2005年国際ワークショップコーディネーター : 生駒夏美
【CGS News Letter003掲載】【ペーパー版と同一の文章を掲載】
ICUジェンダー研究センターはこの春オープン1周年を迎え、所員が20名、センターの運営に関わる学生30名の大所帯へと育ちました。この1年間のCGSの活動は多岐に渡るものでした。著名な講師を招いての定期的な講演会やカジュアルなランチ会を開催、11月25、26、27日の3日間には第一回国際ワークショップを開催し、「アジアにおける人間の安全保障とジェンダー」をテーマにアジア10カ国からの参加者たちが活発で刺激的な議論を行ないました。それぞれの文化的・歴史的事情によって安全が何であるかは少しずつ異なりますが、国による安全保障が軍事的に展開される中で女性にとっての安全という概念が失われてしまう共通性が明らかになりました。また国や言葉の違いを超えてジェンダー研究者の家族的なつながりを築くことができ、CGSにとって非常に価値のあるワークショップとなりました。今年6月に韓国のソウルで開かれる女性学の世界大会(WW05)では、このワークショップの結果を報告し、アカデミアと活動家の協働関係の可能性をさぐるパネルを提供します。
ICU留学生 : カーラ・フランティーニ
【CGS News Letter003掲載】
2004年10月20日(水)、ICUでイギリスのブリストル大学のテリル・カーバー教授による「セックス、ジェンダー、セクシュアリティ:メタファー/言説/政治」と題された大変刺激的な講演が行われた。セックス・ジェンダー・セクシュアリティの概念が持つ歴史、またこの10年に見られる質的変容に関する論議に続いて、これらを互いに独立したコンセプトとせず、相互に関連した問題として捉えることの重要性が論じられた。講演では、具体的な事例が数多く取りあげられ、伝統的なセックス・ジェンダー・セクシュアリティ観を疑問視する現在イギリスで進行中の二つの法案についても触れられた。
ICU大学院 : 平野遼
【CGS News Letter003掲載】【ペーパー版と同一の文章を掲載】
女性であることを理由に昇進や賃金で差別を受けたとして、住友金属の女性社員ら4人が、会社に男性社員との差額賃金や慰謝料など計約3億4000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、大阪地裁は28日、計約6300万円の支払いを命じた。住友グループ3社の一連の男女差別訴訟で、女性側勝訴の判決は初めてである。しかし、住友金属側は控訴の姿勢を固めており、その企業内の労務管理を改めるといったコメントを表明する意向もないようだ。他の住友系の住友電気工業と住友化学工業については一審大阪地裁がいずれも請求を棄却したが、大阪高裁で会社側が昇格や解決金支払いに応じ和解が成立している。他の2社が和解という形でもこの問題を解決しようという姿勢を見せているのとは対照的に、である。こういった体質はある種日本企業の暗部であり、改善されるべき問題の一つといえよう。
ICU学部 : 清水雄大
【CGS News Letter003掲載】
母国で貧しさに窮している女性を日本でいい仕事があるなどと言葉巧みに誘い、運び屋が偽造パスポートなどを駆使し日本に移送。暴力団などに監禁された後、風俗店などに売り渡され、移送料などの名目で平均300〜500万円の借金を背負わされる。被害者はどのくらい返済したのかも知らされることなく、別の店へ次々と「転売」され、性労働を強制され続ける-----米国務省が2月に発表した人権状況に関する2005年度国別年次報告書は、日本におけるトラフィッキング(人身売買)の深刻さを浮き彫りにした。