……とか考えてしまうんですよね。でもそれって、「不運」じゃないほうの子にも、相当過酷な世界に見えます。運が悪けりゃおしまいよ、みたいな。それでいいのかな……。もっといい世界に生きたい！みたいなのはないの？

生
本当だよね……。またそれをね、別の視点から見ると、産むっていう選択肢もあるんだってことを知らないで、それこそさっき高畑さんが言ったように「産むと決めたら大学は辞めるもの」って思い込んでいたら、中絶することが唯一無二の選択肢ってことになりかねないでしょ。でも中には「産んで大学に残るという選択肢があるなら産んだのに」って人もいるかもしれないんだよね。

鈴
それも考えられますねぇ。

生
そういう意味でも「オンキャンパスで保育施設がある」というのは大事な意味があると思うんです。社会全体で子供を育てていくんだ、っていう認識をね、赤ちゃんや子どもが日々そばにいる環境から学んでもらえると思うんです。
それはね、子どもを産むという選択をしたとして、でもその結果、その子を育てる労力や責任がその母親にすべて行くんだっていうこととは違うんだっていう認識を育て得る……そういう今とは違う社会をつくる大事な一歩になると思うんです。
なんで今の社会が、さっき言ったように“実際に稼ぐ労働をしている者”が偉い・強い……というような資本主義の影響を強く受けた社会になっているかというと、一つには介護や家事や育児が社会から切り離されて、社会の外に置かれていることがあると思うんです。社会で稼ぐものはそういうことをしなくていい、外の人間に任せておけばいいというわけですよね。その社会の外には主に女性がおかれているわけですけど……。

鈴
それをもっと目の当たりにさせる、社会のど真ん中でやってやる、ってことですよね。

生
そうそうそう。

鈴
そうすれば子どもを産んでも社会の外に出て行く必要もないし、子どもを産んだからには出て行くんでしょ？っていわれることもないし、「産んでも産まなくてもここにいていいんだ」って思えばもっと自由に選択できますものね。

高
それは学生だけじゃなくて、男女問わず教職員がオンキャンパスの保育施設に子どもを預けて仕事を続けていたら、子どもを産んだことによって自分の人生や自分の目標が損なわれていない……というか、諦めなくていいっていうことを見られることになるわけですから、将来のイメージがもっと膨らむ可能性がありますよね。

二
子どもがいても、私にはいろんなことが出来る、その可能性があるんだ、って思えますよね。

生
それはすごく意味がありますね。

鈴
特に女子にはね……。あの、友だちでもそうなんですけど、“出来ちゃった”ら「婚姻」に押し込めて無理やりハッピーッ！って粉飾するんですよ。もちろんそれに至るまでのいろいろを知っているから、私からしたらその唐突な結婚には「ハッピーッ！」どころか不安を感じてやまないんですけど……

参加者
（笑）

鈴
その裏には、「婚姻」からはみ出しちゃったむき出しの妊娠出産が「どん底」だっていう認識がやっぱりあると思うんです。産むことそのもの、子どもを持つことそのものがむき出しになっていることに強い臭みを感じるからこそ、そうやって色々粉飾するように思えて……。
そうだからこそ、妊娠しかねない自分に恐怖と劣等感と憎しみのようなものをずっと抱えているんだと思うんですよね、女子は……。ってか私がそうだったんですけど。

参加者
（笑）

鈴
それがね、むき出しでいいに決まってるじゃない！ってことになれば……少なくともキャンパスでは「いいに決まってるじゃない！」ってなれば、かなりたくさんの人間にとって、生きるうえでの安心が増すと思うんですよね。

生
そうね……。学生ってね、結婚への憧れを結構口にするんですよ。男女ともに。その裏にはね、やっぱり結婚しなかった場合の不幸なイメージ、あるいは離婚したあとの悲惨な末路……みたいな

参加者
（笑）

生
そういう固定化したイメージがかなり影響を及ぼしているんじゃないかって思いますからね……。その固定化したイメージは、結局結婚のその先まで効いているんですよね。つまり「結婚したからには子どもを産まないといけないんじゃないか」となって、子どもを産んだら「子どもが小さいうちは育児に専念したほうがいいんじゃないか」となるわけです。それが唯一の幸せの形であるという風に思えたら……どうも多くの学生にはそう思えているようなんですけど、やはりそこに拘束されてしまいますよね。

鈴
でもねぇ……二木さんや酒井さんの話を聞けば分かりますけど、そんな甘い話じゃないじゃないですか。育児に専念なんてねぇ……簡単には出来ませんよ。

参加者
（笑）

鈴
さっき生駒先生が“介護”を話に出されましたけど、介護がすごくいい例だと思うんですが、「結婚」にはなにかマジカルな余剰労働力が隠れていると思われているとも感じるんですよね。「介護って大変だけど、結婚……というか家族から、なんかソレ用の労働力が搾り出せるだろう」みたいな。

二
そうだね。あるね。

鈴
それを今ふっと思い出して、そうすると、妊娠出産を婚姻関係に押しこめたい欲望にはそういう「労働力」の問題もあるかもしれないと思ったんです。つまり、「結婚もしないで、例のマジカルな余剰労働力をどこから出すのぉ？！」っていうことですよ。「あれがないと子育て出来ないでしょぉ〜？！」っていう感覚。ないですか？

二
あるある。

鈴
で、マジカルな余剰労働力があるのに子どもを持たないと、「なんで2人でのんびり暮らしてんのぉ〜？！」ってなって、「例のマジカル使いなよ〜」ってなるんじゃないかな。

参加者
あるかも（笑）

鈴
でもね、そのマジックってたいていのケースでは「お母さん」が八面六臂の働きで無理やり捻出してるんであって、ぜんぜん「結婚」とか「家族」から沸いてくるもんじゃないよね、って思うんですけどね。

参加者
うんうん。

二
……私は23で結婚して24ぐらいで子どもを産んだんですけど、私も出来ちゃった結婚だったんですね。社会人だったんですけど。そのとき、子どもが出来て私は人生がすごく変わったんですよね。それまで子どもが身近にいたことがなかったし、自分は子どもが好きじゃないって思ってたんですけど、子どもを持つことで私は子どもが大好きになったし、そのおかげで「生きる」っていうことの意味をはじめて考えるようになったんですね。

生
うんうん。

二
それでね、「ああやっぱり大学院行きたい」って思ったんです。

鈴
へぇ〜。

二
だから……それまではそんな人生を考えたこともなかったし、正直早いなって思ったけど、私は子どもを産んだことでそれだけ考え方も人生も変わったから、今では早くてよかったなって考えてるんです。ただ……それまでそういう人を見たことがなかったから、当時はこれでいいのかなって不安でした。
だから私は、こういう生き方もあるんだよっていう、いろんなケースをそれこそ学生のうちから見ることができるといいなって思うんですよね。

生
そうですよね……。今女性には二つのロールモデルがあるといわれていて……というか二つしかないんですけど（笑）

参加者
（笑）

生
一つは結婚して、退職して、子どもを産んで……それで“幸せなお母さん”としてやっていくというモデル。もう一つはキャリア志向でバリバリ働いて、結婚や家族についてはちょっと二の次……っていう、そういう二つしかないんです。

参加者
うん。

生
でね、ICU生ってどっちを目指している人が多いのかって言うと……どっちもやりたいんですよね。なのにそれをどう実現するのかっていうビジョンがない。モデルを知らないんです。

鈴
それ、両方やろうとしたら相当サポートが絶対に必要ですもんね。

生
そうそうそう。個人で出来ることではないの。そこには社会の支援が絶対に必要になってくる……

高
そこを求めていかざるを得なくなってくる……と思うんですけど……

鈴
うーん……でも「幸せなお母さん」と「バリバリキャリア」って、ICU生にとってはどちらも“善”のイメージですよね。むしろどちらも「やりたい」んじゃなくて「やるべき」ことじゃないですか？ICU生の間で固定化したイメージとして。

生
うん。

鈴
そうすると、両方頑張るのが善なることなのに、やろうとするときに社会にサポートを要求するのって、「わがまま」だっていう判断に容易に陥りませんか？
多分ICU生も、在学中に子どもを産んだけど、すっごく苦労しながらも自力で子どもも育てつつちゃんと卒業して、今ではバリバリキャリアでぇーっす！みたいな話は好きだと思うんですよ。そうじゃないですか？

参加者
（笑）

生
そうだね（笑）。

鈴
ICUは“二つのうちのどちらのロールモデルの影響力が強いからどうこう”、ではなくて、両方が同じ強さでロールモデルとして光を放ってしまっているっていうか……ま、何を言ったところで現実的に無理ですから、実際やってみたら変わるかもしれないけど、でも学生のうちから保育施設に支持を得るのって難しいだろうなって思いますね……。

二
今は外で働いているお母さんも外では働いていないお母さんも、どっちもものすごいストレスを抱えていて、どっちも本当に疲弊しているんだなって言うのがだんだん分かってきたので、もちろん私自身も疲弊しているし……だからそういうお母さんたちでみんなでケアしあっていこうよ、っていうグループを立ち上げたんです。でもそれを紹介したら、他のお母さんたちから「何で自分がもっと大変になるようなことばかりやるの？」っていわれたんです。そんなことやったら自分を追い込んでもっと時間がなくなるじゃない、って。

生
あぁ……。

二
でも私にはそこしか道がなかったから自然にそこに行ったってだけだったんだけど、そういう考え方もあるのかって思って……私って「わがまま」……っていうか、そこまで行かなくてもなんか……

鈴
「うるさ型」みたいな？

二
（笑）そうそう。だから、仕事をセーブすればいいじゃない、そんなにつらかったら仕事をやめればいいじゃない、って返されちゃって……。

高
母親同士の意見集約は難しいでしょうね……。私は保育園育ちなんですけど、小学校に上がったら幼稚園に通わせてた母親と保育園に通わせていた母親でバトルが行われていたっていう……

参加者
（笑）

高
けんかしたときとか「これだから保育園上がりは」とか言われたりして（笑）。

参加者
ええ〜？！

生
それはとどのつまりは外で働いている母親と外で働いていない母親の争いってことですよね……。突き詰めればクラスの問題ともいえるでしょうね。日本には階級がないなどといわれますけど、やはりそういうところに現実が表れていますね。

鈴
そうですね……。それとあとは、さっきロールモデルの話が出ましたけど、「幸せお母さん」と「バリキャリ」の二個しかモデルがない場合、どちらを選んでももう一つに無意識に心が残るんじゃないかなって思うんですよ。だってどっちをえらんでも無理がありますもん。どう考えてもその排他的な二択は不自然だもん。

二
うん。

鈴
ね？だから、別に「乱暴な子！」でもいいのにわざわざ「保育園上がりが！」って言う。保育園に行かせてたあなたは酷い母親だ！って言いたくなる。稼げる労働に従事しているほうが偉いという考えかたの影響力について、これまでも何度か話が出ていますが、稼いでいない自分にどこか負い目を感じているからこそ、あなたは稼いではいたかもしれないけど、母親としては失格ね！って鬼の首を取ったようにいいたくなるんじゃないかな、って思います。それは逆もまた然りで……

生
そうね。働いている人は逆に、自分が母親業・妻業をおろそかにしているんじゃないかっていう負い目に苦しんでいるんですよね。だから働いていない女を非生産的とか甘えているとか言って非難したくなる。……そもそもが引き裂かれたモデルだから、二木さんがさっき言っていたように、どちらを選んでもストレスがたまる……。どっちの立場でも、相手が持っているのは自分から失われた部分ですからね、嫉妬心が芽生えるのかもしれません。でもそれはすごく不毛だと思うんですよ。

参加者
うんうんうん。

生
なにか意見を述べるときとか、ましてや誰かを非難するときっていうのは、それがおかしいことだと純粋に批判したいから、というだけでなくて、どこか自分を守りたい気持ち……のようなものが働いていることがあります。このケースではそれが顕著に現れているのかもしれないですね。どちらの側にもね。

参加者
…………

生
（笑）

鈴
またため息ばかりが聞こえてくる会議室となってしまいましたが……（笑）。でもこれって簡単には解決できないですよね。あなたはその不自然に引き裂かれたモデルの、どちらか一方を無理やり選ばされたんです。もう片方を選ばなかったことについて、負い目なんて感じなくていいんですよ。どちらを選んでもいいし、選ばなくてもいいし、途中で変えたっていいんですよ！……って言っても、選択してそれを生きたこと自体がもうその人の一部だから、私の今の発言自体が、その人の存在の大事な一部を否定するものに聞こえかねないですよね……。

生
そうだね……。

二
……保育園を1人目と2人目で別のところに通わせていたって言いましたけど、そのとき感じたことには、1人目は親が2人ともフルタイムで働いててポイントが高かった頃にはいった園だから、周りの親も共働きで両方バリバリ働いている人が多くて。でも2人目のときは私が学生でポイントが下がっちゃったときに入った私立の園だから1人目のところとは母親の種類が違うんです。

高
種類が（笑）。

二
もう、種類としか言いようがないんだけど（笑）、そこはフリーのジャーナリストとか、休職中とか、ヤクルトレディとか、いろんな職種のいろんな人がいて、私は個人的に話がしやすくてそっちのほうが居心地はよかったんですけど……それこそ話題も服装も押してくるベビーカーまで1人目の園と違うの！

参加者
そんなとこまで？！

二
そう。お姉ちゃんのほうの公立の園はスーツの人が多くて、延長する人は少ないですね。逆に2人目を通わせてた私立の園はスーツは少なくて、作業着とかジーパンとか……それで延長がすごく多い（笑）。それと印象的だったのはお父さんが迎えに来るケースがすごく多かった。

参加者
へえ〜

鈴
みんなが第10希望ぐらいで出すって言う私立の園のほうの話？

二
そうそうそう。男女共同参画ってことで言ったら、そっちの園のほうがよほどすすんでいるって言う印象（笑）。

参加者
（笑）

鈴
でも公立のほうさ、保育園を延長しないで正社員で働くって難しいと思うんだけど、そのお母さんたちどういうところで働いてるの？

二
そこがねぇ、旦那のほうはだいたい企業でバリバリ働いているんだけど、でも妻も企業でっていうケースは少なくて、妻はほとんど教師とか公務員とか、帰る時間が読める仕事についてるの。だからお父さんは迎えには来ない……。お父さんは残業！って感じ。

鈴
二木さん浮くんじゃない、そこで。

二
すっごい浮いてるんだよ（笑）。

鈴
（笑）今2人ともそこなんでしょ？

二
そうそう2人ともそこ（笑）。謎のお母さんだと思われてると思うんだよね……だって最初の2･3年はスーツで送り迎えしてて、それが突然ジーパンになったから。

鈴
しかもいきなり延長が多くなったわ〜って（笑）

二
そうそう。延長が多くなっただけじゃなくて5･6･7のときはお父さんがお迎えに行くからそこもね（笑）。それを見た人からは「お父さん理解あるよね〜」って言われるんだよね。

鈴
あ、5･6･7の時のお迎えで「理解ある」なんだ……。

二
そう！今はTAやってるから仕事で5･6･7ってことがあるんだけど、それにも「理解あるよね〜すごい協力的だよね〜」って。

参加者
（笑）

二
いや、でも仕事なんですけど、って思うんだけど……

鈴
その人たちにとったら、お迎えにいけなくなるような仕事をえらぶこと自体が母親がすることじゃないんだろうね。もう選択肢にそもそも入っていないっていうかさ。でも父親がバリバリ一直線じゃ、自分がお迎えにいけないようじゃ現実にやっていけないって言うのもあるしなぁ……

二
そうなんだよね。しかもどちらが幸せかって言うのは、結局分からないんだよね。

参加者
うん……。

二
だから……なんか話が遠くに来ちゃったけど、結局どちらを選んでもいいよ！……って言ってもね、それは本当なんだけど、そんなに簡単に選びなおせないし、そもそもその選択自体がかなり階級に縛られちゃってるから、そこを何とかしないことにはなんともね……。

鈴
うーん、やっぱり階級かぁ……ちょっと敵にするには手に負えない感じなので、さっきからさりげなく話をそらそうとしてきましたけど、ダメでしたね。

参加者
（笑）

鈴
やっぱ階級っていうのは大きいんですかねぇ。

高
……階級の違いって、保育園の頃は親同士の話で済むかもしれませんけど、小学校にあがったらさっき言ったように、そこの違いを理由に非難されたりもしだすし、もっと大きくなってからは、さっきの引き裂かれた二つのモデルの選択にもかかわってくるんじゃないでしょうか。
私は母がバリバリ働いていたほうだったので、それを当然って思っていて、将来について考えるときは自分もそうなりたいなって思うんですけど、ICUってお金のある家の子が多いから、専業主婦の家庭の子が比較的多い……

生
えっ、そう？！

高
そうなんです。そうすると、今4年なので就職活動も佳境にはいって、将来について結構具体的に話し合っているときに、私が母みたいに働き続けたいっていうと、「子どもはどうするつもり？」って必ず聞かれちゃうんです……

参加者
ええ〜

鈴
でも分水嶺はやっぱり子どもなんだ。

生
子供なんだねぇ。むかしはそれが結婚だったんで、そこが違ってきてはいますけどね……。
あの、ちょっと今の話の流れがね、専業主婦がよくないというニュアンスにも取れるような感じになってきていると思うんだけど、もちろんそういうことではないんですよね。
専業主婦は、これまで何度か出てきている“稼ぐ労働”ではないので、今の社会ではきちんと評価されていませんよね。そこはやはり変えていかなくてはいけないというのと、あと、やはりそれが好きで、それが向いていて、それをやっていて幸せだということだっていくらだってある。男女ともにね。そういう人が自由に主婦・主夫業を選べたらいいですよね。
やはり目指さなくてはいけないのは、どんな選択でも好きなときに自由に出来て、しかもそれをお互いが認め合う社会だと思うんです。

参加者
……うーん……………………難しそう〜（笑）

生
ですよねぇ（笑）。

鈴
育児もそうなんでしょうけど、介護のケースで特に感じるんですが、「やっぱりそういうケアの領域には、もっと公的な支援がさしのべられるべきだよね！」とか言っていても、今現在ガッツリ1人でそれを担っている人にとっては、必ずしも全面的にうなずける話ではない……というような感じを受けることがあるんです。
例えばその家にはその人しか介護のリソースがなくて、もう彼女に頼りっきりの状態で彼女はクタクタで大変なんだけど、でもそれが彼女のアイデンティティの一部になってしまっているような場合にはね、「これが軽減されたらやりたいことが出来るでしょう？」っていうような話が、私が独りよがりで「いいだろう」と思っているほどには賛成されなかったりするんですよ……。

参加者
うん。

鈴
もちろん実際問題として倒れる寸前だから支援は助かる……と。でも介護を一手に引き受けているということが彼女自身の重要な一部になっているから、それ抜きの自分っていうのを考えてみると、何かを奪われたように感じているような……。ここら辺、まだうまく言語化できないんですけど……。

生
存在意義のようになってしまっているんでしょうね。どんな仕事でもそうだけど、「自分がいないと回らない状況」って、大変なんだけどある意味全能感を得られて気分がいいんですよね。特に介護や育児は、回らないどころか相手の命にかかわるから、私がいないと……っていう風にさらになりやすい。そこら辺も関係しているかもしれませんね。

鈴
そうですねぇ……。そこに賭けてしまう背景には、本当に現実味のある恐怖もかかわっているのだと思いますけど……。
あの、先ほど「家事労働がきちんと評価されるようにならないと……」というお話でしたけど、いざ全職業を並べて評価してみましょう、ってなったとして、家事や介護や育児が従来の賃金労働の一段下っていうことに、本当にならないと思いますか？

生
うーん、今のままでは難しいだろうね（笑）。

鈴
そういう、「白日の下に晒されたときにはきっと、きちんと評価されないんだろう」っていう、諦めのような不安感が根底にある気がするんですよね。そしてそれはかなり現実味がある恐怖ではある。……私の中にそういう恐怖があるからそれが投影されてそう見えるだけかもしれないんですけど……。
ここまで話してきてアレですけど、私自身が知っているロールモデルの多様性に問題があるという可能性もあるんですよね。なんか……ないですか？（笑）

生
元気の出るロールモデルが（笑）

高
個人的な話になりますけど、私の祖母は……母の母ですが、ずっと専業主婦で三人の子どもを育て上げて、そこから、栄養士だったこともあってNPOを立ち上げて、以来ずっと忙しくしているんです。

参加者
おおお〜！

高
私のロールモデルは、確かに仕事を続けた母のほうなんですけど、でも祖母を見ていると、専業主婦でがんばって、子どもが手を離れたら子育てのスキルを生かして地域に貢献するというのもすごくやりがいがありそうだなって思うんです。

生
ホントだねぇ！ホント素晴らしい

鈴
いいですねぇ〜！やっぱり自分に限界を設定してアレも出来ないコレも出来ないって思ってちゃダメなんだな……。だってどれが幸せかは本当に誰にも分からないんだもんね。

二
そうそう。

参加者
（笑）

鈴
（笑）。元気が出たところでICUにおける保育施設のほうにちょっと話を戻しますが、階級差や生き方の選択の違いによって女性の間に溝があるということがはっきりしてきましたが、それでもなんとか……共闘しないまでも足を引っ張り合わない関係をつくって、保育所の実現にこぎつけることは出来ないものでしょうか。
やはり「どんな選択でも好きなときに自由に出来て、それをお互いが認め合う社会」には、保育所は……全員にとって不可欠とはいえませんが、多くの人にとって不可欠ですよね。

生
そうですね。

鈴
でも大学側には必要性がいまいち伝わっていない……。そんな中ではどういうアプローチがありえるでしょうか。

生
やはり財源が大きな問題になってくると思うんですが、独自財源というのは残念ながら現実的ではないですよね。大学に、それはぜひとも予算を組んでやりたい、やらなくては、と思わせる方向でアプローチしていかなくてはならないと思うんです。ひとつ追い風だと思うのは、別に日本初っていうわけではないんですよね。すでに先例がたくさんある。そこから学ぶというのは有効な進め方ですよね。

参加者
うんうん。

生
それとやはり決定的になってくると思うのは、酒井さんのように学生から声を上げることですよね。学生というのは、大学にとってはお客様でもあるので、その声を無視していては立ち行かなくなるんですね。だから学生のニーズを伝えていくと変わる可能性があるんじゃないかって、これは私の期待でもあるんですけど（笑）

高
CGSの調査では、学生で子どもがいる人って4人だけだったじゃないですか。3000人ぐらいいる学生の中で4人……。その数がどう判断されるか、ですよね。ニーズはある。でもかなり規模は小さい……という状況で、無視してもいいという判断にならないとは限らないと思うんです。

生
そう。そこが小規模の大学の弱みなんですよね。少数者が本当に「少数」になっちゃうんです。妊娠していたり子供がいる学生がつねに在学しているという状況が、今の支援体制では特に考えにくい……ですよね。
ただ、大学院をより魅力的なものにしよう、とかね、海外からの留学生をもっとアトラクトしよう、という話は大学側も真剣にやっているんです。そのときにオンキャンパスの保育施設があれば実際に強みになります。

参加者
うん。

生
だから、現時点でニーズが少ないからやめましょう、っていうのではなくて、酒井さんもおっしゃっていたけど、やればニーズが増えるんです、っていうところですよね。それは大学にとっても決して悪い話ではないはずなんです。

鈴
それと……この例がここで適切かは分からないけれども、障がいを持った学生さんってICUにもたくさんいますよね。障がいのありかたにはもちろんひとりひとり違いがあって、大学側はそれにあわせたきめ細かな対応を求められていて、応えているのだと思うんです。
それを考えると、同じ困難を抱えた人間が4人もいるのに、それには対応できないという特別の理由ってなんなんでしょう。
あの、これは、障がいを持つ学生へのケアが不必要だとか、そういう話ではもちろんないんです。それは当然やるべきこととしてあって、後退すべきでは決してないんですが、同時になぜ妊娠・出産・子育てという困難が、同じく“当然支援すべきこと”として見られないのかな、っていう純粋な疑問……っていうことです。

二
それこそプライベートな問題だと思われているんじゃない？妊娠出産なんて……自分が好きでしたんでしょう？って。だったら自分で頑張って何とかしてください、って。だから障がいを持つ学生への支援とは全く別次元だと思われていると思う。致し方なさがまるで違う……とかね。この時期に産むのは単なるわがまま、とかさ、理由付けはいくらでも出来ると思うよ。
まあでも、いまや産まないこともわがままだからね……。

参加者
（笑）

鈴
じゃ、どうしたらいいのよ〜？！

二
だから、プライベートですから、自分で頑張って！って（笑）

鈴
そんなこといわれたらさぁ……産まないよ？

参加者
（笑）

鈴
いや、何の脅しにもならないけどさ、でも言ってることが毎回全然違うんだもん。社会のいろんな切り口で。
産めってことなの？産むなってこと？空気を読んで、みんながこの時期ならいいんじゃないって言ってくれそうなときにぱっと産むならいいよってこと？でもそんなの無理でしょ！

生
ホントねぇ……。みんな「どうしたらいいのよ？！」って思ったまま時は流れて少子化になっちゃったんだけどね（笑）。

参加者
（笑）

鈴
でも産まないこともわがままなんでしょ？

二
わがままだってよ（笑）。

鈴
なんでよ〜（笑）。そういう話を実際に聞く？

二
うちの姉が結婚して7〜8年経つんだけど、子どもは産まないって宣言していて、その通り産んでないのね。そうするとさ……

鈴
何で産まないの？って？

二
いや、何で結婚してるの？って

鈴
そっちなの？！

二
そうそう。結婚してる意味あるの？って。

生
もう結婚が子ども生産装置なんだね……。

二
そう。一方で不妊治療をすごく頑張っている人もたくさんいるんですよね……。

鈴
ううう……。なんか苦しくなってきた。もう考えなくていい？

生・二
（笑）

二
不妊治療を無理して頑張っているのをみると、なんで？！って思っちゃうんだよね……。自分で妊娠出産した私が言うのはおかしいことなのかもしれないけど、なんか、ほかに方法はあるんじゃないかなって思ってしまって。

鈴
養子縁組とかね……。私、養子については結構真剣に考えたりするんですけど、シングル女性の場合、日本じゃほとんど無理なんですよね。でも婚姻関係にあればできるのにな……。

二
理由としては、彼の子が欲しい、というのはよく聞くけど。

生
そこなの？自分の子が欲しい、じゃなくて？

二
彼……っていうのも多いですよ。

生
日本って血のつながりへの信仰があるからねぇ……。

鈴
でも……さっきから不謹慎かもしれない例ばかり出して申し訳ないんですが、事故で取り違えられたまま他所で育てられるケースって聞いたことありません？

二
あるあるある。でもさ、大きくなって実は他所の子でした〜とかいわれても、急にかわいくなくなるわけがないんだよね。ていうかいまさら他人とは思えない。

鈴
だよねぇ？


＜ここで酒井さん再合流＞

鈴
今ちょっと話が大きくなってきてて、結婚とは、親子とは、という感じのところを経て、とうとう日本人の血縁信仰のなぞについて考え始めたところです（笑）。

二
その血への信仰もさ、イエ制度の崩壊と関係があるといわれているんだよね。昔……それこそイエ制度でガッチガチだった江戸時代とかは、逆に養子縁組がよく行われていたでしょ？でも今はイエが信頼できるシステムじゃなくなってしまったから、もう、信じられるのは自分の血しかない、みたいな感じで。

生
近代家族のシステムの中で、家事・育児・介護っていうのが、家庭の中にあるべき“プライベート”なものとして“パブリック”な領域から消されたんだよね。そこにそういう“自分と自分の子”で出来た核家族の成立があって、そういう“プライベート”なことがその核家族の中でやること、ってことになってしまった。

参加者
うん。

生
でもむかしは大家族で住んで、子どもは親戚みんなで育てる……っていうのが普通にありえたんですよね……今は、そういうふうにみんなで分担するための新しいシステムが出来ないままに核家族化してしまったので、母親一人が面倒を見るというのが当たり前になってしまっているんですけど……時代を経て、家族のありようって逆に柔軟性を失ってきてしまってますよね。

鈴
でも一気に昔に戻れるとも思わないんです。核家族っていう選択にもそれなりの利点・理由があったはずなんじゃないかと思えて……全くいいところがなかったらだれも飛びつきませんよね？

生
そうね……。だからここから先、どうまた変わって行くかという問題でしょうね。核家族以外のあり方を思い浮かべることが今みんな出来ないので、それが唯一絶対のあり方じゃないんだよってことを示すとかね。
例えばブータンに行ったときに驚いたんですけど、あそこでは赤ん坊の面倒を見ているのがほとんど男の人だったんですよ。おんぶしながら野良仕事してたり……

参加者
ええ〜

生
で、聞いてみたらね、ブータンにはジェンダーによる役割分業という考え方がそもそもないんですって。

酒
スバラッシイ！ああブータンに行きたい！

二
ホントね！その背景には何か理由があるんですか？

生
それが……私が思うに、一つは農業国だからって言うことかもしれない。農業って基本的にジェンダーによって差が出ない業種ですよね？日本がかつてジェンダーに関係なくみんなで赤ん坊の面倒を見ていたことから考えても、そこは関係しているんじゃないかなって思うんですよね。

鈴
ブータンって、肥沃な土地とは言い難いですよね……？

生
そうだね。

鈴
昔フィンランドの人に聞いたんですけど、フィンランドも不毛の土地で、労働力に余裕がないからジェンダー関係なくみんな仕事をしてきたんですって。そこでは分業する余裕がなくて、手のあいた人が子どもの面倒を見るというやり方しかできなかったために、逆に女の仕事・男の仕事っていうのはないんだって。フェミのお国自慢も入っているので誇張もあるかと思いますけど、そういうのもあるかもしれませんね。

生
そうね。ブータンでも男女が全く同じように働いてたから、それはあるでしょうね。もうここのほうがよほどジェンダーの問題への対応に関しては先進的じゃない？！って思っちゃうぐらいだったので（笑）。

酒
じゃあ余裕が出来てきて、IT化とかしちゃったら、逆に分業がすすんじゃたりして……。

鈴
専業主婦って確か資産があることの証として、ファッションとして流行し出したんですものね……ありえるかも。ブータンの現状って、国民からしたらどういう評価なんですか？

高
GDPじゃなくて国民総幸福量で国の価値を量るっていう方針なんですよね？

生
そう。それで幸せだって思っている人が実際多いの。

二
え〜いいなぁ。

生
そういう日本以外の国のあり方を知らせて行くのは重要だと思うんですよね。今の日本のやり方しかない、これしか家族のあり方はない、って思い込んでしまっているわけですからね。

酒
なんで日本はこんなになっちゃったんでしょうかね……

生
高度成長期っていうのは大きなターニングポイントだったと言えるかもしれませんね。戦時中の工場などは女性や子どもが働く場所だったんですよ。これもジェンダーで分業している余裕がない、という例の一つでしょうね。でも戦後になって男性が帰ってきますよね。そのときにその働いている女性たちを家に帰さなくてはいけなくなった。それで専業主婦を称揚するようなキャンペーンをずいぶんやったらしいんです。
そして高度成長期に入ると、家事・育児・介護を女性が一手に引き受けて、男性はそういうものから解きはなたれて企業戦士としてやっていくという体制が確立します。それがあの頃は効率がよかったんですね。……少なくとも効率がいいと信じられていた。

鈴
国や地方自治体にしてみたら、介護や育児がただで済みますしね。

生
そうそう。他にもいろいろ原因があったと思いますが、高度成長期というのは主要な原因の一つでしょうね。

高
高度成長期って、すごくいい時代として記憶している人も多いですよね。

鈴
昭和ブームみたいに？アレって戦後の高度成長期前夜とか、高度成長期とか、とにかく昭和っていっても戦後ですよね。

生
そうだね。つまりサザエさんってことか。

高
そうですそうです。そういう話を耳にすると、あの時期に今の問題につながる問題の種が撒かれたんだということをいっても、信じ難いんだと思うんです。信じたくないというか。

生
考えにくいんだろうねぇ。お父さんが外でバリバリ仕事をして、お母さんはいつもうちにいておいしいご飯を作ってくれる……っていうイメージだよね。

高
はい。そうやってすごくいいイメージがあるから、家から出て働きたがるお母さんはダメっていうことになるし、子どもは自分で育てなさい、っていう話になるんじゃないでしょうか。彼らにはそうとしか見えない、っていうか。
保育所のことにも、そういう生きてきた時代ごとに違ってきてしまうイメージとか社会の見え方が影響しているんじゃないですかね。

二
確かに希望はあった……らしいですもんね。高度成長期って。

生
まあどんどん経済がよくなるっていう実感があったわけだからね。

二
逆に私なんかは下り坂しか知らなくて……

参加者
（笑）

鈴
92年だかにバブルが崩壊して、その頃だいたい12歳でしょ？やっと経済とかにも関心が向き始めた頃で、あとはずっと下り坂って言う……

二
でも私たちにとってはそれが日常で、別に異常事態でもなんでもないんだから「失われた10年」とか簡単に言って欲しくないんだよね。

参加者
（笑）

高
私はそれを「ゆとり教育」に感じますね（笑）。

酒
なるほど……。確かに世代で見える現実はかなり違うのかもしれない……。私の子どもも、私とは全く違う目で社会を見るのかもしれないですね。

生
そうですね。

酒
祖母に会ってもそういうのは感じますね。私の父は3人きょうだいで、それこそ高度成長期に入る前、まだ余裕がなかった時代の話なんですけど、男の子2人はお肉とか食べさせてもらえてたらしいんですね。でも女の子は粗食だったんですって。

参加者
ええ〜？

酒
今でも叔母はそれに文句を言っているんですけど、私にはそれが信じられなくて。祖母って今はぜんぜんそんな感じじゃないんですよ。もちろん「女の子なんだから……」みたいな古いことを言ったりはしますけど、でも女の子だからって粗食させるようなタイプではないんです。
余裕が出てきてからはそういうこともなくなったみたいなんですけど、もしかしたら祖母が育った頃は逆にそういうのが普通だったのかもしれないですよね。それで、余裕がなかったころは自分の子どもにもそういうやり方をしてしまったのかもしれないなって思うんです。

生
世代もそうだけど、経済的状況とか、その時々の条件も関係しているんでしょうね。

鈴
うーん、そうするとまたクラスの話に戻っているような気もしますけど……

参加者
（笑）

生
ただ、どうやって大学側にアプローチして行くかという問題でしたよね？

鈴
あ、そうでした。世代間の共闘の可能性を探るのではなくて、ですね。

生
そう。それを考えたときに、どの世代にも納得してもらえるようなものを、って言うのはもう不可能だということが分かりましたよね。

参加者
無理ですね。

生
そうすると、新しい時代の流れを見せて、それは必要だなって分かってもらえる人を説得して行くしかないと思うんです。

二
うんうん。独立行政法人化以降の国立大学って、他がやっているからにはやらないわけには行かないっていう雰囲気があるみたいなんですけど、そういうのって「新しい時代の流れ」として伝わらないものなんですか？

生
ICUはいい意味でも悪い意味でもisolatedなんですよね……。確かにそういう国立の機運っていうのは私大にも影響をしていますが、結果として保育施設に結実するのは女子大かマンモス大学で、そもそもニーズが一定以上あるか、保育関連の学科があって教育上有用だという場合ですよね。ICUはそのいずれにもあてはまりませんので……。

酒
あの、説明会に来てくれた人とメールをくれた人の、合わせて50数人の中に何人か、保育士を目指して資格を取得中だっていう人がいましたよ。

参加者
へぇ〜！

酒
せっかく学科がなくなったんだから、そういうカリキュラムを用意することだって、そんなに非現実的な話でもないと思うんですけどね……。

二
本当に、なにが一番伝わるんだろう。

生
学生のニーズでしょうね。学生にニーズがあるということは大学にとって大きなインセンティブになるはずです。

酒
今は、数としてはそんなにニーズはないですけど、例えば施設をつくってそれを前面にだした宣伝を打った場合に、どういうニーズが増えると見込まれて、また施設自体もどうやったら黒字化が見込めるか、といった試算をちゃんとデータとして出して呈示する、というやり方もありえると思いますか？

生
そういった試算が出せたら、数字はやはり強いですから有効でしょうね。

酒
受験生の増加がもし見込めたとすれば、受験料で潤う可能性もありえますよね。

鈴
そうですねぇ。

生
闘いかたとしては、それとは別に考えておいたほうがいいなって思うことがあって、いくらマンモス大学と女子大にしか保育施設ができていない、と言ってもやはり全体として増えていることには変わりはないんです。このまま行けば、遅くとも10年経つころには、ICUもどうやったって作らないわけには行かないという事態に陥ると思います。
だから問題は、それをどうやって前倒しさせるか、ということと、施設が出来ることになったとしても、それが利用可能なものになるかどうか、ということですよね。

酒
10年じゃ遅すぎますもんね……。

生
ねぇ……。ただ重要なのは、施設の可能性が全くゼロなのではないんだ、ということですね。10年と言ったら遅すぎはしますけど、可能性が絶対にないということではないんです。だからデータなども、それを前倒しさせるような、よりよい施設に導くようなものを呈示して行くといった選択は有効になってくると思います。

二
……これからどういう活動をして行こう、といった予定はあるのでしょうか？

酒
さっき言ったデータを集めたり、といった、目に見て分かる資料作りですね。理由としては、私が経営学専攻なので、黒字を出せないだろうかということにはそもそも興味がある、というのが一つ。もう一つは、決定権を握っている年代の、いわゆる壮年の男性はデータにすると話が通りやすいと言う経験があるんです。私がカフェをやっていたころの社長も、口頭でそういう経営じゃダメですっていくらいっても伝わらなかったのに、それを全部書面にしたらコロッと「それいいねぇ」って。

参加者
（爆笑）

酒
データが伝わりやすいならデータにして出せば可能性は上がるんじゃないかなって思っているんです。

高
それってたとえば他大ですでに施設があるところが、実際どうなのか……例えばそれを理由に受験者数が増えているのかとか、利用者数は安定しているのかとか、そういうのも調べたらいいデータが取れるかもしれないですよね。

酒
どうだろう……利用し難い施設が多いから……少なくともそういう印象を受けるので……。

生
ただそれも調べてみたいとね……。ここにはこんないいところがあって、でもここがダメ、とか、別の大学はまた別の強みと弱みがあるかも知れない。そういうのを積み重ねていった先に、現実的でよりよい施設の一つの可能性が、自分でもはっきり見えてくるってことはあると思いますよ。

二
あるいはいくつか納得できるレベルの成功モデルを厳選して、データを採ったり参考にするのはそこからだけっていうふうに、対象を集中させるっていう手もあると思います。

酒
なるほど。ICUでも実現可能な形態の施設でさえあれば、厳選して検討するというのもアリですね。

二
他にはありますか？

酒
もう一つ注目しているのは、自治体の中には高校中退者などが高校に再び入学できて、卒業資格が取れるように支援しているところがあるらしいんです。やはり学ぶということはそれだけでとても価値のあることですし、卒業資格は具体的に就職の際に助けになりますので、私が大学における保育施設の必要性について考えるときと同じ発想がそこにはあるな、と思っていて、そこから自治体と何か連携が出来ないかなぁって考えるようになりました。

二
ちょっと先生にお聞きしたいんですけど、こういう風に学生が説明会を開いて動き出していますよね。その記録……例えば何月何日に説明会を開いてどういう話になった、と言った情報を記録しておいて、定期的に大学の担当の方にわたすというのは、意味があると思いますか？
この動きの存在がそもそも伝わっていない、なんてことになったら、せっかくの説明会やミーティングなのにもったいないと思うんですよね。

生
それをやったらプレッシャーには確実になると思いますね。

酒
今回はあえて、事前にこちらについてお知らせすることは控えたんです。やはり学生の集まりなので、もっと綿密に戦略を練ってからお話を持っていったほうがいいだろうなって思っていて。さっき言ったようにきちんとデータを集めたりとか、交渉の相手になる方がデータより他の形を好むかもしれない……という可能性も考えて、そこらへんもきちんと情報収集して、もしそういう場合は戦略を変えたり、といったことが必要なんじゃないかと思っているんです。

生
そうですね。直接交渉する段階になったらそういったことも大切になってくるとおもいます。想定されるやり取りをロールプレイしておくとかね。
ただ、いまの段階では、「学内でこういうことをやっています、こういう動きがあります」って報告しておくことはいいことじゃないかなって私は思います。

鈴
うん。途切れずに続いている運動なんだなっていうことが伝わったほうがいいから、ミーティングのたびに報告をあげておくことは意味があると思う。内容は、それこそ人数にもこだわらずに、日時と場所と話し合われた内容の報告だけでいいとおもうんだ。
じかに報告書を手渡ししに行けば、実在する人間なんだな、実在する運動なんだなって実感してもらえるし、真剣なんだってことを真剣に分かってもらうためには、交渉のときだけ事務的に顔を合わせるというよりは、普段から顔なじみになっておいたほうがいいと思うし、そうやっていったら相談に乗ってもらえるかもしれない。

酒
私が怖いのは、実際にこれは私がやりたいこと、私に必要なことだから、こうやってチラシをつくって配って回って説明会もやっているだけで、そうすると所詮は“ママ”の内輪の集まりでしょって……逆にじかに接触することでそう軽く思われて終わっちゃうだけなんじゃないかなって、そういうところなんです。
それは心配しすぎかもしれないんだけど……だからとりあえず50人は集めようと思っていて、そうすると報告を受けるほうも内輪の声っていうよりは“団体”として受け止めてくれるんじゃないかって思って。

二
なるほど。

酒
でも一回目で50人越えちゃったので逆にこれからどうしようって感じなんですけど（笑）。

二
もっと大人数を目指してもいいんじゃない？

酒
そうですね……。私が目指したいのは、「なんか聞いたことがある」っていうような団体じゃなくて、スムステとか、名前を聞いただけで何をやっている団体かみんなぱっと思い浮かぶような団体なんです。参加者もたくさんいて、いつ何を企画しているのか大体伝わっている感じにまでなれたらいいですね。

生
そうですね。そこまでなれば内輪のグループとして無視されることは絶対にないですからね。

酒
それを目指して今はW3（学内サイト）に載せた情報を毎日更新しています（笑）。

生
それも重要ですよね。長期的には大きな団体になったほうがいいけれど、今からでもコンスタントにニーズがあって、コンスタントに活動している学生がいるんだってことを大学は知らなくてはいけないし、知らせない手はないと思いますから。W3は大学もチェックしているので、いい手だと思いますよ。

高
いまのままだと学生の大半が、「へー大変だね」で終ると思うんです。だから私たちも、学生がそういったことを自分の問題として考えられるようになるように、チャンスを提供していく必要があるなって思っています。やはりこちらからアプローチしないと変わらないと思うんです。言えば分かってもらえると思うんですよね。

生
ホントそうだと思います。ロールモデルの話が出ましたけど、目に入る範囲にそういう生き方のモデルがないとか、あっても目に入っていないだけなんですよね。でも子どもを抱えて苦労しながら大学に来ている人がいる……支援を必要としている人がいるんだっていうことを見せていけばね、ちゃんと分かると思いますよ。

酒
それは、男子学生にもすごく重要なことだと思うんですよね。学生として他の学生たちの中にいると、妊娠についてすごく安易に考えている学生が残念ながら目に付くんです。知識が間違っていたり、中でも男子学生は本当に他人事になりがちで、そこから女性が妊娠・出産ってなったときも、子育てについてまるで準備が出来ていなくて、女性はどんどん学んでいくんですけど、男性は何をしたらいいかわからないままのようなんです。そこに関しても、やはり学べる機会をつくることが大切だと思っています。

坂
そういう意味でも赤ちゃんがキャンパスにいる状況というのはとてもいいと思います。自分自身も兄のところに赤ちゃんが出来てから初めて「赤ちゃん」というものを知って、そこではじめて学んだことも多いんですね。なのでそういう状況はあると絶対ためになると思います。

生
そうですね。何を目指すにしてもやはり教育というのは重要ですね。せっかく大学なんですから、教育というアプローチを積極的に展開していきたいですね。

鈴
……そろそろお時間となりますが、このあたりでお開きとさせていただいてもよろしいでしょうか。
個人的な感想ですが、今日はじめて知ったこともすごく多くて、やっぱりこういう顔をあわせての情報交換の場って重要だなって思いました。今後も、進展があってもなくても情報交換を続けて英気を養いつつ、お互いに頑張っていけたらいいなって思いました。本日はありがとうございました。

参加者
ありがとうございました！
   </content>
</entry>
<entry>
   <title>「人工呼吸器装着の意思決定をめぐるジェンダー要因—女性患者と女性介護者」</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/2009/12/post_33.html" />
   <id>tag:olcs.icu.ac.jp,2009:/mt/cgs//9.1293</id>
   
   <published>2009-12-09T02:52:22Z</published>
   <updated>2009-12-16T08:11:39Z</updated>
   
   <summary>【CGS Newsletter012掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】 ...</summary>
   <author>
      <name></name>
      
   </author>
         <category term="012号" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="04. インタビュー" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="04. ニューズレター" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="B. Pick Up!" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="C. 特集" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="最新ニューズレター掲載記事" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/">
      【CGS Newsletter012掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

ALS(=筋萎縮性側索硬化症)とは、運動神経が変性を起こす神経難病である。この病気は進行性で、未だ有効な治療法が発見されていないため、病状は徐々に進んでいく。麻痺が呼吸筋までおよべば呼吸困難におちいり、放っておけば死に至る。
病状がここまで進行すると、現状では人工呼吸器の装着以外に生存の道はない。にもかかわらず、現在、人工呼吸器の装着を選ぶALS患者は3割に満たないという。特に女性患者の場合、さらに呼吸器の装着率は下がると川口さんは語る。こうした背景にはどのような事情があるのだろうか。（編集部）
      <![CDATA[<strong>■はじめに</strong>
ALS療養当初の患者は、家族が主体になって介護をしていて、介護制度もあまり利用していない。だから呼吸筋麻痺が進み、人工呼吸器装着を検討する時、同居家族が介護を承諾した患者だけが呼吸器を選択できるのである。患者の自己決定と言われる人工呼吸器の装着も、実は家族が決定しているようなものだ。人工呼吸器の選択に際しては、昼夜休みなく24時間の介護が必要になるだけに、家族の覚悟も並大抵ではない。

<strong>■きっかけは母の介護</strong>
私は東京を拠点にさくら会というNPOと、ケアサポートモモという介護派遣事業所を運営している。ALSの患者支援に関わるようになったきっかけは、私の母が1995年にALSを患い、介護をするようになったことだった。
さくら会は2003年からヘルパー養成研修事業を開始し、翌2004年にはNPO法人を取得した。現在では国の研究事業やITサポート事業も展開している。この6年間で800名以上の新人ヘルパーに修了証を発行し、ヘルパー増員を草の根でおこなってきた。<a href="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/images/Yumiko%20Kawaguchi%20%28left%29%20and%20Misao%20Hashimoto%20%28right%29.jpg"><img alt="Yumiko%20Kawaguchi%20%28left%29%20and%20Misao%20Hashimoto%20%28right%29.jpg" src="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/images/Yumiko%20Kawaguchi%20%28left%29%20and%20Misao%20Hashimoto%20%28right%29-thumb.jpg" width="320" height="240" /></a>


私の母は闘病12年目の一昨年の秋に他界してしまったが、さくら会現理事長の橋本みさおさんはALSを患って25年、人工呼吸器をつけて18年目のベテラン患者で、今も元気にピアサポートを続けている。表情筋と右足の中指が少し動く以外はどこも動かせず、呼吸も含めて全介助だが、独居を実現した日本初のALS患者だ。人工呼吸療法患者の独居は、月744時間（24時間／日）以上の介護給付を埋めるヘルパーの確保、地域医療職による理解などの周囲の万全の協力態勢だけでなく、本人のセルフマネジメントあってのものだ。これだけのケア体制を、呼吸器を装着しながらの全介護状態で運営している橋本さんの生活は人間の可能性のひとつの到達点であると言える。


<strong>■生きるための条件</strong>
ALSであると診断され、告知を受ける際に、症状悪化のプロセスで必要になる治療（経管栄養や呼吸器）について話されて、最初からすんなり理解できる患者や家族はいない。だから、医師やソーシャルワーカーは、患者と家族それぞれが理解できるように小出しに情報提供する。人工呼吸器を装着し長期療養するためには何が必要なのか、などの説明は患者や家族にとって生きるための条件を提示されているのに等しい。
医療者からの説明の場では医療に関することをはじめ、療養生活全般に関して話される。医療に関することでは、まず嚥下障害で食事ができなくなれば経管栄養が必要となり、呼吸筋麻痺で呼吸が苦しくなれば呼吸器を付ける必要があることなどが話される。これらの話を聞くだけでも大変なショックだが、たたみかけるように、今度は生活のことにふれられる。
まず、ほとんどの地域では長期入院先はないので、在宅療養になる。その療養を可能にする介護力があるかどうかが家族に問われる。ここで言う介護力とは生活費や介護費などの経済的なこと、介護に専念できる家族がいること、療養場所が確保できることなどである。これらの条件を何とかクリアできなければ、長期人工呼吸療法に進めない。多くの場合、これらを満たすことのできる患者は、持ち家があり、年金生活を送る、専業主婦の配偶者がいる男性患者である。
これは当然の結果であろう。専業主婦がそのまま専任介護者にスライドできる患者が、もっとも長期人工呼吸療法に近い場所にいて、「生きる資格」をクリアできるのである。家族の中において、家事と同じく介護も未だ女性の仕事とされており、呼吸器療法へ進める可能性は男性のほうが高いのが現実だ。

<strong>■女性患者と女性介護者</strong>
もちろん性別による不均衡は、ALSの患者だけでなく家族にも存在している。
ここ1週間のうちに舞い込んできた療養相談は2件。どちらも女性患者の娘さんからだ。1件目は長野県在住の20代。近所に住む妹と協力して実家の母親の介護をしてきた。父親は海外勤務から戻ってこない。これまで日中は自分の仕事場に母親を連れて行き、夜は添い寝で介護してきた。自営業だし介護を交代してくれる妹がいたからこそ、続けることができた。だが妹が妊娠した今、自分一人で介護していかなければならない。長女の責任を感じるが、本音ではたった一人で母親の在宅介護を続ける自信がない。
2件目は40代女性。70代の母親に呼吸器を付けるかどうか、そろそろ決めなければならないと医者に言われている。母親には生きていて欲しいが、どうすればよいのかわからない。現在は休職中。父と兄がいるが、父は高齢だし、兄は仕事があるから母親の介護は頼めない。
この2人のように献身的な娘がいる家族では、母親の介護が家族間に平等に分担されることは滅多にない。気立ての良い娘は当然のように母親の世話をすることになっている。この2人も率先して母親の介護を買って出るが、不公平といった感覚はない。むしろ男には家事も介護も期待できないという前提で、女だけで母親の在宅療養を組み立てることが当然だと考えている。そんな時、男たちは「到底できない」と期待されないことに甘んじて関わろうとさえしない。

再び患者側に目を向けてみると、女性患者は長生きにつながる人工呼吸器を断る傾向が強い。女性患者は夫や子に介護されたくないと考える。介護を含む家族のケアは自分の仕事であったはすだ。それが逆転するのは何とも辛いのである。
一方、男性患者の場合は逆で、妻や子どもたちが献身的に世話をしてくれると、当初は拒絶していた呼吸器も最終的には受け入れて装着する者が少なくない。ALSの家族はケアという行為を媒介して、家族役割と「愛情」を再確認し合っているのである。
しかし、それでは女性患者から生きるチャンスを、娘たちからは就職や結婚といった生活の自由を奪ってしまう。もちろん、呼吸器装着の決定にはジェンダー以外の要因も絡んでいて、もっと複雑である。（そんなことを母の介護体験からこのほど一冊の本にまとめて、医学書院から出版していただく運びになりつつある。いずれご笑覧いただければ幸いだ。）
私はこの2人の娘さんに、介護保険と自立支援法の併用で、現在の24時間の介護負担をほぼ半分程度までなら、すぐにでも軽減できる方法があるとメールに書いて返信した。自治体との交渉次第では、さらに介護負担を軽減できるはずであると進言した。過重な介護負担から娘さんを解放し、母親患者の心理的負担が軽減されることを願って。そうすれば、母と娘はいつまでも互いに心の支えでいられるはずである。母と娘は犠牲を強いる間柄ではなく、励ましあえる関係であって欲しい。
橋本さんは「女性患者は生きられない」と吐き捨てるように言う。しかし公的介護制度の使い方が上手なのも、女性患者のほうである。橋本さんのように家族に頼らないALSの生き方を「サクラモデル」と命名し、2006年にヨコハマから海外に向けて発表したが各地の患者会では、デンマークのオーフス制度に並ぶ支援モデルとして有名になりつつある。<a href="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/images/Yumiko%20Kawaguchi.jpg"><img alt="Yumiko%20Kawaguchi.jpg" src="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/images/Yumiko%20Kawaguchi-thumb.jpg" width="300" height="225" /></a><br clear="all">


<strong>□川口有美子 （かわぐち・ゆみこ）</strong>
アドボカシー(病人の権利擁護)NPO法人さくら会理事、有限会社ケアサポートモモ代表取締役、日本ALS協会理事。
立命館大学大学院先端総合学術研究科博士課程在籍中。
11月下旬に初の著作『逝かない身体』（仮）（医学書院）が刊行予定。
]]>
   </content>
</entry>
<entry>
   <title>セクシュアリティと政治がご専門のChalidaporn Songsamphan先生（2009年春特任教授）とポルノグラフィーについて対談しました</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/2009/12/chalidaporn_songsamphan2009.html" />
   <id>tag:olcs.icu.ac.jp,2009:/mt/cgs//9.1292</id>
   
   <published>2009-12-09T02:38:32Z</published>
   <updated>2009-12-10T06:35:31Z</updated>
   
   <summary>【CGS Newsletter012掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】【...</summary>
   <author>
      <name></name>
      
   </author>
         <category term="012号" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="04. インタビュー" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="04. ニューズレター" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="B. Pick Up!" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="C. 特集" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="最新ニューズレター掲載記事" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/">
      【CGS Newsletter012掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】【英語全文バージョンはこちらからご覧いただけます。】

マサキチトセ（CGSスタッフ　以下マ）：ポルノグラフィーについての基本的なスタンスを教えてください。
チャリダポーン教授（以下チ）：そもそもポルノは性的幻想の一つのあり方として捉えられるべき、プライベートな時間に誰しもが楽しむ権利を持っているものと考えます。しかしポルノを事細かく見た時、そこにはポルノ以外の物事との関連性やポルノそのものの多様性が見られ、ポルノ全体についての基本的なスタンスというものは築けません。ある種のポルノと違う種のポルノには、違うスタンスを持つ事があるのです。私たちは理論や説明を一つ打ち出し、そこに類似の全てのケースを矮小化しようとしがちですがそれではうまくいきません。私たちは全ての物事を個別に見る必要があるのです。
      <![CDATA[マ：ポルノとその問題点を分析するときは、他の絵画等のアートとその問題点の分析とは違ったアプローチがされるべきでしょうか？
チ：そうは思えません。性というものは私たちの文化において非常に特別な意味を持たされていて、ポルノはとても異質なものと思われていますが、私にはその分け方がいいとは思えない。顔を殴ることとペニスをヴァギナに入れることの違いについてフーコーが例を出していますが、私たちの文化意識が性に特定の位置、意味を与えている為に、これら２つの行動は全く違う意味を持っているのです。

<strong>■「ポルノを定義すること」</strong>
マ：しかしポルノグラフィーそのものの定義が曖昧ではありませんか。例えばボーイズラブと呼ばれるジャンルがポルノかどうかには共通見解がない。人によってはポルノだと言うでしょう。ポルノと非ポルノを分離することには常に問題がつきまとうと思いますが。
チ：ポルノと非ポルノの境界線は私たちの理解や解釈を通して構築されるもので、流動的です。あるものがポルノかどうかは、私たちがそれをどのように見るかによります。何だってポルノになり得る。
マ：でもそれだと何をポルノと思うかについて様々な定義が錯綜してしまいます。それらの間をネゴシエートするのは可能でしょうか。
チ：まず多様な解釈が存在することを認めることから始めるべきでしょう。キャサリン・マッキノンやアンドレア・ドウォーキンは特定の考え方について「これはいい」とか「こうあるべきだ」と指図する傾向にあります。しかしそのように断定的に物事を見たり語ったりするのをやめ、まず私たち自身の間にある差異を認める。そこで初めてそれらの差異とどう向き合って行くかが問題になると思います。

<strong>■「国家権力　対　批評」</strong>
マ：国家がポルノの流通に何らかの法的な介入をする事については？
チ：問題になるのは、国家がそのようなことをする為には何をポルノとし、それについてどのような介入を行うのかの明確な基準を打ち出す必要があるということです。そしてポルノについてそのように固定化された見方を打ち出すことは、他の解釈の可能性を予め封鎖してしまうことになる。法を持ち出すことの問題点はそこにあります。議論ができず、ネゴシエーションもできない。なんて危険な社会でしょう。人々は、性を社会的な活動の一つとして自由に語れるようになるべきです。議論の余地を残しておく必要があるのです。
マ：では個人として表象上の不正義に対抗するにはどうすれば？
チ：最も重要なのは、ある現象について意見や批判があれば、それを口に出すことです。表現の自由を尊重しているからといって、ポルノについて一切口を挟めないというのは間違っています。作品全体ではなくある一部について批判がある場合もあるでしょう。児童ポルノに関しては、合意に基づかない性行動への批判をしている人がいます。もし彼らの考えに同意出来ないのなら、どうして同意出来ないのかをきちんと論理で説明して対抗する必要があります。

<strong>■「児童ポルノとフェミニズム」</strong>
マ：今日の反児童ポルノの動きと、マッキノンやドウォーキンが行った反（異性愛）ポルノ運動の違いは何なのか不思議でなりません。「児童ポルノとフェミニズム」というタイトルでCGSNL011号に投稿した記事で、児童ポルノの問題について私たちは安易に法的な解決を急いでいるのではないかという懸念を描きました。ドウォーキンやマッキノンの考えに多くの人々は「ポルノに問題なんてない」と反論しましたが、児童ポルノについて同じように言う人は目立ちません。児童ポルノは何がなんでも悪いに決まっている、と自分たちの考えをきちんと吟味するのを怠っているように思います。表象というものが問題なのか否か、きちんと考える必要があると思うのです。
チ：そうですね。しかしこの問題はもう少し丁寧に見る必要があると思います。児童ポルノの存在は多くの中産階級の人々をいらだたせます。というのも、中産階級的な性の価値観によれば「子ども」は無性であり、純粋で性的に清く、ゆえに成長するまでは守られるべきものだと思われています。それは単なる神話ですが、例えば法律においても大人による児童虐待を防ぐという名目の下で提案されたものの多くが立法化されて来ました。しかし「子ども」というカテゴリーをどのように定義しているのかについて、私たちは反省的な思考をあまりせずに来てしまっています。フェミニズムは「女」というアイデンティティ・カテゴリーがそもそも信用出来るものではなかったのではないかという議論が出る程に内外から批判を受け、疑問視されて来た歴史を持ちますが、「子ども」というカテゴリーをどのように「大人」から分離して定義出来るのかという疑問も同様に出るべきなのです。実際この問題については明確な定義や指針はありません。ですから児童ポルノや児童虐待について語るとき、議論が錯綜し、皆の意見がバラバラになることがありますが、その原因は「子ども」というカテゴリーのイメージが各自異なっていることにもあるでしょう。このように細かな部分にまで議論を進めることは中産階級の人々には恐怖体験となるでしょうが、だからこそ政策や法を通すときに中産階級の人々に「これは子どもたちのためだ」とアピールすれば、非常に通り易くなるという現状があるのです。
マ：ミーガン法やカリフォルニア州のジェシカ法などもその例ですね。ところで児童虐待と聞いていつも思い浮かぶのは、1890年代にあった「夫が求めたとき妻は常に性的に奉仕しなければならない」という米国法です。児童ポルノを禁止しようという考えの背景には大人・子ども間の権力差についての憂慮があると思うのですが、では男女間に非常に大きな権力差があった当時、男性は女性とセックスをしてはいけないという法律が出来るべきだったのでは？
チ：大人と児童の権力差というより、合意可能性が問題なのでは？
マ：しかしその権力差によって「子どもは合意出来ない」と結論するのなら、厳しい男女差別下の女性もまた合意可能性は低いです。
チ：確かにリベラルな論者や哲学者たちは女性が合意可能性を持っているとはあまり思っていませんでした。例えばジョン・ロックは、女性と子どもは理性的な能力がなく、ゆえに男性である世帯主によって代表されるべきだと言っています。彼らリベラルな論者たちにとってそれが問題としてとらえられなかったのは、彼らがそもそも女性を権利の正当な持ち主であるとは認めていなかったからでしょうね。
マ：興味深い。子どもも女性も共に「未熟・権利ナシ・合意ムリ」と…。

<strong>■「性の多様性にYES! が信用できない」</strong>
鈴木（CGSスタッフ　以下鈴）：それにも拘らず、中産階級の人々は女性を守ろうとはしてこなかった。一体何が違いなんでしょうね…。
チ：結局人々の性についての見方は一貫していないということの現れですよね。特権的な性規範とは合致しないものでも多くのことを人々は受け入れていますが、それでも全然受け入れられていないものがある。性の多様性にYES! と言っている人でも、どんな多様性を念頭においているのか分からない。例えば異性愛ポルノグラフィーを性的幻想の一つのあり方であるとして、それを表現したり消費することの自由を唱える人はたくさんいます。しかしことが児童ポルノになると、そこに自由はないと多くの人々が断定します。私たちはこの矛盾をしっかりと見つめていない傾向にあります。

<strong>■「今日のアクティビズム」</strong>
鈴：立場の似たお二人ですが、行動を起こす場合のアプローチは…？
チ：もし何か行動を起こすとしたら、マサキさんと私は道を違えるかもしれないし、同じような道を選ぶかもしれない。それは全て扱っている個別の事象に依存しています。今日私が言いたかったことは、人は主張において常に一貫していなければいけないわけではないということです。というのも、ポルノグラフィーを細かく分析すると多様なケースが見つかり、それらが持つ意味も多様であると分かるからです。同じ理論を使ってそれらを一気に分析することは不可能です。ですから検閲には反対していながらも同時に児童ポルノ作品の中で行われることに批判を持つことは可能です。むしろこのような柔軟性こそが今日の社会運動の強みだとも思っています。というのは、互いに同意できるときには一緒に活動し、できないときにはしなくてもよい、あるいは同意できないことをお互いに了解して納得すればいい。この柔軟性は、しかし自分が何を考えているのか、相手と私は何について話しているのかを明確にすることを要求します。例えば「あなたの言う児童ポルノとは、何のことですか？」と聞いて、もし同じことを話していると思っていても実はそうではなかったことが分かったら、それを明らかにすることが重要です。
鈴：第３回子どもの性的搾取に反対する世界会議や反児童ポルノ団体も団結して見えますが、理解が一致しているか分かりませんね。
チ：政治的なアクティビズムを行うときは内部の差異を抑圧していることもあります。しかしその場合でも実際に法律を立ち上げようとする際には結局差異が顕在化してしまうものなのです。法は多くの議論を生み出しますから、彼らの考え方が強固になり明確になればなるほど、彼らは互いに闘わざるを得なくなる。その段階になれば、彼らの中の差異は外部から見ても一目瞭然のものとなるでしょう。
マ：とても楽しかったです。貴重な時間をありがとうございました。
チ：こちらこそありがとうございました。]]>
   </content>
</entry>
<entry>
   <title>他の国々に日本の交番システムを導入する際に見られる問題</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/2009/12/post_32.html" />
   <id>tag:olcs.icu.ac.jp,2009:/mt/cgs//9.1291</id>
   
   <published>2009-12-09T02:32:28Z</published>
   <updated>2009-12-16T06:51:26Z</updated>
   
   <summary>ICU大学院：セザレ・アルベス・フェハジ 【CGS Newsletter012掲...</summary>
   <author>
      <name></name>
      
   </author>
         <category term="012号" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="04. ニューズレター" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="B. Pick Up!" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="C. 特集" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="最新ニューズレター掲載記事" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/">
      <![CDATA[<strong>ICU大学院：セザレ・アルベス・フェハジ</strong>
【CGS Newsletter012掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

日本には職業の分配に関してバイアスがかかったジェンダーアプローチがあり(玄田, 2005)、日本の警察は同様の心的態度を再生産していると言える。男性は警察機構の中核に位置づけられ、積極的にコミュニティ・ポリシング（コミュニティにおける警察活動）に参加し市民との直接的交流を伴う毎日のルーティンワークを行なうための空間は女性からは奪われている。本稿では、日本のジェンダー不平等、またそれが日本の警察にどのように影響を与える可能性があり、ブラジルのような日本以外の国々での所謂「交番モデル」の実行にどのように制限を与える可能性があるか検討する。
]]>
      <![CDATA[コミュニティ・ポリシングは、警察・コミュニティ間のより良い関係、つまり市民に友好的で人権に敬意を払い平和を促進するような治安維持のアプローチを必要とする。しかし同時に「女性の」役割と特性—例えば「親密な関係を作り、維持し、より融和的で非攻撃的な警察活動を実践する」(Miller, 1999, p. 197)というようなこと—を強調して、より多くの女性を組み入れ、男性・女性警察官双方にとっての警察活動のイメージを再形成するなどの、警察によるジェンダー概念の再構築も必要とする。この点で、日本の警察は偏ったジェンダーアプローチを自身の内部でどれ位再生産してしまっているだろうか？それは、ブラジルのような他の国々でのコミュニティ・ポリシング・プログラムの実行における問題を説明できるだろうか？
まずはじめに、ブラジルとは違う日本の文化的な特性を見てみよう。Hofstede(2001)は、文化の区別に役立つ５つの主要な特徴を明らかにした。1Hofstedeは、日本が非常に高い男らしさ指標—調査された全ての国の間で最も高い国の１つ—を示していると確言する(see Graph 1)。これはこの国が高い程度のジェンダー分化を経験していることを示し、男性が社会と権力構造の重要なシェアを支配し、女性が男性の権威の支配下にあるということである。<a href="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/images/Graph%201%20shows%20that%20the%20masculinity%20index%20%28MAS%29%20is%20much%20higher%20in%20Japan%20than%20in%20Brazil.jpg"><img alt="Graph%201%20shows%20that%20the%20masculinity%20index%20%28MAS%29%20is%20much%20higher%20in%20Japan%20than%20in%20Brazil.jpg" src="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/images/Graph%201%20shows%20that%20the%20masculinity%20index%20%28MAS%29%20is%20much%20higher%20in%20Japan%20than%20in%20Brazil-thumb.jpg" width="282" height="320" /></a>
Shire(2006)によると、日本には、特に職業選択を考えた場合、ジェンダー認識の中心的役割が存在するという。例えばフルタイムの職は、子どもの為に時間を割くこともできない休みないプロセスを意味し、主として男性に適用される概念である。「“男性稼ぎ手モデル”は、男性を労働者として、女性を妻又は母親として定義するために、ジェンダー関係性と社会政策がいかに交差しているかを示す」(Shire, 2006, p. 2)。日本の「男性稼ぎ手モデル」は、組織の内側での職務の分配に関し、日本の警察にどう影響しているのか。神奈川県の多摩警察署へ数回訪問したのだが、その署で働くおよそ200人の警官のうち女性はたった10人だった。男性が警察署のたいていの部門を支配しており、当該管轄地域内の交番のどこにも女性の警官がいなかった。課ごとの女性たちの配置については、交通安全に5人、コミュニティの安全に3人、犯罪捜査に2人、コミュニティ・ポリシング（交番）に0人であった。交番の機能を含めた伝統的な男性の任務を行う女性の能力について尋ねると、日本の男性警官たちからは、女性警官は事務職のほうがより能力を発揮するだろうという回答があった。玄田(2005)によれば、日本ではフルタイムとパートタイムの仕事の間のヒエラルキーが確立されており、女性たちはその最下部に配置される。日本の警察について言えば、その職務はフルタイムで、基本的にすべての警官がフルタイムの被雇用者である。この場合には、たとえ警察の中でフルタイムの職務に従事している場合でも、女性たちは主として、補助員として見られ、この男性優位の構造を維持するような事務的な仕事に従事する傾向がある。
加えて、コミュニティ・ポリシングに警察・市民間により親密な関係とより深い信頼を作り出す可能性があるなら、警察組織がどうジェンダーのイメージと構造を取り込んでいるかは無視できない。そもそも日本の交番システムはアメリカのコミュニティ・ポリシングの概念とは違う。自身がジェンダー平等を提供したり、そうする必要性に気付いているとは思われない為だ。それ故、文化的背景の違いだけでなく日本自体がジェンダー的に不平等であることを考えると(Hofstede, 2001; 玄田, 2005; Shire, 2006)、交番システムがブラジルの警察にジェンダー平等の重要性を紹介することなどできるのだろうか。日本の警察は他の国々にモデルを提案する為に、自身のジェンダーのあり様を改革する必要があると気付いているのか？
日本のジェンダー不平等は社会の政策に影響を与え(Shire, 2006)、不公平に分配された職業の不確実性に結実し(玄田, 2005)、結果コミュニティ・ポリシングの職務に女性を殆ど引き付けないでいる。例えば、日本中の交番において男性警官と女性警官が偏りなくその姿をあらわすというポリシーは、警察内部の「男らしい」活動と「女らしい」活動の間の矛盾を和解させる手段として、推薦されうるだろう。従って、警察組織内部におけるジェンダーのパースペクティヴを分析することは、警察とコミュニティの信頼関係だけでなく、コミュニティ・ポリシングの分野におけるよりすぐれた国際的協力の実現への将来的な見込みとも、本質的に関係しているのである。



REFERENCES:
Hofstede, Geert. Culture’s Consequences: Comparing Values, Behaviors, Institutions and Organizations Across Nations. Thousand Oaks, CA: Sage Publications, 2001.

Miller, Susan L.; Gender and Community Policing: walking the talk. Boston: Northeastern University Press, 1999.

Shire, Karen. Gender Dimensions of the Aging Workforce. Institute of Sociology
Institute of East Asian Studies, Essen: University Duisburg (draft) June 1, 2006.

Genda, Yuji. A Nagging Sense of Job Insecurity: The New Reality Facing Japanese Youth. Tokyo, Japan: International House of Japan, Inc, 2005.
]]>
   </content>
</entry>
<entry>
   <title>変更：09年度秋学期CGS読書会開催のお知らせ</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/2009/10/09cgs.html" />
   <id>tag:olcs.icu.ac.jp,2009:/mt/cgs//9.1265</id>
   
   <published>2009-10-09T08:05:10Z</published>
   <updated>2010-01-19T06:47:56Z</updated>
   
   <summary> CGSは今学期も読書会を開催します！今回は火曜ランチと金曜夕方の二本立てです。...</summary>
   <author>
      <name></name>
      
   </author>
         <category term="01. CGSから" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="01. ニュース" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="CGSから" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/">
      <![CDATA[<img alt="bookclub_2009autnum_print.jpg" src="http://olcs.icu.ac.jp/mt/cgs/images/bookclub_2009autnum_print.jpg" width="131" height="181" />

CGSは今学期も読書会を開催します！今回は火曜ランチと金曜夕方の二本立てです。
奮ってご参加ください。
<strong>『性の歴史I』読書会が月曜19時10分からに変更となりました。
場所は引き続きCGSです。お間違えのないようお気をつけください。</strong>

開催場所：ジェンダー研究センター(ERB-301)
問い合わせ先：0422-33-3448（担当　川坂）
大学までのアクセス方法は<a href="http://www.icu.ac.jp/access/index.html">コチラ</a>！
大学内の地図は<a href="http://www.icu.ac.jp/info/facilities.html">コチラ（5番の建物）</a>！]]>
      <![CDATA[＝＝＝＝＝＝
<a href="http://www.amazon.co.jp/私たちの仲間―結合双生児と多様な身体の未来-アリス・ドムラット-ドレガー/dp/4846104214/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1252311189&sr=1-1">『私たちの仲間―結合双生児と多様な身体の未来』</a>
著:アリス・ドムラット・ドレガー　訳：針間克己
日程： 毎週火曜日ランチタイム12:40-13:50
初回：9 月15 日～
担当者：マサキ・チトセ（CGS スタッフ）
結合双生児、インターセックス、巨人症、小人症、口唇裂…多様な身体を持つ人々。その中でも、もっとも独特な身体と思われる結合双生児は、いったい本当に異常といえるのか?
本書は、人種差別から医学裁判まで、身体的「正常化」の歴史的文化的背景をさぐり、独特の身体に対して治療でも同情でもなく、変えるべきは身体ではなく、人々の心ではないかと問いかける。

＝＝＝＝＝＝
<a href="http://www.amazon.co.jp/知への意志-性の歴史-ミシェル-フーコー/dp/4105067044/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1252303697&sr=8-1">『性の歴史I　知への意志』</a>
著：ミシェル・フーコー　訳：渡辺守章
日程：毎週月曜日19:10～
初回：9 月18 日～
担当者：小河原峻（ICU学部生）、りゅういち（ICU学部生）、ヒナコ（ICU学部生）
近代の主体性を中心に語られる権力理論はそれまでの「抑圧される性」という立場を「権力関係によって定義されるものとしての性」という見方へと捉え直す契機となった一冊。ジェンダー、セクシュアリティーを勉強する際の基本文献の一つといえるでしょう。入門書が終わりそろそろ本格的にジェンダー、セクシュアリティー研究を始めようと思っている方、是非ご参加ください。]]>
   </content>
</entry>

</feed>
